アメリカン・ジゴロ

アルマーニのスーツ、ジャケットはテロンとした柔らかい生地と肩パットが無い？細身のシルエットが特徴らしいけど、ミラノに行った人の話では、どの店もあんな感じのスーツを作っているそうだ。
とすればアルマーニは、ミラノスタイルの魅力を世界に広めた功労者ということになろう。

ともあれ、この映画は当時まだあまり知られていなかったアルマーニを世に知らしめるきっかけとなったようだ。若いリチャードギアの魅力とも相まって女性が魅力を感じるのも仕方が無いなあ・・と簡単に納得してしまう妖しい魅力を放っていた。
この映画の魅力は言ってみればギアの魅力に凡そ尽きてしまう。シナリオは少しつまらない。
少なくともわが国では夫婦間のアリバイ証言は有効ではない。必死で守ろうとするのが夫婦だからだ。それが何の疑いも無く認められている。
偽証で救われることになっているけど、証言が正しいか、2人の発言をすり合わせするのだから偽証で救うなど出来るわけはない。そもそも逮捕されて間もない時期に面会、接見が出来る分けが無いのだ。

そういうアラは見えるけど、印象に残ったのはギア演じるところのジゴロのプロフェッショナリズム。彼は言う。
「若い娘は映画を見ても濡れる。長い間悦びから遠ざかっていた年かさの女性が私のターゲットだ。3時間かけてようやく濡れ、悦ばせることが出来た。ここまで出来る奴が他にいるか？」
私はそういう経験が無いから想像でしかないけど、なかなか出来ることではないと思う。精神的にも肉体的にも。
要するに彼は、相手つまり顧客の悦びを最優先する正真正銘のサービスを提供するプロなのだ。
だから、ローレンが扮するｓ婦人と寝たときにも渾身のサービスをしてしまう。彼自身の悦びを置き去りにしてしまっていることをｓ婦人は気がつき、彼に言う。
「あなたは楽しんでいなかったよね」
顧客を悦ばしさえすればそれで評価されてきた彼のこれまでの経験からするとこの指摘は相当にショックだっただろうというのは十分理解できる。
恋人や夫婦間のセックスなら自分も悦び相手も悦ぶ、一歩進んで相手の喜びを自分の悦びとするという密接な関係になるのだけど、身体だけの関係に慣れていた彼にはそれが十分理解出来ていなかった。これまで、顧客の悦びだけを追及し、自分の悦びは抑圧してきたために彼は簡単には自分を解放することはたぶん出来ないだろう。
ｓ婦人と本当の意味でのインティメイトなセックス、愛の交歓がこれから始まるのだろう。彼はこれまでのジゴロとしての性の抑圧から開放してくれるパートナーと出会ったのだ。「私が求めていたのは君だった」と言う彼の発言はたぶんそういう意味をこめているのだろうと私は考えました。本当の意味の愛を彼が理解し幸せになるのだろうと思うし、そうなることを強く祈わずにはいられなかった。

どうもリチャードギアの映画は期待を裏切られる
本人のカッコよさを見せようとするのか？、ドラマの内容が落ちてしまう
リチャードギアを好きな女性フアンが見るならともかく、内容がお粗末
エロドラマが好きな人が観るドラマだ
リチャードギアのドラマで面白かったのは、顔のないスパイだけだった
評価３０点

32年前の作品。ジゴロに扮するリチャード・ギアのなんと若いこと。今のリチャード・ギアと比べるとかなり感じが違う。
ジゴロを演じるだけあって、いい体しています。ヒップはしまり上がっている。お腹はちょっと出ている感じですが、ミットもなくない。
しかもヌードシーンでは前張りもなく写ってました。そのシーンを見た時、「凄い、マジ…」と目が点。
この頃は余り売れていなかったのかな、でも監督もしているってことは売れてたんだよね。そんな雑念を持ちながら観ました。

ジゴロの上前を跳ねる元締め（？）。その紹介で気の向かない客を取ったがＳＭマニア。その女性が殺されジュリアンが容疑者に。そして元締めにハメられ留置所へ。彼のアリバイを証明してくれるだろうと思った人妻が、一緒ではなかったと証言。そして夫も、その日は一緒にいたと偽証。ジュリアン（リチャード・ギア）は諦めきっていたが、なんと彼を心から愛しジュリアンも愛していた女性が偽証し助けてくれた。この人こそ自分の探していた女性だとジュリアンは彼女に感謝する。

真実の愛を知り、ジュリアンはこれからどう変わっていくのだろう。そして夫のいた彼女はどうなってしまうのだろうか。二人の愛は添え遂げられるのだろうかと、その先が気に成る。

１点

ジゴロの仕事の内容とリスクと業界同僚はじめよそからの嫉妬というわかりやすい展開。