アメノナカノ青空

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

「アメノナカノ青空」は、愛しい娘や愛しい恋人が死んでしまうので悲しみにくれる、という映画ではない。

　死に逝くミナ（イム・スジョン）が精一杯生きて、幸福感に包まれながら亡くなってしまうストーリーである。だからこそ、ミナが病気で苦しむ姿や、死ぬ瞬間を直接的に描いてはいない。

　終盤での海を泳ぐシーンは、ミナの空想シーンだろうか。それとも、ヨンジェ（キム・レウォン）の空想シーンだろうか。

　わたしは二人が、同時に同じ想像をしているのだと思った。そう思うと涙が止まらなくなった。

　観ている途中で結末がわかっても、ラストで心を打つものがある。観終わった後も、余韻がずっと心に残る映画である。これ以上ない透明感のあるイム・スジョンの演技が魅力的だ。

　秀作。

キム・レウォンは「マイラブ・パッチ」「屋根部屋の猫」「マイ・リトル・ブライド」「人生は美しい」「愛していると言ってくれ」まだ視聴途中ものもあります。
イム・スジョンは「箪笥」「ごめん、愛してる」で観ました。

キム・レウォン演じるヨンジェはすごく優しい、こんなに明るく人の心の中、自然と入ってくる彼に喜び、楽しさ、愛を感じたミナ。
病弱な役が華奢で童顔のイム・スジョンによくあいます。
ミナの写真を見つめるヨンジェの目はあたたかく愛に溢れています。

仲良しの母親とヨンジェに愛されるミナは幸せ者です。
キム・レウォンは本当にいつも明るく優しいお兄ちゃん役が多いですが、この映画では切ない表情が今も残ります。
いい映画です。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

『アイ・アム・レジェンド』観賞後のざらっとした気持ちから救われたくて、韓流、恋愛モノ、主人公死んじゃう、でもきっとみんな乗り越えてハッピーエンドでしょうねというこちらの勝手な期待でこの映画を鑑賞しました。（勝手なイメージですみません）

主人公のイム・スジョン、井上真央ちゃんに似ていて、ショートカットでとても可愛いんです。写真に一瞬を切り取られたその表情が動いている時とはまた違って良い！！！
話の内容は分かりやすいです。主人公は病気におかされているし、やがて死を迎えます。そんな彼女を愛した青年と彼女の家族の悲しみも描かれています。みなさんも想像しやすいと思います。

でもでも。彼女のまっすぐなすれていない美しさや、お母さんの覚悟（最後は病院で過ごさせたりしない＝彼女のそのままを受けいれたい、恋愛を経験させてあげたい）や、彼の飄々とした明るさが、春の雨を感じさせるようなみずみずしさで映画をもりたてていると思います。
春の雨って花を散らせますよね。それは悲しい。でも花が落ちた後のたくさんの緑に栄養をあたえますよね。そういう気持ちになりました。

最後の彼女からのアプローチも良いですね。彼の写真と対になったような彼女のイラスト。切り取られた一瞬っていうのはその人が何を感じていたか雄弁に語ってくれると思いました。彼女が彼と過ごしてどれだけ楽しかったかをエンドロールでたくさんの絵とともに教えてくれます。じわり、といいですね。
良い作品でした・・・。（満足）

吹き替えなしでの観賞をおすすめします。韓国の人って女性の声が低いですよね？じわりとひびきました。

イム・スジョン、ファンになりそうです。今度『サイボーグでも大丈夫』を見たいと思います♪

　彼女は理想的な母親といえるのではないかと思います。最愛の娘をあんなふうに包んであげられるなんて、とても素敵だと思いました。
　最初はイム・スジョンさんの鼻が松居直美に似ててあまり可愛くないなぁ・・・なんて思ったし、ヨンジェもちょっとしつこくて、ストーカーっぽく思えるほどでしたが、沢山の写真に写る表情がバッチリ効果的に働いて、とても好感が持てるようになりいい感じで作品に入っていけました。
　ただ病気の事や障害についての描写があまりにも少なかったので、その点不満だ。

悪い話ではないと思う。
映画を観て思ったのは、ラブストーリーよりも、親子愛が物語の軸だということ。
娘に普通の恋愛をしてほしいと願う母親が、娘のために出会いを作ってあげる。
ちょっと考えれないような・・・でも、なんかそうゆうのもあるのかな？
母親役のイ・ミスクがすごいキレイだった。
理想の母親を演じている。

ミナの恋人となる大学生ヨンジェを演じるのはキム・レウォン。
この人、微妙。かっこいいのか？微妙。体型は好きだけど。
笑顔が母性本能をくすぐるタイプ。きっと見慣れるといいのかもしれない。
この人がもう少しかっこよかったら、もっと話にのめりこんで泣けた気がする。

主人公のミナ。
特にかわいいわけでも美人でもない。
なんか本当に存在しそうなリアルさがいい。
でもこれで25歳らしい。そう見えない。まさにエイジレス。

映画の中にたくさん出てくるヨンジェが撮った写真の数々。
それがすごいいい。
なんとも言えず、いい。


親子愛が軸のわりには、物語は恋愛模様を中心に描かれているので、親子愛も恋愛もどちらも中途半端感があったことが否めない。
ラストも思った以上にものすごーーーくあっさりしていたし。
（「え？これで終わり？」って思ってしまったくらい・・・）
でも、そこを強く描きすぎると、典型的「お涙ちょうだい」映画になってしまうから、これくらいでちょうどいいのかな。
でも今回は「お涙ちょうだい」映画を期待して観てしまったため、ちょっとがっかり。
全体的には静かに静かに展開していくお話で、私は嫌いではないです。

ちなみに原題は「・・・ing」らしいけど、なぜ「アメノナカの青空」になったのだろう？
全くわからないわけではないけど、やっぱり「・・・ing」のほうがよかったような・・・。