ゴッドファーザー　ＰＡＲＴ　ＩＩＩ

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ゴッド・ファーザーシリーズ最後の章。

年を取ったアル・パチーノだけれども、従兄弟が言うにはまだ４０歳代なのに、良くやるよとの意見。つまり老け役をしていたったことかなと思いながらジ〜ト顔のシワに見入ってしまった。

最初は明るいシーンから始まるこの章も、話が進むに連れてどんどん暗くなる。出た！マフィアにはなくてはならない殺しのシーン。
しかも半端でない殺しの場面。貧乏性なのか、あ〜勿体ないと思いながらも、高級品が跡形もなく壊れていくシーンがたまらなく気分がいい。

最後の娘が殺されるシーンでのアル・パチーノの泣き方が凄い。これがホワイトさんの言っていた最高の泣き方なのだろうか…と見入ってしまった。大きな口をあけ、まるで息ができないかのような様相に、どうしたのだろうと息を止めて見ていたら…突然の叫び声

絶叫とはこのことを言うのだろうか、あまりの凄さに彼の悲しみが見ている私に襲い掛かり一緒になって大粒の涙を流していた。
あ〜なんて悲しい場面なのでしょう…なんて可哀想な場面なのでしょう。

演技とは思えないアル・パチーノの泣き方に心臓がキュンと音をたてた。

七つもアカデミー賞ノミネートでひとつも取れなかった。パートIIが六つ受賞、パートIが三つ受賞したのに。

たまたま「マリーアントワネット(2006)」を観たばかりだったんだけど、ソフィア・コッポラって、こんなお嬢さん顔だったんだ・・・。演技はシロウトだけど、キルスティン・ダンストに通じる透明感がある。ふーん、「ロスト・イン・トランスレーション（2003）」でのスカーレット・ヨハンソンの使い方といい、キルスティンの使い方といい、厚ぼったい唇といい、オヤジ殺しのセンスは高いね。

余計な話しをしたが、このパートIIIは、IとIIを観てないと理解できない映画だが、主題はもう前二作から離れてまったく別の映画になっている。それは、必死に生きたが幸せになれなかった戦士のストーリーなのだ。だから別にマフィアじゃなくても成立する。年取らないと意味が分からないかもしれない。シシリーでアポロニアを車ごと爆破したファブリッツィオをマイケルが探し出し、同じ手法でファブリッツィオを殺したシーンがディレクターズカットのレーザーディスク版にはあったが、このDVDには無かった。IIIは公開前にいろいろいじったんだろう。

しかし、マフィアをここまで描いたら、もう次のマフィア映画は出てこないだろう。この三作は、ファミリーの血の濃さというものを徹底的に描いている。コニー（タリア・シャイア）の言動なんか、これが男だったらドンになっていたかも知れないと思うほどだし、ソニーの血を引いたヴィンセントも年月を経てドンの風格を身につけていく。人間に家族や故郷って、無くてはならないものなのだろうか。ウチの息子には故郷が無い。日本で生まれてヨーロッパと上海で育ったからだ。故郷が無い人は今の時代少なくないだろう。世界中どこにいてもシチリアの血を忘れないシシリアンが羨ましくも思える。

カヴァレリア・ルスティカーナが出てくるが、これはこのオペラを知らない人にはシーンが長すぎたろう。シチリアが舞台の一幕物のオペラで、戦争に行っている間に恋人を他の男に取られ、自分にもあまり可愛くないが恋人がいるのに元カノの夫と決闘して死んでしまう男の話だ。あまり可愛くない恋人を捨てて、というのがヴィンセントとマリーの写し絵なのかなと思ったが関係なかった。しかしこの最後のシーンはゴッドファーザーの音楽が無く、ずっとこのオペラの音楽がかかっていて、音楽的に喰われてしまっていたのが惜しい。ゴッドファーザーを観終わったのかオペラを観終わったのか曖昧になってしまっている。

しかし役者もみんな年を取った。18年に亘る本物のファミリーストーリーを見せて貰ったような気持ちだ。三つとも主題が別々で、しかも面白い。三作とも別の理由で満点のトリロジーだった。映画の醍醐味を味あわせてもらった。

七つもアカデミー賞ノミネートでひとつも取れなかった。パートIIが六つ受賞、パートIが三つ受賞したのに。

たまたま「マリーアントワネット(2006)」を観たばかりだったんだけど、ソフィア・コッポラって、こんなお嬢さん顔だったんだ・・・。演技はシロウトだけど、キルスティン・ダンストに通じる透明感がある。ふーん、「ロスト・イン・トランスレーション（2003）」でのスカーレット・ヨハンソンの使い方といい、キルスティンの使い方といい、厚ぼったい唇といい、オヤジ殺しのセンスは高いね。

余計な話しをしたが、このパートIIIは、IとIIを観てないと理解できない映画だが、主題はもう前二作から離れてまったく別の映画になっている。それは、必死に生きたが幸せになれなかった戦士のストーリーなのだ。だから別にマフィアじゃなくても成立する。年取らないと意味が分からないかもしれない。シシリーでアポロニアを車ごと爆破したファブリッツィオをマイケルが探し出し、同じ手法でファブリッツィオを殺したシーンがディレクターズカットのレーザーディスク版にはあったが、このDVDには無かった。IIIは公開前にいろいろいじったんだろう。

しかし、マフィアをここまで描いたら、もう次のマフィア映画は出てこないだろう。この三作は、ファミリーの血の濃さというものを徹底的に描いている。コニー（タリア・シャイア）の言動なんか、これが男だったらドンになっていたかも知れないと思うほどだし、ソニーの血を引いたヴィンセントも年月を経てドンの風格を身につけていく。人間に家族や故郷って、無くてはならないものなのだろうか。ウチの息子には故郷が無い。日本で生まれてヨーロッパと上海で育ったからだ。故郷が無い人は今の時代少なくないだろう。世界中どこにいてもシチリアの血を忘れないシシリアンが羨ましくも思える。

カヴァレリア・ルスティカーナが出てくるが、これはこのオペラを知らない人にはシーンが長すぎたろう。シチリアが舞台の一幕物のオペラで、戦争に行っている間に恋人を他の男に取られ、自分にもあまり可愛くないが恋人がいるのに元カノの夫と決闘して死んでしまう男の話だ。あまり可愛くない恋人を捨てて、というのがヴィンセントとマリーの写し絵なのかなと思ったが関係なかった。しかしこの最後のシーンはゴッドファーザーの音楽が無く、ずっとこのオペラの音楽がかかっていて、音楽的に喰われてしまっていたのが惜しい。ゴッドファーザーを観終わったのかオペラを観終わったのか曖昧になってしまっている。

しかし役者もみんな年を取った。18年に亘る本物のファミリーストーリーを見せて貰ったような気持ちだ。三つとも主題が別々で、しかも面白い。三作とも別の理由で満点のトリロジーだった。映画の醍醐味を味あわせてもらった。

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マイケルが神へ差し出さなければ、ならなかったもの。
あまりにも無垢なスケープゴートにマイケルの深い慟哭。

堪らず５枚組ＤＶＤコレクションを購入致しましたが畏れ多く
未だ観ておりません。何か、もったいないのです。
いずれ、ゆっくり浸る機会を持ちたいと思います。
手元に、ブランデーでもあれば最高ですね。
グラスしかないんですが。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
（ラジー賞）ソフィア・コッポラについての評価は難しい。
予定通り、ウィノナ・ライダーならば、どうだったか。
万人が認める可憐な美女にした場合、それこそメロドラマになったのではないか。
マイケルとケイの顔から想像し難い娘ではあるが、そこは百歩譲って、
むしろ、ぎこちなさがクライマックスで奏効しているようにも思うが。

コッポラ監督は娘への不評について
「彼女のカリフォルニア訛りが原因」とカバーし、涙ぐましい。

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何度もビデオで見た作品だが、心に響く。秀逸な作品だ。
アカデミー賞を総なめしたのもうなずける。

特に男性には堪えられない作品に仕上がっている。

テーマは「野望」とでも申しましょうか。

男なら誰でも持っている闘争本能を書き立てられる脚本です。
コニー役はロッキーシリーズでもおなじみ、コッポラの妹。

今回はマイケルを支え、女の怖さを演じきっています。
コッポラの娘もマイケルの娘役で出演し(芝居はもの凄くヘタです）作品自体が、フランシスコッポラの集大成に位置づけられると思います。

ギャングから企業家へ成長したマイケルをアルパティーのが重厚な演技で表現してくれてます。

アルパティーノの凄さは役柄で老けなければならない役なのに、
「目の奥」に常に「ぎらり」とした「野望」を表現しているところでしょうか。(メイクさんも一流です）

オペラと同時進行で暗殺が行われるシーンはドンデンもあり、
そしてヒッチコックへのオマージュも込められ、一見の価値ありです。(ヒッチコックの何の作品化は見てのお楽しみ！ドリスデイが出ていた作品と言えば？）

最後にマイケルが死んでいくシーン・・・
サングラスが一度引っかかる(多分カツラだからでしょう）のですが、そのリアリティーが男の美学をとことん見せてくれます。

part４を切に願います。１００点
それ程残虐なシーンはありません。ご安心あれ。
ただ、part１とpart２は必ず見てからにしてください。