蒼き狼　地果て海尽きるまで

モンゴルロケがこの作品を歴史に残る（と思うが…）良作映画に
仕立て上げたと思います。
ラストシーンをしっかり見ましょう。
このシーンにより、「蒼き狼」の血が（疑心、愛憎、葛藤を全て体外に吐き出し）通い合い、「未来に向け親子で進軍するぞ！」のメッセージを矢羽根にのせ大モンゴル帝国の王宮へワープさせる。そんな、暗示を想像させる効果がありました。
スペクタクル・ロマン作品はこうでなくちゃー！
チンギスが眼前かなたの万里の長城めがけ「ジュチ！お前が一番乗りだ！」と言いつつ、（我が愛する息子の愛用の）弓を引く。
松山ケンイチ扮するジュチの親指に思い出のヒスイのリング（これは、ネタバレになるから、敢えて説明しないが、この作品の重要な小道具なのです）をはめて弓を引くフィードバックシーンが
挿入されエンディングへ…。
終わりよければ全てよし。この格言がぴったり。
反町さんは相変わらず台詞回しが駄目（昔より良くなったけど）
大根だねー。
松山ケンイチさんは素晴らしいやくしゃさんですねー。
新人のAra(クラン役)さんも、透明感のある光る女優さんですね
角川春樹と森村誠一とはヒットメーカー・コンビであり、
女優発掘の美味いコンビです、昔から。
主役は大根でも、歴史ロマンは政策責任者と脚本と監督のコンセプト次第で秀作にも駄作にもなる、ことをこの作品はおそえてくれます。ぜひ、観ませんか！？

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　かつて黒澤映画では、乱や影武者の中で、大規模な戦闘シーンを見せてくれて、スケールの大きさを感じさせてくれましたが、それでも、お金が足りなかったのだと思います。今の角川さんが、製作して、黒澤さんにお金を出してあげたら、実際、昔の作品以上に迫力のある、群集シーンがとれたのではないかと思います。個人的に、大群衆で闘う映画は好きなので、メルギブソンのブレイブハートなど、素晴らしいと思いますが、この作品もそれに匹敵する規模のシーンであったと思います。
　ただ、場面場面としては、迫力に欠けたような気もしますので、撮影の技術、まあ、どういう角度でどれをアップにすると迫力がでて、どこから撮るとスケール大きく見えるのかと言うところの打ち合わせが、見る側の視点に若干あっていないところもあったのかもしれません。ロードオブザリングのように、何人かの主役級の人物が活躍する場面に焦点を当てれば、よかったのでしょうが、残念ながら、そういう人物は、戦闘シーンの訓練が完全にはできていなかったのでしょう。女性兵士役の女優は、先日、「墨攻」をみたばかりで、それにでてきた女性兵士とだぶるところがあり、もっと兵士として活躍させていれば、見せ場がおおくなったのではないかと思います。
　原作が、井上靖の蒼き狼ではなく、森村誠一だと知って、驚きでした。映画が終わるまで井上靖だと思っていたので。話は同じだら、どっちでもいいのですが。ま、とにかく、私は、とても面白かったし、日本語で通したという違和感も、見ているうちになくなりました。戦争と平和をロシア語でなく、英語でやるみたいなものだし、ルードウイッヒをドイツ語でなく、イタリア語でやるみたいなもでのですから。
　外国でもどんどん公開して、日本の映画も、これくらいできるんだと宣伝していいのじゃないでしょうか。好きですね、こういう映画は。

歴史の勉強になりました。
モンゴルの勉強をした気分です。
でも、映画としては、私はダメだった…。
なぜモンゴルの話なのに、日本語で喋る？
しかも「おぬし」みたいな時代劇風の台詞の数々で、映画というよりも、大河ドラマを観ている気分に。
きっと歴史ものだったり戦国時代ものが好きな人にはいいのだと思います。

見始めて一〇分で消した。あまりの、大多数の役者の下手さにつきあってられなかった。
誰かが台詞を言うたびにフッ、と笑ってしまう。自分の子供の出演していない学芸会を見られるほど、心広く無いです。

ジンギスカン嫌いじゃないけど、ジンギスカンを狙って予約した覚え無いのに、なんでこれなんだろう、と思ってた。

でもとりあえず、絶対に戦闘シーンがあるはずだから、と早送りした。
中盤でこれを予約していた意味が分かった。

松山ケンイチ君が出てる！
デスノートで彼に惚れて、彼の出てる作品を眺めてたら、唯一見られそうなのがこれだったんだ、と思い出した。
納得！


全体的に言えば、昔のモンゴルの話なのに、現代日本人のシュッとした顎の細い頬骨の無い美少年つれてこられてもなー、って感じ。（しかも子供たちと女性陣が超下手だし。脚本だらだらしてるし。え？まだ終わってないの？　まだ続くの？　と何度思ったか）

松方弘樹後ろから斬られてるし……（愕然）
よくもまー、こんだけ舞台揃えて、大物もつれてきてるのに、こんなつまんないもの作ったなー、と。

反町は気にしたことなかったけど、あまりにも子供たちが下手すぎたので、一応『台詞を言っている』とは思わなかった分だけ役者としては巧いんだなー、と思った。
だが、ジンギスカンをするには、ちょっと迫力不足なのは否めない。都会にいてこそ良い男だろう、彼は。あの髪形もなぜか似合ってはいたけれど。


モンゴルの軍団を見られたので、★一つ。



フェミニストのジンギスカンを観たい人はどうぞ。

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何故、テムジン(反町隆史)は父のように、息子ジュチ(松山ケンイチ)と接することができないのか。実子ではないかもしれないという誹謗中傷を幼年期から受け続けた彼なら、その気持ちは痛いくらいに分かるのではないか。そのように他人からは思えることでも、当人にとっては簡単でないこともあるのだ。

ラストに息子への思いを述懐するシーンも設けてあるが、それも本音ではないと感じる。自分と同じ境遇になってしまった子に、優しい言葉をかける術を見出さなかったのではないか。意思疎通が図れなかったことから、悲劇は生まれる。