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扉をたたく人 / リチャード・ジェンキンス
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「扉をたたく人」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

妻を亡くして以来、心を閉ざしていた孤独な大学教授が、ひょんなことから出会った移民のジャンベ(アフリンカン・ドラム)奏者との交流を通じて再び自らの人生を歩み始める姿を描いた感動ヒューマン・ドラマ。主演は本作でアカデミー主演男優賞ノミネートのリチャード・ジェンキンス。コネティカット州に暮らす62歳の大学教授ウォルター。愛する妻に先立たれて以来、すっかり生きる喜びを見失っていた。ある日、久々のニューヨーク出張で別宅のアパートを訪れてみると、そこに若い移民のカップル、タレクとゼイナブが住んでいた。詐欺に遭ったことを知り、立ち去ろうとする2人を不憫に思い、当面の間住まわせることにするウォルターだったが…。

「扉をたたく人」 の作品情報

作品情報

製作年:

2007年

製作国:

アメリカ

原題:

THE VISITOR

「扉をたたく人」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

関連作品

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フリー・ゾーン FREE ZONE 〜明日が見える場所〜

ウルフ

ブロークン

リミッツ・オブ・コントロール

ユーザーレビュー:79件

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16〜 20件 / 全79件

「ジャンベをたたく人」

投稿日:2010/07/15 レビュアー:哲郎

アメリカの移民問題を扱った映画だ。
移民の側の立場から描かれており、ヒューマンな作品ではあるけれども、私にはどこか違和感がある。
「何も悪いことはしてないのに」「あんなにいい人なのに」、「なんで逮捕するんだ」「なんで(アメリカを)追い出すんだ」と繰り返し訴えるのだが、法治国家における秩序維持という移民政策の本質については棚に上げられている。「いい人」なら、不法入国者でも不法残留者でも、目をつぶって皆大目にみてやれというのか。気持ちはわかるが、映画の視点はやはり一方向だと思う。

中盤の展開から、ウォルターがモーナに結婚を申し入れ、夫婦となって親子(モーナ、タレク)を救ってあげるのかなと思ったが、あっさりと現実どおりに。アメリカの在留資格には「米国人の配偶者等」とかいった特別措置はないのかな。その辺よくわからないけど、ジャンベ(アフリカの太鼓)がアメリカの老紳士と移民の青年との間の絆を紡ぎ、その絆をもって移民政策の冷たさを訴える、というだけでは映画として不十分。もう少し脚本に工夫がほしかった。

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えっ!?ジャンベ知らねぇの!?心をたたく名楽器だよ!?

投稿日:2010/02/23 レビュアー:アマギン

わかりやすくも難しい大人向けのヒューマンドラマでした。
映画で伝えたい事がはっきりとしています。
わかりやすいといえど、少し余裕が出来た時にサクッと見てほしい映画ではないかな。
そこは『グラン・トリノ』に譲りまして、こちらはじっくりと、アメリカが抱えている
大きな問題を共有し、考えてみてほしいという私の願いもあります。
地味で面白くないと言われると・・・はい・・・それまでなんですよねぇ。

アフリカ産の太鼓=ジャンベが最高にいいんです。画的にも音的にもリズム的にも
この作品においては必要不可欠で、心にまで響きます。
主人公がまずはじめに習っていたのがピアノなんですが、このピアノ(クラッシック)
との対比も面白い。
主人公がジャンベと絡むシーンは、後半に限らずどのシーンにおいても印象深く、
気づけば前のテーブルをたたく自分がいました^^
(実際に弟や知人のジャンベで遊んだことがありますが楽しいです♪)

演出、演技がとにかく自然で、脚本に踊らされる俳優を見ません。
本作は移民問題について大きく取り上げています。あらゆるシーンに添えられる
アメリカの重き現実は心に沁みます。
静かに淡々と描かれるその内容に一際輝きを見せるのは“ジャンベ”のリズムと、
その奏者の“笑顔”でした。

前者はいとも簡単に国境を越えますが、後者はそうもうまくいきません。
「忙しいフリをして講義」してきた彼が、「フリをやめて抗議」する姿勢、
間違いなくその気持ちはジャンベの音と共に皆さんの心に響くと思います。

私は正直なところ、劇中軽々しくも

  「えっ、ちょっと待って。自分が悪いんじゃね?」

という疑問が一瞬横切りました。国家を揺るがす大惨劇の後、法案の保守性が強く
高まること自体も理解はできるから。しかし、心に響いた結果=考えました。
既にアメリカに居住している不法滞在者の実状や、ブッシュ政権以降に構想
される包括的移民政策に対する動き等、昨日以上にアメリカの移民に関する情報を
得てして考えますが、アメリカ自身も混迷している中、答えはでません。
もう一度映画を思い返します。

確かに。

        平等ではない。

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偉大なる普通のひと ネタバレ

投稿日:2009/10/04 レビュアー:ゆみゆみ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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妻に先立たれてからというもの、全ての気力を失い、自分の講義もおざなり、
ただ決まりきった毎日を繰り返してるだけとなってしまった大学教授ウォルター。
仕方なくあるセミナーに参加するためにやってきたNY、久しぶりに訪れた別宅、
そこで不法滞在のカップル、シリア人のタレクとセネガル人のゼイナブと出会う。
行くあてのない二人を泊めることにしたウォルターは、タレクの奏でる楽器
“ジャンベ”の音色に突き動かされ、次第に生きる気力を取り戻していく。

忙しくもないのに忙しいフリをして他人を拒絶し、自分の人生にも無関心で無気力。
そんなウォルターがジャンベの音楽、タレクとの関わりを通して、
生き生きとしていく姿、人生を謳歌している姿が、とても印象深いです。
最初は、訝しげにウォルターを見つめ、彼への警戒心を露にしていたゼイナブも、
彼の変化していく人間性に、心を開いていく過程も上手に描写されてます。

彼ら3人の生活が順調に流れていた折、タレクが逮捕され入国管理局に移送されてしまう。
ここに、9.11以降のNYが抱える問題が、描かれていました。
9.11以前であれば、タレクは何の問題もなくというか、
厳しいお咎めもなく、アメリカで移民として暮らしていけたでしょう。
でも、あの事件以来、NY、そしてアメリカは、大きく変わってしまった。
間違いなく中東の人間だからという背景があり、タレクは逮捕されてしまったわけです。

ウォルターは、タレクをなんとか助けようと奔走していきます。
タレクの母親がウォルターの元を訪れ、そして移民について考えさせられていく。
自分を変えてくれたタレクは、もう赤の他人ではなく、ウォルターにとって大切な人に
なってたんでしょうねぇ〜。だから、最後まで救おうとしたからこその、
ぶつけどころのない怒りが溢れ出したシーンは、胸が痛かったです。

そして、ジャンベの鳴り響く地下鉄フラットホームでのラストシーン。
耳だけでなく、心にもダイレクトに響いてきます。
理不尽さへの苛立ち、どうしようもない無力さ、また訪れた孤独感、
そんな中で響くウォルターの音色は、寂しさと力強さの混在した、なんとも言えない音。
心にザワザワと残る余韻と感動に、浸っていました。

アカデミー賞授賞式でのこと、ノミネート者紹介でエイドリアン・ブロディが、
「劇中、どの場面でも自然で違和感がありませんでした。それは豊富な経験に
依るものでしょう。あなたの存在が今夜改めて認められたことを祝福します」と
彼のことを紹介したそうで、本当にあたしもそうだと思いました。
偉大なる“普通のひと”ってことですね。
物語自体も良かったですが、彼の演技にも心揺さぶらる作品。お奨めです!

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生きている実感を味わえるきっかけとなるだろう

投稿日:2009/10/01 レビュアー:元レンタルビデオ店長

「扉をたたく人」という題名はとても巧い。まさに心を閉ざした老人の心を開かせる物語で、彼が音楽と友人で解放されるシーンは気持ちがよい。心を閉ざした老人の話と移民の社会問題どちらかにして欲しいとは思ったが、中盤から「なるほど」と理解した。“共有すること”なんだろう。この映画のメッセージには長年仕事をしてきて“なんとなく”生きている大人の方には、生きている実感を味わえるきっかけとなるだろう。

哀愁漂うリチャード・ジェンキンスの演技がとてもリアルで、彼の内面が痛いほど理解できる。物静かな老人が、感情をむきだしにするシーンは心が苦しくなった。言葉を出さずとも説明なんてしなくても表情で分かる。さすがに素晴らしい演技をする。

人と触れ合う事で自分の人生がまた動いていく。映画で何か気づかされた感じがあった。

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かなりおすすめします。 ネタバレ

投稿日:2009/09/25 レビュアー:KEE

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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できればすべての人に見てほしいくらい。

予告をずいぶん前に観ていて楽しみにしておりました。

Richard Jenkinsは、いわずとしれた名脇役。
主演はなくて、顔は誰でも知っているのではないでしょうか?

その彼がオスカーノミネートされたときは、「主演?」とびっくりしましたが、これはもう素晴らしい出来です。

彼といい、「レスラー」のミッキー・ロークといい素晴らしかったんだけど、そうおもうと受賞が「ミルク」のショーン・ペンって納得いかない(笑)

この映画は、脚本、配役ともに見事です。

何もかもに無気力なウォルター。妻を失ってから、完全にやる気を失っている。

そこで、タレクと出会う(この出会いが強烈)。
彼は、素晴らしく好青年。
ほんと、すごい。こんな人いたら間違いなく恋に落ちるよ、私。
二人の間には友情が芽生える。
タレクには、恋人がいて、ザイナブっていうんだけど、彼女は、ウォルターには心を開かない感じ。
それは、やはり不法滞在だから人と深くは関わらないっていう理由だと思う。
納得です。

ウォルターはタレクと仲良くなってジャンベを教わる。
そして、その魅力にもハマる。

このあたりが「shall we dance?」に共通するものを感じました。

最初はおぼつかないんだけど、いつも練習してとっても楽しそう。
私も映画観ながら、自然にリズムを刻んでて、アフリカンドラムっていつも気になってるんだよね。
習いに行きたいです。

タレクが、地下鉄で誤解から逮捕されてしまう。
不法滞在だったので、拘束されてしまうんだけど、タレクの場合、小さなころにアメリカに母親と移民としてわたってきて、手続きが完璧でなかったために不法滞在になってしまった。
だからアメリカでふつうに学校にも通っていて問題なかったんだよね。
そのあたり移民局がからむので、よくわかります。

母親がミシガンからタレクを心配してたずねてくる。
お母さん、若い(笑)
若くて美人で聡明。
この母親だったらタレクがあんなに好青年なのも納得。

学校も休職して、母親モーナに協力して、タレクを釈放するために奔走する、ウォルター。
無気力だった彼が、感情をむきだしにするシーンもあり。
モーナともいい感じに。

ウォルターは、移民弁護士もやとう。
この弁護士も、ルーツは移民。
親戚も強制送還されたことがある、というが、モーナの

「where are you from?」の質問には迷いもなく「Queens」と答える。
このシーンはかなり印象的。
どこがルーツであろうと、アメリカで生まれて育った人は、出身はアメリカである。

私はアメリカに住んでいた時はいつもこの質問があり、「フロリダ」と答えていたが「オリジナルはどこなの?」と聞かれたときだけ「日本」と答える。

移民問題はアメリカでは9.11以降かなり厳しいものであり、私自身も、受かった面接をアメリカ国民でないという理由で取り消しされたこともある。


理不尽なことがしばしばある。
それがアメリカだと思っている。自由な国、というが移民には全然自由ではない。

拘留されている、タレク。
ここでも、全く予期せぬ出来事が起こる。

いい感じだったモーナとウォルターも決断をしなくてはいけないときがくる。

こんなに愛し合っている人達が引き離されて、しかも悪いことは何もしてない。
悪い事をしてても、お金持ちはなにとがめられないアメリカは、理不尽という言葉だけでは表わされないほど、摩訶不思議だ。
 
この映画はおとぎ話ではなく、アメリカの現実をきちんと伝えていると思います。

現代のTHE VISITOR はいろんな意味で解釈できる。

移民自体も、VISTOR、 コネチカットからNYにウォルターも、タレクとザイナブ、モーナがウォルターの家のVISITOR,刑務所の面会をするウォルターもVISTOR.
そしてシリアに帰る二人も。

最後の最後まで、強いメッセージ性があり、音楽も素晴らしいです。

是非、どうぞ。




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16〜 20件 / 全79件

扉をたたく人

ユーザーレビュー

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「ジャンベをたたく人」

投稿日

2010/07/15

レビュアー

哲郎

アメリカの移民問題を扱った映画だ。
移民の側の立場から描かれており、ヒューマンな作品ではあるけれども、私にはどこか違和感がある。
「何も悪いことはしてないのに」「あんなにいい人なのに」、「なんで逮捕するんだ」「なんで(アメリカを)追い出すんだ」と繰り返し訴えるのだが、法治国家における秩序維持という移民政策の本質については棚に上げられている。「いい人」なら、不法入国者でも不法残留者でも、目をつぶって皆大目にみてやれというのか。気持ちはわかるが、映画の視点はやはり一方向だと思う。

中盤の展開から、ウォルターがモーナに結婚を申し入れ、夫婦となって親子(モーナ、タレク)を救ってあげるのかなと思ったが、あっさりと現実どおりに。アメリカの在留資格には「米国人の配偶者等」とかいった特別措置はないのかな。その辺よくわからないけど、ジャンベ(アフリカの太鼓)がアメリカの老紳士と移民の青年との間の絆を紡ぎ、その絆をもって移民政策の冷たさを訴える、というだけでは映画として不十分。もう少し脚本に工夫がほしかった。

えっ!?ジャンベ知らねぇの!?心をたたく名楽器だよ!?

投稿日

2010/02/23

レビュアー

アマギン

わかりやすくも難しい大人向けのヒューマンドラマでした。
映画で伝えたい事がはっきりとしています。
わかりやすいといえど、少し余裕が出来た時にサクッと見てほしい映画ではないかな。
そこは『グラン・トリノ』に譲りまして、こちらはじっくりと、アメリカが抱えている
大きな問題を共有し、考えてみてほしいという私の願いもあります。
地味で面白くないと言われると・・・はい・・・それまでなんですよねぇ。

アフリカ産の太鼓=ジャンベが最高にいいんです。画的にも音的にもリズム的にも
この作品においては必要不可欠で、心にまで響きます。
主人公がまずはじめに習っていたのがピアノなんですが、このピアノ(クラッシック)
との対比も面白い。
主人公がジャンベと絡むシーンは、後半に限らずどのシーンにおいても印象深く、
気づけば前のテーブルをたたく自分がいました^^
(実際に弟や知人のジャンベで遊んだことがありますが楽しいです♪)

演出、演技がとにかく自然で、脚本に踊らされる俳優を見ません。
本作は移民問題について大きく取り上げています。あらゆるシーンに添えられる
アメリカの重き現実は心に沁みます。
静かに淡々と描かれるその内容に一際輝きを見せるのは“ジャンベ”のリズムと、
その奏者の“笑顔”でした。

前者はいとも簡単に国境を越えますが、後者はそうもうまくいきません。
「忙しいフリをして講義」してきた彼が、「フリをやめて抗議」する姿勢、
間違いなくその気持ちはジャンベの音と共に皆さんの心に響くと思います。

私は正直なところ、劇中軽々しくも

  「えっ、ちょっと待って。自分が悪いんじゃね?」

という疑問が一瞬横切りました。国家を揺るがす大惨劇の後、法案の保守性が強く
高まること自体も理解はできるから。しかし、心に響いた結果=考えました。
既にアメリカに居住している不法滞在者の実状や、ブッシュ政権以降に構想
される包括的移民政策に対する動き等、昨日以上にアメリカの移民に関する情報を
得てして考えますが、アメリカ自身も混迷している中、答えはでません。
もう一度映画を思い返します。

確かに。

        平等ではない。

偉大なる普通のひと

投稿日

2009/10/04

レビュアー

ゆみゆみ

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妻に先立たれてからというもの、全ての気力を失い、自分の講義もおざなり、
ただ決まりきった毎日を繰り返してるだけとなってしまった大学教授ウォルター。
仕方なくあるセミナーに参加するためにやってきたNY、久しぶりに訪れた別宅、
そこで不法滞在のカップル、シリア人のタレクとセネガル人のゼイナブと出会う。
行くあてのない二人を泊めることにしたウォルターは、タレクの奏でる楽器
“ジャンベ”の音色に突き動かされ、次第に生きる気力を取り戻していく。

忙しくもないのに忙しいフリをして他人を拒絶し、自分の人生にも無関心で無気力。
そんなウォルターがジャンベの音楽、タレクとの関わりを通して、
生き生きとしていく姿、人生を謳歌している姿が、とても印象深いです。
最初は、訝しげにウォルターを見つめ、彼への警戒心を露にしていたゼイナブも、
彼の変化していく人間性に、心を開いていく過程も上手に描写されてます。

彼ら3人の生活が順調に流れていた折、タレクが逮捕され入国管理局に移送されてしまう。
ここに、9.11以降のNYが抱える問題が、描かれていました。
9.11以前であれば、タレクは何の問題もなくというか、
厳しいお咎めもなく、アメリカで移民として暮らしていけたでしょう。
でも、あの事件以来、NY、そしてアメリカは、大きく変わってしまった。
間違いなく中東の人間だからという背景があり、タレクは逮捕されてしまったわけです。

ウォルターは、タレクをなんとか助けようと奔走していきます。
タレクの母親がウォルターの元を訪れ、そして移民について考えさせられていく。
自分を変えてくれたタレクは、もう赤の他人ではなく、ウォルターにとって大切な人に
なってたんでしょうねぇ〜。だから、最後まで救おうとしたからこその、
ぶつけどころのない怒りが溢れ出したシーンは、胸が痛かったです。

そして、ジャンベの鳴り響く地下鉄フラットホームでのラストシーン。
耳だけでなく、心にもダイレクトに響いてきます。
理不尽さへの苛立ち、どうしようもない無力さ、また訪れた孤独感、
そんな中で響くウォルターの音色は、寂しさと力強さの混在した、なんとも言えない音。
心にザワザワと残る余韻と感動に、浸っていました。

アカデミー賞授賞式でのこと、ノミネート者紹介でエイドリアン・ブロディが、
「劇中、どの場面でも自然で違和感がありませんでした。それは豊富な経験に
依るものでしょう。あなたの存在が今夜改めて認められたことを祝福します」と
彼のことを紹介したそうで、本当にあたしもそうだと思いました。
偉大なる“普通のひと”ってことですね。
物語自体も良かったですが、彼の演技にも心揺さぶらる作品。お奨めです!

生きている実感を味わえるきっかけとなるだろう

投稿日

2009/10/01

レビュアー

元レンタルビデオ店長

「扉をたたく人」という題名はとても巧い。まさに心を閉ざした老人の心を開かせる物語で、彼が音楽と友人で解放されるシーンは気持ちがよい。心を閉ざした老人の話と移民の社会問題どちらかにして欲しいとは思ったが、中盤から「なるほど」と理解した。“共有すること”なんだろう。この映画のメッセージには長年仕事をしてきて“なんとなく”生きている大人の方には、生きている実感を味わえるきっかけとなるだろう。

哀愁漂うリチャード・ジェンキンスの演技がとてもリアルで、彼の内面が痛いほど理解できる。物静かな老人が、感情をむきだしにするシーンは心が苦しくなった。言葉を出さずとも説明なんてしなくても表情で分かる。さすがに素晴らしい演技をする。

人と触れ合う事で自分の人生がまた動いていく。映画で何か気づかされた感じがあった。

かなりおすすめします。

投稿日

2009/09/25

レビュアー

KEE

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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できればすべての人に見てほしいくらい。

予告をずいぶん前に観ていて楽しみにしておりました。

Richard Jenkinsは、いわずとしれた名脇役。
主演はなくて、顔は誰でも知っているのではないでしょうか?

その彼がオスカーノミネートされたときは、「主演?」とびっくりしましたが、これはもう素晴らしい出来です。

彼といい、「レスラー」のミッキー・ロークといい素晴らしかったんだけど、そうおもうと受賞が「ミルク」のショーン・ペンって納得いかない(笑)

この映画は、脚本、配役ともに見事です。

何もかもに無気力なウォルター。妻を失ってから、完全にやる気を失っている。

そこで、タレクと出会う(この出会いが強烈)。
彼は、素晴らしく好青年。
ほんと、すごい。こんな人いたら間違いなく恋に落ちるよ、私。
二人の間には友情が芽生える。
タレクには、恋人がいて、ザイナブっていうんだけど、彼女は、ウォルターには心を開かない感じ。
それは、やはり不法滞在だから人と深くは関わらないっていう理由だと思う。
納得です。

ウォルターはタレクと仲良くなってジャンベを教わる。
そして、その魅力にもハマる。

このあたりが「shall we dance?」に共通するものを感じました。

最初はおぼつかないんだけど、いつも練習してとっても楽しそう。
私も映画観ながら、自然にリズムを刻んでて、アフリカンドラムっていつも気になってるんだよね。
習いに行きたいです。

タレクが、地下鉄で誤解から逮捕されてしまう。
不法滞在だったので、拘束されてしまうんだけど、タレクの場合、小さなころにアメリカに母親と移民としてわたってきて、手続きが完璧でなかったために不法滞在になってしまった。
だからアメリカでふつうに学校にも通っていて問題なかったんだよね。
そのあたり移民局がからむので、よくわかります。

母親がミシガンからタレクを心配してたずねてくる。
お母さん、若い(笑)
若くて美人で聡明。
この母親だったらタレクがあんなに好青年なのも納得。

学校も休職して、母親モーナに協力して、タレクを釈放するために奔走する、ウォルター。
無気力だった彼が、感情をむきだしにするシーンもあり。
モーナともいい感じに。

ウォルターは、移民弁護士もやとう。
この弁護士も、ルーツは移民。
親戚も強制送還されたことがある、というが、モーナの

「where are you from?」の質問には迷いもなく「Queens」と答える。
このシーンはかなり印象的。
どこがルーツであろうと、アメリカで生まれて育った人は、出身はアメリカである。

私はアメリカに住んでいた時はいつもこの質問があり、「フロリダ」と答えていたが「オリジナルはどこなの?」と聞かれたときだけ「日本」と答える。

移民問題はアメリカでは9.11以降かなり厳しいものであり、私自身も、受かった面接をアメリカ国民でないという理由で取り消しされたこともある。


理不尽なことがしばしばある。
それがアメリカだと思っている。自由な国、というが移民には全然自由ではない。

拘留されている、タレク。
ここでも、全く予期せぬ出来事が起こる。

いい感じだったモーナとウォルターも決断をしなくてはいけないときがくる。

こんなに愛し合っている人達が引き離されて、しかも悪いことは何もしてない。
悪い事をしてても、お金持ちはなにとがめられないアメリカは、理不尽という言葉だけでは表わされないほど、摩訶不思議だ。
 
この映画はおとぎ話ではなく、アメリカの現実をきちんと伝えていると思います。

現代のTHE VISITOR はいろんな意味で解釈できる。

移民自体も、VISTOR、 コネチカットからNYにウォルターも、タレクとザイナブ、モーナがウォルターの家のVISITOR,刑務所の面会をするウォルターもVISTOR.
そしてシリアに帰る二人も。

最後の最後まで、強いメッセージ性があり、音楽も素晴らしいです。

是非、どうぞ。




16〜 20件 / 全79件