アウェイクニング

私はホラー映画とオカルト映画はジャンルが違うと思っています。この映画はオカルト映画です。

オープニングの交霊会とその後のシーンで、主人公フローレンスがどんな考えを持った女性かさらりと描かれて見事です。

更にはルークウッド寄宿学校へ向かうシーン、、、、これを見ていて「これは期待が持てる」と確信しました。
美しくも怪しい、イギリスの田舎を走る汽車、、、、、一体どんなところへ到着するのか、、、、こういう期待感が大事なのです。

そして本当に怖いものは、醜い姿の化物や妖怪の類ではなく、、、、人間の心
そんなものをうまく表現した作品です。

フローレンス役のレベッカ・ホールがとても素敵で、それも高評価の一因です。

ホラーではないのね。
ま、なんだかこの手のやつが最近多い気がするので
ある程度読めてしまうのが残念。
でもまあおもしろかったけど。

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幽霊を信じない、
科学でトリックを見破る専門家……、そんな女性が主人公。
ある学校からの依頼。
一人の少年の死。そして何年も前からいる幽霊の存在？？
…これが、物語の出だし。

信じないと言いつつ、やけに怖がる主人公。
なんでだろう？？…
何か理由がありそうな…、何やら過去がありそうな……。

＊＊＊＊＊以下ネタバレ＊＊＊＊＊
あ〜、なるほど、そういう事か…
終わってみると、サスペンス要素の強い映画だった。

幽霊がメインではなく、
主人公の過去がメインって感じ？
彼女の過去が解った時、
それが、この映画のクライマックスかのようだった。

でも、そのクライマックスに、驚きがなかったのは残念。
へぇ〜、そうなんだ〜〜…
落ち着いて、見てしまった（笑）

何て言うか、全体的に、静かな映画だった…。

＊＊＊＊＊
ちなみに、ラストって……。
彼女は死んだ？それとも生きてる？？

どっちにもとれそう。

ほとんどの人が、彼女に目もくれない…
目に留めたのは、幽霊が見える男性。
そして、一人の少年。
少年は寂しいから、彼女が見えた…とも、とれる……。

死んだのか、生きてるのか、どっちなんだろう？？

＊＊＊＊＊
それにしても、寮母の計画、恐るべし！！

主人公を学校に呼び、
　↓（ファンと偽り）
幽霊（息子）に脅させ、
　↓（彼女に過去を思い出してもらうため）
んでもって、最終目的は、主人公の死！！！
　（息子が寂しく無いように）

う〜む、彼女の筋書き通りの展開だったんだね〜〜
恐るべし寮母……ぞぞぉ (￣Д￣lll)

私はこの種のホラーは初めてです。時代設定、俳優とも映画の雰囲気にぴったりと嵌っていると感じました。特に「掴み」の主人公が交霊会のインチキを暴く場面はテンポもよく完全につかまれました。脇役も充実しておりヴィラ・ドレイクに出た女優さんがメイドを演じており画面に奥深さと落ち着きを与えています。
ホラーでは時ににこけおどしやゾンビっぽいしかけが出てくる話が多くそれはそれでギャーギャー言いながら見て結構面白いのですがこの映画は内面にスポットを当てたもので話は深く静かに進行します。「TSUTAYA]さん独占作もだんだん良くなってきました。

幽霊好きのイギリスのオカルトテイストが十分に味わえる作品。
一口に言ってしまえば、一人の女性が心霊体験を通してオカルト否定派から肯定派へ
（大槻教授→韮澤さんへ）変化する物語となるのですが．．．。
1900年代の初頭は、イギリスを中心にオカルトブーム見たいなものがあり、
この時代、交霊会みたいなものが数多く行われていたそうです。
写真で霊媒師がエクトプラズム（ゲロでは無い！）を口や鼻から出して、それが人の形となる
ようなものを沢山見た記憶がありますが．．．いまでは無くなりましたね．．．。
主人公のフローレンスは、オカルトを否定派で、インチキ霊媒師を暴行く事を生業としています。
なぜ彼女がオカルトに対して、そこまで嫌悪感を持っているのかが、否定派として著名人になっている自分の
自己顕示欲の現れとして、非常に冷酷な女性として描かれています。
序盤に交霊会に出席している女性にビンタされますが、結局、内容の真偽以前に自己の癒しになれば
それで良いと言う事であれば、これは一種のセラピーなんでしょうか．．．。

例によって英国の寄宿学校、幽霊の出そうな雰囲気はプンプンしています。
あっとゆうまに事件は解決してしまいますが、そこからオカルト的な事件に発展していきます。
それは彼女の生い立ちに関連した事実が隠されていた．．．と展開していきます。
まあ展開としては、少し無理がある部分と、「あ〜ん、やっぱりね。」と途中からばれてしまう様な
ところもあり、少し残念な部分もありますが、イギリスらしく派手すぎない映画の作りは好きです。

最後はてっきり幽霊になったと思ってたのですが．．．。