ゆりかごを揺らす手

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人間って怖い。
そして哀しい。

セクハラ問題。。。無くならないですね。
地位も名誉もあって、家庭もあって。どうしてそれを失う様な事をするんでしょうか。
自分だけはバレないと思っているんでしょうか？
バレても被害者が訴える訳がないとでも思うのでしょうか？

産婦人科の医師！
己の快楽に溺れる前に家庭の事を考えなかったんでしょうかね？
訴えられたらどうなるかくらいの事は、医者になるくらいの頭脳があれば簡単に分かるでしょうに。
それなのに自殺？ズルイね。卑怯だ。
しかも医師の奥さん、妊娠中なのに。

復讐に執念を燃やすペイトンは怒りを向ける場所が間違ってますが、それだけ旦那を信じてたんでしょうね。
バカ旦那は、その奥さんの信頼も裏切った訳ですね。そして死後もずーーーっと裏切り続けてるわけで。。。
奥さんは『自殺させられた旦那』を信じて、子供を失った事も全てが『旦那を自殺させた女』に向けた怒りと恨みになっちゃったんだね。

セクハラを受けた妊婦さんは・・・気の毒としか言い様がないですね。ほんとの被害者です。（医師の奥さんもバカ旦那の被害者ですが）
あった話じゃないですね。

あの手この手で罠を仕掛ける医師の奥さん『ペイトン』を演じるレベッカ・デモーネイはさすがの演技です。
妖艶で冷酷で怖い。
表の顔と真実の顔との使い分けが見事！
引き込まれます。

対するセクハラを受けた側の奥さん『クレア』を演じるアナベラ・シオラも迫真の演技です。
子供と家庭を守る『女の強さ』が伝わって来ました。

映画に感情移入することがあまり無い私にしては、珍しく入れ込んでしまいましたね。
アナベラ・シオラはこの作品で初めて知りましたがチェックしたいと思いました。

いや〜。。。
女って怖い。
そして、強い！

精神的に相手の女性を追いつめていく、女性の怨念の怖さを見せた映画。

肉体的に傷つけるのではなく、精神的なダメージを与えて、相手が苦しむ様を楽しむという陰湿さは、ある意味ホラー映画より恐ろしい。

迫真の演技で逆恨み役を演じるのはレベッカ・デ・モーネイ。美貌の裏側に秘めた冷酷な悪女ぶりは見事。対する、じわりじわりやられる主人公のアナベラ・シオラや親友マリーン役のジュリアン・ムーアも魅力的。

主人公、悪役の両方に感情移入させられ、最後まで観る者を引き付ける逸品。

静かにじわじわと復讐女が家庭を乗っ取ろうする、静かだからこそ恐ろしい。
正体がばれてからは殺人鬼（結局死ぬのは○○だけだが）に変わるが、できれば最後まで静かに終わっていった方が面白かったかもしれない、これはこれで面白いが。

若い夫婦が住み込みのベビーシッターを雇うということ自体日本人には馴染みがない、しかもあんなに美しい女性を雇うとは有り得ないだろう（笑）。

レベッカ・デ・モーネイはとにかく美しいですね、「卒業白書」の頃から美しく気品がある。

１０年ちょっと前の作品ですが、なかなか新鮮に観ました。
やっぱり、女の人は怖いワ。(なーんて、自分も同性なんだけどネ。)
上手く仕組まれて、少しずつ追い込まれていく心理状態はドキドキもの。
何気にソロモンが解決のカギ？だったのかなァ。

ゆりかごを揺らす手（１９９１年アメリカ、カラー１１１分）
映画の面白さは、まず脚本。常々思っていることだが、本作の脚本はアマンダ・シルヴァー。
彼女の脚本で、９６年「レイジング・ブレット／復讐の銃弾」（ジョン・シュレシンジャー監督）という映画があった。本作同様の復讐劇で、似通った部分もあって思い出したが、やはりこの「ゆりかごを揺らす手」は強烈な‘女の復讐劇’で、カーティス・ハンソン監督らしい巧みな演出が冴えわたっている。
（因みにＡ・シルヴァーの夫は、本作で製作総指揮を務めるリック・ジャッファ）

ストーリーは多くのレビュアーの方々が触れておられるので割愛させていただくが、復讐の鬼と化したレベッカ・デ・モーネイが、ベビー・シッターとしてターゲットの家庭に入り込む段階で、その後の流れが想像できてしまう。しかし具体的な復讐の行動が実に陰湿で、自分の乳房をターゲットの乳児に含ませたり、夫婦仲を裂くよう画策したりと、やりたい放題である。

レベッカ・デ・モーネイは‘怖い女’を演じているが、８７年「危険な情事」のグレン・クローズに勝るとも劣らない怖さがある。クールでセクシーなイメージがあるが、一旦ツボにはまると表情が一変する。
その彼女も、９３年「ギルティ／罪深き罪」（シドニー・ルメット監督）では逆に脅される立場の弁護士を演じているから、こういったところは映画の面白さだ。

いつも抑えた演技が素晴らしいアナベラ・シオラもいいが、本作に限っていえば、デ・モーネイの対比としては、黒人俳優アーニー・ハドソンを押したい。
精神障害をもつ使用人ソロモン役だが、ラストにキラリと光る存在感をみせる。
いつもクレジットの中盤あたりに名を連ねる俳優サンだが、出演シーンは短くてもなぜか印象に残る。
その彼も、９５年「コンゴ」や９６年「野獣教師」では準主役級にのし上がってきている。

のちに大女優となるジュリアン・ムーアが、デ・モーネイの罠にかかってしまう悲惨な役柄で出演しているのにも注目！