ルックアウト／見張り

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何とも幻想的なシーンから始まる今作品。
と思ったら、まったり〜と日常生活。
イントロダクションと他の方のレビューを読んでなかったら「なんじゃ、こりゃ」と思うでしょう。
障害の内容について細かく説明してないので冒頭はわかりにくいかもしれません。
その上、主人公がこれまたフワフワと浮いている様に影が薄い。。。
なんだかたくさんの役者を混ぜたみたいなお顔。。。
はっきり言って感情移入しづらい！
でもどこにでもいる普通の人かもね。そして誰にでもある若い頃の過ち。（程度によるけど）
抜け出そうとするけど泥沼。その内、疑心暗鬼になって友達すらも見分けられなくなる心の迷い。
引き返すチャンスは何度もあった筈。でも自力で何とかしようともがく結果、結局は行くところまで行っちゃう。。。
なんだかこの流れって誰にでも当てはまるかもしれません。
そして最後３０分で「流れ」が見事に変わります。
主人公が事故を起こしてから初めて自分の頭で考え、自分の意志で行動した瞬間だったと言えるでしょう。
すぐに忘れてしまう障害を逆手に取り、見事に計画を成し遂げます。
一連のやり方は間違っていたけど、このラスト３０分の行動は彼にとって何よりのリハビリだったのかも。

そして最後まで見ての感想。

面白かったぁ〜ｗｗ

主人公のフワフワとした役作りは見事に功を奏しています。
このキャラは忘れられそうにありませんｗｗｗ

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この作品。。。
なんでリストに入れたんだろう？

思ってたストーリーと違いました。
可哀想な話ではある。
気の毒でもある。
だけど、主人公は生きてる。
助かってる。

親が金持ちで良かったね。

自立して生きて行こうと頑張ってる姿は応援すべきではあるんだろうけど、どうも素直に応援できない。
結局親に助けてもらってるし、盲目の友達にも助けてもらってる。

ドーナツのお巡りさんの友達だって、本当の友達だったのに。。。
本当に主人公の事を思って応援して毎日差し入れ持ってきてくれて、様子見てくれて。。。
暑い日も寒い日も、毎日毎日来てくれてたのに、裏切っている。
で、結局「一人でやれる！」って言いながらも、ワルにいいように利用されてるし。。。
それでドーナツお巡りさんは子供が生まれたばっかだってのに死んじゃったし。

あの銀行強盗の『思い切りの良さ』と言うか『原始的な方法』と言うか・・・にも驚いた。
いくら田舎でもあのやり方はないでしょ〜（笑）
汗水たらして何時間かかってるんだ？

でも銀行強盗の裏を掻く様子は見事だった。
あの調子でメモ取りながら仕事したら結構ミス無くいけるんじゃないだろうか？

でも最後まで見ても、やっぱり同情出来なかったし、応援も出来なかった。
だって≪若気の至り≫かもしれないが、全部自分の蒔いた種だし。
銀行強盗に加担しても罪に問われてないし、盲目の友達と計画通りに店を出して、それなりに幸せになれたみたいだし。
なんか、やっぱり同情出来ない。

私、冷たいのかな〜？

交通事故の後遺症で短期間しか記憶を保つことが出来ない青年が、悪事に巻き込まれた挙げ句に加担していくさまとその顛末をスリリングに描いたクライム・サスペンス。


意外と面白くて　意外と引き込まれて観ちゃいました。

でも　改めて　よくよく考えると　主人公クリスは　自分のせいで　交通事故を起こし　友人２人を死なせてしまい　自分も　記憶障害を抱え　屈折した人格になり　自暴自棄になって悪に手を染めるが　精神鑑定でなのか（？）無罪になり　今後は　気を取り直し　真っ当な新しい人生を歩もうじゃないか！
という感じに思えてしまう物語・・・・。

もちろん　主人公は　悩み苦しみ　傍から見ても可哀そうなのです。
そして　その主人公クリスを演じるジョセフ・ゴードン＝レヴィットの演技も　障害者という役をやりすぎず　実にリアルに演じてくれてます。

障害者に対する　その街の　優しさ　福祉も行き届いていて・・・・。

でも　それは　優しさだけではなく　哀れみ・同情にも受け取れます。まぁそのように演出しているのでしょうが。

自分の過ちを認識して　過去を克服して　自分の人生を地に足をつけ歩んでいこう　というのは　良い　筋書きなのですが　どーも　しっくりこないと言うか　モヤモヤ感が残るのは　クライム・サスペンスだからなのでしょうか？

過去に　事故とはいえ　友人を死なせ　今度は　友人を助けるために　悪人とはいえ　人を殺してしまう。
でも　無罪・・・・。
町の住人は　みんな彼を知っていて　彼は障害者であるという　カードを持ち歩き　警察に車を止められても　そのカードを見たら　お咎めなし。という　伏線が効いてるっちゃぁ効いてるのですが　モヤモヤ〜（笑）


決して　つまらない映画ではないのです。むしろ　面白いと思います。

でも　後味は良くないかも・・・・？

観る前はもっとアクション系の映画かと思ってたけど、全然違ってた。
どっちかと言えばヒューマンドラマって感じでした。
でも、あんまし暗いストーリーでなかったのが良かった。

それにしても、自分の不注意のせいであんな大事故を起こし、友達が２人も死んでしまったのに車の運転なんて出来るものなのでしょうか？？
ま、大事故の後遺症から必死に立ち直ろうとする姿勢が感じられる作品で良かったと思います。

真っ直ぐな黒髪を肩まで伸ばし「Cut your hair, you look like a girl!」と怒鳴られていた、子どもに化けた老エイリアンを、怪優、もとい、名優ジョン・リスゴーを向こうに回して演じていたローティーンの君をリアルに観てた私としては、なんか目から熱いものが…こんな凛々しい若者に育ってくれて…ううう。

しかも滅茶苦茶上手いじゃないか。なんだこの存在感というか、ああもう、言葉にならないくらいに嬉しい。
やっぱり声変わりもしない頃から、ああいうベテランと何年も組んだのがアレなんだろうか。

前から知ってはいたのですが、MonPetitさんのコメントを読んで「おっしゃ、観るぞ」となったわけですが、いやはや、実に素晴らしい。

善玉、悪玉、端役、全部が立体的ですわ。
特典映像で監督が語っていますし、ジョセフもそう言っていますが、アメリカ映画特有のキャラ・ペラペラがない。
じっくり見せるってか、魅せる。
これで話がすっぽ抜けたって感じる人もいるのは仕方ないと思うけれど、ドラマ系の映画が好きならきっともう、なんつーかるーるるー言葉にならない〜という。

一秒進む毎に、話がちょっぴり前進する毎に、そしてクリス（ジョセフ）が一行多く書く度に、さあ行け、諦めるな、諦めるまではゲーム・オーバーにはならないんだぞ、なんて落ち着いて座っていられない想いがこみあげてくる。

I HAVE THE POWER!!

そう、その通りだ、行け！クリス！！と拳を振り上げたりなんかして。

って、私はこみあげてきたんですが、皆様如何お過ごしでしたか（笑）。

台詞も良い。正確じゃないかもしれないけど、ゲイリーの台詞。
「God closes a window, but opens a door.」
Hey-ho, that's a good line, what?
悪党の癖に、憎いじゃないか〜。というか、ゲイリーも悪党だけど、製作側の狙い通り、ぶん殴ってやりたくなるような悪党じゃないけど、性質（たち）が相当悪いサイコパスっぽい匂いがするから、キャスティング大当たり。

そしてエンディングでハリウッド的な「はい、皆様、この通り完治しました、ハッピーエンド♪」としなかったことに対するジョセフのコメントもまた格好いい。
That's unfair to the real people.
だっけかな…そう、そうなんだよ、ジョセフ。そこがジェフ・ダニエルズも言ってるけど、ジョセフが「Pleasure to watch」な俳優になったのは、そういう所じゃないだろうか。

撮影の人だったかな〜…観客は心に残る人物を求めて映画を観る、なんて言ってました。そして製作側は、そんなキャラクターを披露したかったようです。このクリス・プラットは、しっかり残りました。実に素敵だ。あ〜、もっとジョセフの演じる所を観たい。

素晴らしい一本でした。