ロミオとジュリエット

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　古典的名作なのに初めての鑑賞。かなり引き込まれました。
　とくに台詞の詩的なところ、奥深さには、トロけてしまいそうでした。
　
　「大空の最も美しい星の二つが姿を消して　彼女の瞳に輝いている」
　「夜ごとに形を変える　月なんかに誓うのは
　　あなたの愛まで　移り気に思える」
　「言うことを思い出すまで居てくださる？いいわ　思い出さないから」　
　「別れは甘い悲しみ」　
　「悲しみに時も遅い」　　　　　　　　　　等々他にも沢山。

　今どきなら気障と言われそうな台詞ですが、こうやって映画で観ると、いいなぁと陶酔してしまいました。こういう気の利いた言葉が交わせるのなら、15、16才の濃厚ラブシーンだって許せましょう。

　ユニークだったのはジュリエットが意外に積極的だったことです。進んで結婚の段取りまで決めてしまったり、対照的にロミオの方が子供っぽく見えてしまいました。
　あの入れ知恵を与えた神父の考えはよく分からないのですが、昔は仮死薬のようなものがあったのでしょうか。ラストは死が美しいというメッセージを抱いてしまい、釈然としない部分もありましたが、愛と死の普遍性、名作というステータスもあって、自ら納得したのでした。

　 オリビア・ハッセーは本当に可愛いかったです。とくにバルコニーを下から写すシーンでは、なんと胸の豊満なこと。きっとロミオはこの胸を眺めて参ってしまったのだろう。ラブシーンで一瞬、乳房の見えるカットがあり、思わずストップモーションに切り替えて、確認してしまいました。布施明はなぜ別れてしまったのだろう。もったいない。　
　・・・こんな下世話なことを気にするくらいだから、自分には愛だ恋だのはもう無縁だと思っていたのですが、本作で恋愛の純粋さ、素晴らしさを改めて認識させられ、エネルギーを分けてもらいました。

今回、再見して思ったことを書きます。

　まず頭に浮かんだのは、原田知世主演「時をかける少女」撮影時に大林信彦監督が角川春樹に送った手紙。それには少女が女性に変身する際のもろさ・儚さを演出できる素晴らしさを訴えた内容でした。同様の感情がフランコ・ゼッフェレリにも浮かんだのじゃないかな？

　当時シェークスピアを演じる役者はベテラン俳優。悪くいえばおっさんおばはんが若作りをして臨むものが殆ど。そこへ、新鮮な若手俳優を配役する手段。俳優の稚拙さのフォローに音楽を主役に据える。ニーノ・ロータを得たことで監督は勝利を感じたのではないんじゃないかなあと思います。

　あとは、若者の激情さをあんがい正面に打ち出していたんだなあと思いました。失恋のすぐあとにジュリエットに恋するとかね。それとか子供の頃に読んだ時には、理性的にみえた神父さんが墓場で動顛するところとか唖然としました。裁判シーンがよくあるシェークスピアらしく、本質は、領主を上手く配役した、裁判的な考えを訴えるストーリィと思いました。

　オリビア・ハッセーと布施明の離婚の際の報道では、ぼくには、オリビアのきちんとした考えに対し、布施明の考えは浮ついているように感じました。その真面目な芯の強さが演技にあらわれ、たぐいまれなジュリエットを提出できたのだと思います。レナード・ホワイティングのロメオも、これまたよくって、あまりにも真実をついているようで、普遍性を感じます。

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これ以上のものは考えられない程の豪華さです。
ジュリエットの衣装、ビロードの肌ざわり、重圧感。ちりばめられた真珠の粒。かわいらしい顔に成熟した身体。ジュリエットの方が積極的に誘います。特にバルコニーの場面が素晴らしい、絶対に離さないわこの人!という少女から大人の女性へいく過程での大胆な女性心理がとてもよく表現されていて好きです。
対してロミオは、ジュリエットの美しさにクラクラしているうちに罠に陥っていく。良家の坊やという雰囲気出しています。いいですね、レナード・ホワイティング。顔もしぐさもまだまだ幼い。
物語はみるみるうちにジュリエット主導になっていきます。この辺は今も一緒かな、十代の恋っていつの時代も一緒ですね。
なのでずっと愛されているのですね。
疾風の中にある二人に対して大人といえばノンビリしています。大切な手紙を届けるのも神父はロバで、ロミオの召使は馬で。
大人と若者の時間の感じ方の違いがよく表現されています。
映画はシェークスピア劇の王道を行っていながら娯楽作品になっているところが凄いです。

オリビア・ハッセーがなんとも美しい。
又、この映画のテーマソングを作曲したのはニーノ・ロータ。
彼は、「ゴッドファーザー」「太陽がいっばい」等の名曲も作りましたが、中でもこの「ロミオとジュリエット」が一番だと思います。甘く・切なく・美しいの三拍子がそろった名曲中の名曲で、この映画にぴったりです。

原作が原作だけに何一つ文句無しの作品です♪
これを初めて観たのは小学校４年生の時で　当時
映画館に３回通い詰め一番前の席を陣取り
途中のもどかしい話の展開に毎回キー！となった
ものです。これぞ映画の中の映画！