アイアンマン2

(ネタバレあり)

そこそこには面白いです。　が、ぼくは前作のほうが面白かったかな。

前作はフィクションの持つ荒唐無稽さが、現実のアメリカの荒唐無稽さ、バカバカしさとうまくマッチして、ちょっと風刺っぽかったし、おっさんがヒーローという点もユニークでユーモラスだったけど、今回は逆に現実の重たさやウソっぽさに負けちゃったという印象。

敵役のミッキー・ロークなかなかいいんだけど、主役のロバート・ダウニー・ジュニアと共にどん底からのカムバックで、二人も並ぶと、怪しいうさんくささの中にも少々人生を感じさせてしまう。
ローズ中佐もテレンス・ハワードの明るい笑顔とキャラが毒消しになっていたんだけど、シリアスなキャラのドン・チードルになってちょっと重ため。　

またスカーレット・ヨハンソンは「少佐」を実写で見るような萌えキャラでいいんだけど、グウィネス・パルトローとともに無責任さの女性に尻拭いばかりしてもらっていて、いくら中年ヒーローとはいえ、少々だらしない、なさけないかな。(笑)

まあ、ヒーローには鉄則があって、万能であっても自分自身のこととなると、本人にはどうしようもないハンデか苦悩があってこそバランスが取れて共感を呼ぶものなんだけど、テクノロジーで解決したり、なんか正体不明の国家機関に尻拭いをしてもらったのでは、ねえ。

あんな事態で、民間人の犠牲者が出ないというのもね。　もっとたくさん人が死んでしまうはず。
荒唐無稽でなくて、ご都合主義になってしまいます。

矛と盾　どちらも使うのは人間。
いや、使われてしまうのが人間かな。

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ロバート・ダウニーは、男くささムンムンアクションと言うひとつのジャンルを形成
しているといっても、過言じゃないなと思います。
この映画も最新のＶＦＸも、エキスポも、ポータブルスーツも、モナコグランプリも
ボディスーツを着た悩殺スカーレット・ヨハンソンもすっごく見ごたえありますが、
なんといっても、相変わらず中年の魅力で、匂いたつような男くささのロバート・ダウニーＪｒです。

この映画、男くさいのは、主人公だけじゃないのも結構笑えます。
前作の敵役のジェフ・ブリッジズや、テレンス・ハワードだって、プンプン匂いそうです。
（ドン・チードルも嫌いな俳優では決してないけど、やっぱりテレンスハワードの降板は痛かった・・・）
今回の悪役、ミッキー・ロークも、中年の男くささ満載です。

ひとつだけ残念なのは、１作目の方がおもしろかったところです。
今作は、小道具は凝っているけど、ストーリーが半端でした。
３に期待というところでしょうか。

うーん、期待はずれ。
あんなに１は面白かったのに、今回は意外性ゼロ。
普通のヒーロー物になってしまった。

ミッキー・ロークが弱くて驚き。
モナコでの登場シーンはすごいキャラを予感させてよかったのに、それだけで終わってしまった・・。
ドン・チードルやスカ子なんて贅沢な配役も全然生きてない。

ただ、グウィネス・パルトローはこのシリーズにはまっていて今回もいい感じ。
もっと２人に重点を置いた話だったらよかったのにな〜。

あの最新式っぽい機械達に１の時は感動したものだったけど、今回は新鮮さもなかったし。
３へ続くみたいなラストだけど、こんな調子なら見なくてもいいや・・。
１が面白くて期待しただけに残念でした。

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神々しい音楽をバックに、薄汚い作業場でアークリアクターを作る男。
今回の悪役イワン(ミッキー・ローク)の登場です。
そうっ！アークリアクターはトニーとイワン、二人の父親の共同設計だった！！

で、
これはどんな展開になるのやら楽しみだわって思わせて
当のアイアンマンはっていうと
お姉ちゃんのセクシーダンスをバックに派手に登場！

なんじゃこりゃ？？ちと困惑・・・(笑)

そこから、公聴会やらなんやらでちょっとペースダウンですが
それらのやりとりや、国民を味方に付け”してやったり”の気持ちよさで
トニースタークという男の破天荒さ
一筋縄ではいかない孤高のヒーローっぷりが
ファンにとっては楽しめたりもする

しかし、このトニー死にかけてるんです・・・

人知れず不安に駆られ、酒を飲んでヤケになったり
それがまた普段のトニーと対照的で人間臭い

またその解決の糸口になるのが、父親の残したエキスポの模型なんて・・・
冷たくて、愛情をくれなかった父親ハワード
そんな彼がトニーに残したフィルムのシーンでは
ちょっぴり胸が熱くなっちゃいました

確かにヒーローものなので、悪役との対決も見ものではあります
特に今回の悪役イワンはインパクト大なので・・・

けれど、それ以上に
登場人物全ての設定が鮮やかに色分けされていて
それぞれ持ち味があって
埋没しているキャラがいない！
それがこのシリーズの人気の秘密でもあったりする気がする

私は良くも悪くもライバルハマーにやられました
そもそもトニー本人はライバルとも思っていないと思いますが(笑)
ハマーがイヤな奴に見えて仕方が無かった
エキスポに踊りながら登場するのにはイライラも最高潮(爆)！

まぁ私がイラっとしてる時点でハマーの役目も成功しているんです

トニーとペッパー、いい夫婦になりそうですね
ペッパーの前ではトニーがダダをこねる子供に見えてくる
二人の会話、絶妙の間、ですね

相方ローディーは是非ともテレンス様カムバックお願いしたい
ドン・チードル、パワードスーツが似合わない・・・
常にスベってる・・・
可愛そうに見えてくる(汗；)

スカヨハのアクションまた見たい

そんなこんなで、『３』が待ち遠しい限りであります

相変わらずスタイリッシュな映像と、クールなアイアンマンスーツは大いに魅力あり。
レースシーンに登場する携帯型のスーツのギミックはトリハダもののカッコ良さです。
二作目になって目新しさに欠ける部分は否めませんが、とりあえず一作目と同等のレベルだと感じました。

今回の敵もなかなかイイ感じで、メカは量産型ザクを率いるグフのような感じ。武器も（笑）
ただ、ボスキャラはランバラルのような哀愁を感じさせるキャラではないので、そこに感情移入する程、深みのある適役ではありません。

ストーリー自体は特にどうと言う事無く、第二作目を作る程、広がりのあるものではないので、スペシャルにクールなアイアンマンをどうやって窮地に追い込むか、を、適当な感じに取って付けたストーリーです。
まぁ、メカも、敵も、主人公とアイアンマンを巡る騒動の脚色だけの為に配置された感は強いのですが、アメコミものなので仕方ありません。

しかしながら、主人公のキャラが立っているのも「大人も観られる作品」である要因の一つです。
破天荒な性格と子供じみた行動はやはり本作のエンターテイメント性を底上げしていると思います。

アクション・メカ・それを自在に操る中年ヒーロー。
ちょっとばかり大人心をくすぐる作品だと思います。

評価　★★★★☆