ミスター・ロンリー

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

中田英俊が見るべき映画だと思う、みんな何かになろうとして誰かを崇拝して模倣する、それが神だと奇跡を信じて空中から飛び降りることにつながるし、主人公はマイケルジャクソンになりきろうとする、だけどマイケル自身も別人になりたくて整形手術を繰り返しているのだけれど、そして最後主人公はきづく、みんな普通の人間だと、尼僧たちは無残に死んでしまうし、モンローのそっくりさんも自殺してしまう、それでも自分が普通の人間だということを受け入れるラストは素晴らしいと思う、中田もその事に気がついたのだろうか

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

あまり似ていないそっくりさんを集めたのに意味があるのだろう。
どんなに真似をしたところでマイケルに似た本人、マリリンに似た
本人でありどうあがいても本人自身に来る運命を避けられるものではない。
しかし自分自身を生きたとしても、それがたとえどんな幸運と喜びに満ちたものであっても来るものは来る。
生き残った彼はどこにいくのだろう。
もう誰かのまねをして生きる必要もなく、かわりに他人というプロテクターを取られ彼本人となった今雑踏の中を静かに歩みだす。
最後まで交わらない２つのエピソードが見ているものの心のなかで
色々な形で交わるそんな映画でした。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

老人に「永遠に生きることが出来る！」って言っちゃったり、
とにかく優しい人ばかりが出てきて、居心地が良い。

でもメッセージがわかりにくいなと思っていたら、
エリザベス女王の舞台での挨拶と、
最後のマイケルの説明でわかりやす過ぎるくらいになった。

死にゆかざるを得なかった、
そして生きて行かざるを得ない、
優しいもの達へ向けた映画。

マイケル・ジャクソンとしてしか生きられない青年が、マリリン・モンローを始めとする『なりきり芸人』達との共同生活を経て、本当の自分を探す物語。第61回カンヌ国際映画祭ある視点部門出品。
大道芸人のマイケルはマイケル・ジャクソンのインパソネーターとしてパリの路上で生計を立てるも、一向に生活が苦しくなるばかり。ある時、マリリン・モンローのような彼女に出会う。
そんな彼女に惹かれたマイケルはある日、彼女からスコットランドの古城に誘われる。そこには自分たちと同じようになりきる事でしか生きられない、様々なパーソネーターたちによるコミュニティがあった。
チャップリン、シャーリー・テンプル、ジェームズ・ディーン、マドンナ、リンカーン大統領などがいる夢のような理想郷だった。

いろんななりきりさんたちが出てきて面白かったです。
他にもローマ法王や赤ずきんなんかも登場します。
赤ずきん役のレイチェル・コリンとシャーリー・テンプル役の女の子、めっちゃかわいかったです。ちなみに、レイチェル・コリンとこの作品の監督であるハーモニー・コリンは現在夫婦で、子供が一人います。

なんか、今まで観たことないようなテイストの映画でした。

社会ってなに？世間ってなに？自分の居場所がないと感じるときがある。
趣味や価値観の同じ人と思いがけず出会ったとき、自分の椅子はちゃんと用意されているんだとほっとする。でも、ずっと座っているわけにはいかない。歩き疲れたら休む椅子がちゃんとあるって気づいたマイケル。マリリンは。椅子が壊れちゃったのかな。

自分の椅子もどこかにきっとあるんだと勇気づけられた作品。落ち込んだ時に観たい。