ゲット・アウト

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じわじわとやってくる不快感や違和感に引き込まれていきます。

屈強な黒人男性が、愛する彼女の実家へお泊りに行くという流れ。
主人公の男性めちゃめちゃかっこいいです。
がたいが良くてネットリとした目つきが色っぽくて好きです。
彼女の弟役のケイレブ・ランドリー・ジョーンズも相変わらずかっこいい。
アンチヴァイラルで知った俳優さんなのですが、また雰囲気が違って素敵でした。

彼女の実家につくと、カノパパがルームツアーをやってくれます。
そこでの発言「地下室は入れない。黒カビだらけでね。」が、妙に引っかかっていました。
地下室の実態が分かったとき、見事に伏線回収でしたね。

よくある「ヤバイ奴らに監禁されて生きるか死ぬか！？」みたいな映画とは違って、内容がしっかりしていたように思います。
途中の違和感なども合点がいく。

ラストはスカッとできたので満足です。

面白い作品だった。クライマックスまで終始“違和感”がつきまとう。その演出ぶりが見事で、舌を巻いてしまった。何がどう違うのか分からないが、「明らかに何かが違う」という居心地の悪さ。それは、虚仮威しのアトラクション系のホラー映画では味わえない怖さだ。
けれど、真相が明らかになるにつれ、凡庸な展開になってしまう。「最後はチカラワザ」になってしまうのは、米国映画の宿命なのかも知れない。
それに、あのエンディングは気に入らないなぁ。(溜息)

――写真家のクリス・ワシントンは、恋人のローズの両親に会いに行くことになる。正直、気が進まなかった。彼女が両親に自分が黒人であることを伝えていないことが気に掛かった。彼女は「そんなことは気にしないわ」と言うが、俄には納得出来ない。
確かに、ローズの両親はクリスを歓迎してくれた。けれど、何かがおかしかった。最初は、黒人を使用人として雇っていることへの反感かと思われた。
けれど、彼らの様子が普通でないことが明らかになるにつれ、クリスの裡に疑念が沸き上がり始める。
……というお話し。

『武器人間(13 )』では、フランケンシュタイン博士の末裔が、２つの脳みそを合体させて思想的なバランスを取ろうとしていた。(笑)
本作品では、若くて健康な肉体を得るために手術を行う。本人の意識や感情はわずかなから残っているが、肉体のコントロールは出来ないと劇中で説明していた。
「ふーん、そうなんだぁ」
そう思いながら観ていたが、「脳細胞が老化していたら、どうするの？」と思ったのは、私だけではあるまい。本作品の弱点は、その部分の説得力が足りなかったことだと思う。

それでも、本作品がアカデミー賞(17)の脚本賞を受賞したのは、“白すぎるオスカー”と批判された翌年だったからではないかと思っている。この年のノミネートは、『レディ・バード』や『シェイプ・オブ・ウォーター』など、派手さはないが、しっかりした作品が並んでいる。どう贔屓目に見ても、本作品が、それらの作品を抑えて脚本賞を受賞するほど優れているようには思えなかった。

本作品で一番興味深いのは、黒人ばかりを狙うのは、「それがトレンドなんだ」と言う一言。白人優位主義だの選民意識だの、そんなレベルの話しじゃない。秘密結社の一員（自分たち一族郎党）以外は認めない究極の“村人根性”である。本作品で本当に怖いのは、このところかも知れない。（『ヒトコワ』で取り上げて欲しいテーマだった）

『マーターズ(08 )』では、苦痛の果てに高みに辿り着いた者をあがめる秘密結社が出て来た。本作品に登場する秘密結社は、手術で永遠に生き長らえようとする連中である。けれど、優れた肉体を求める理由が下世話すぎて笑ってしまった。(笑)
人間の欲望ってヤツは、貧乏人でもお金持ちでも、地位が高くても低くても、みんな同じなんだなぁ。

少しだけオススメ！

面白かったです。
ホラーを観てるということはわかっているものの
一体これがどんな種類のホラーなのか
それが全くわからないまま
物語は進んでいきます。
それは日本料理でも
イタリア料理でも
フランス料理でも
中華料理でもいいんですが
飲食店に入ったのにメニューがないような
ホラーを味わいに来たんだけど
どんなホラーかわからない
そんな心境のまま
ん！？なんかちょっとおかしくない
この空気やばくない？
不穏不穏って警告音鳴ってない！？
と徐々に気持ち悪くなっていく主人公の状況
で、料理がテーブルに運ばれてくる
それが運ばれてきたとて
こんな料理食べたことないというもの
そんな全く新しい料理を
新感覚で味わいました。

そんなアカデミー賞脚本賞を受賞した練られたストーリーは
最早フォーエバーでアメリカに横たわり続けるのではと思える
肌の色の人種問題を織り交ぜ
それがただの差別や嫌悪感だけではないという一端も描きながら
エンディングまでダレることなく走り続けます。
本当はこのエンディングではなかったみたいですが
ボクはこのラストが好きでした。

それにしてもホラーというジャンルは
一番俳優のネームバリューを必要としないジャンルですね
というかネームバリューのある大物はいらないといった感じです。
誰々が出てるから観ようっていう気持ちが
全く起こらないジャンル
それってなんかいいなぁって思います。

とてもよく出来た映画だと思います。
アカデミー業界に配慮するつもりは全くありませんが、

脚本が素晴らしい！
とてもユニークです。
サスペンス、ホラー、社会派ドラマから厳選された素材を、
絶妙なバランスで調理して、
それをコメディのソースで召し上がれ〜
みたいな感じでしょうか？

謎が解かれ、伏線が見事に回収される気持ちよさ(場面は気味が悪い)を味わえます。

冒頭の物騒な事件…
免許提示拒否の一件…
メイドさんがヘアウィグを直すとこ…
ビンゴ大会…
そして、カレが写真家である理由も…
全てが分った今では…
あー、怖い！

作品の背景に人種差別、奴隷売買、白人WANNABE、リベラル白人の本音を含んでいて、
面白いけど闇の深い作品だと思いました。

最初の１時間は
彼女の実家に帰ったら、彼女の家族も近所の人もなんだか変な奴ばかり・・・
というだけの内容でかなりのスローペース。

それでも後半はサスペンスホラーみたいな展開で面白くなるのかなと思ったら
・・・なにこれ？ドクターフー？
作風が変わりすぎて意味不明なんですけど・・・

いやいや、おかーちゃんの催眠術のせいで幻覚かなんかに違いない
最後にアッと驚くオチがあるはず・・・と思ったら
そのまま終了

怒り爆発でディスクを叩き割るところだった