ブリッジ・オブ・スパイ

常に一定ライン以上のクオリティー作品を届けてくれる
スピルバーグとトム・ハンクスのタッグ作品
今回のはその４作目です。
正直ファーストタッグの「プライベート・ライアン」
セカンドタッグの「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」が
とてもハイクオリティー作品だったので
そのレベルまでは到達していませんが。
サードタッグとなった「ターミナル」と同等ぐらいの
クオリティーに落ち着いています。
面白いです。
というかソツがないです。
スピルバーグのソツのなさが発揮されています。
この地味な物語を
そのソツのなさとトム・ハンクスという極上品を材料にして
退屈させずに２時間半弱観せきる
人は何を失っても
何を手放してもいい
でも信念だけは失ってはいけない
そんな思いを強く感じさせる物語でした。
心が印さない道を歩むべからず
心が印さない選択をするべからず
物語のエンドマークは
ひとつの物語のエンドマークにすぎず
それは新たなる物語のプロローグとなる

捕虜交換時にアベルがドノヴァンに話した
相手の対応で自分のその後が決まる・・という話
このエピソードを描くなら
アベルが言ったとおりになったほうが
物語としては良かったと思います。
そうではないなら、あのエピソードは必要なし

壁を隔てての西と東
たった壁ひとつで別世界
その現実をこれでもかと描く壁際の悲劇
響く銃声と消えゆく命の灯火
その事実を安全圏から眺めるという
眺めるしかないという傍観者の烙印
苦しくて印象に残るシーンでした。
その対比として描かれる母国での壁際のシーンが
とても切なさを誘います。

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　内容が理解できなくて二度見てしまった。まだよく判らないけど、どうやら弁護士ドノヴァン(トム・ハンクス)の心情をどこまで推測できるかが鍵になりそうだ。
　彼が敵国スパイの弁護を引き受けたのは国のためだけか。あえて二対一の難しい交換にこだわったのはなぜか。彼を動かしているのは、戦争批判か、人間回復か、それともアベルとの友情か。周囲の思惑に対しての、ドノヴァンの一言一句から想像していくしかない。
　幸いなことに風邪が感情を後押したのか、結末にいくほどドノヴァンの交渉は迫力を帯びてくる。トム・ハンクスならではの演出だ。
　タイトル名の意味はスパイ交換が行われたグリーニッケ橋ゆえ、観終えてやっと理解できた。当時の国間関係が理解できれば、より内容の理解は深まるように思えた。
　スピルバーグ作品にしては地味な映画だと思うが、名将ゆえそのメッセージ性を期待して見続ける価値はあった。感情の積み重なり。目に見えない面白さが感じられる。★★★★☆

感想･総評：法に生きるはずの弁護士が、法の通じない世界で活躍するのが皮肉的

対象年齢：子供〜大人（残酷さはあまりない。Ｈ場面なし）

食事中に見られるか：大丈夫でしょう

スパイという陽の目をみない人達が、故郷へ帰るための橋渡しをした弁護士さんのお話し。

いわば、裏稼業の裏方！
地味な仕事の話です。

実話が元のリアル路線映画なんで、
見せ場を作ったり、盛り上げたりは難しいのだろうけど、

この映画、ちゃんとそれをやってました！
面白かった！

昔、軍事将棋というのがあってスパイの駒は大将だけに勝ちあとはどの駒にも負けると言うユニークな性格付けがされていた。実際スパイは暗号の解読や敵軍の有能な司令官の毒殺などに成功した場合はその影響は計り知れないほど大きい。だからどの国でも戦時に捕まれば死刑である。
この映画で一番印象に残ったのは米国で諜報活動を行っているソ連のスパイである。できるだけ
目立たず地味にかつ絶対に口を割らないスパイに相応しい容貌をもった普通のおじさんである。
確かにどんな拷問も効かない彼をＵ２秘密偵察機の撃墜された乗員と交換するというのは名案である。もしそれがこの映画の通り弁護人により発案されたものならその点で弁護士は高く評価されるべきでありおざなりな形だけの弁護はつけたしみたいなものだった。
現代の諜報戦では不屈の面構えを持った地味で老練なスパイよりＴシャツにジーンズのオタクっぽい
ハッカー少年が幅を利かせているに違いない。