さらば青春の光

僕にとって不滅のバイブル映画のひとつ。

ファッションとライフスタイルを語るうえで必ず「モッズ」という言葉は聴いたことがあると思う。
これはThe Who のアルバム「QUADROPHENIA」 がもとになった1979年のイギリスの青春映画。
「トシとる前にトットと死ぬぜ」ってイキがるけれどそれは刹那の感情であると気づくのか気づかないのかそういうお年頃は誰でもある。
ニートなんて言葉が出来たのは最近だけど全く持って普遍性のあるテーマは変わらない。
自分は何をしたらいいかわからない。度合いこそあれど悩み出したらノイローゼですよ。
だからひとまず自己主張したい。だから服を選ぶ。服や髪型は手っ取り早い自己主張だから。
モッズにしろロッカーズにしろ、パンクにしろそういう部分が大きい。
精神論はさておき、新しい服やヘアスタイルは気持ちを変えてくれるから。それこそ精神があとについてくるもの言ってもいいくらい。

映画はモッズの生態をわかりやすく描いてル部分がおもしろい。
髪は固めないサラサラ系、極限にピッタリしたシルエットのジャケット。ジーンズは縮ませてから穿く。
モスグリーンのミリタリー系コートにバックミラーやライトなど性能ではなく見た目の派手さを強調するカスタムべスパ。
ロッカーズはバイクのメカに詳しいがモッズは詳しくなくて新しい曲に詳しい。
ぁあ、きっと今で言う「キレイめ」の原点だよね？モッズファッションって。

肝心のストーリーは説明不足のイメージ優先描写になっててピンとこない人が多いかもしれないけど、スティング演じる憧れのモッズヒーローがホテルのベルボーイとして働いてるのを知った主人公がモッズの精神はどうなんだ！？って幻滅し、そもそもモッズの精神てなんだ？って何かに気が付くというラストだと思ってる。
このラストからループした映画の冒頭シーンは衝撃のラストシーンの30分後か何時間後か？夕日に染まってるわけだからある程度時間が経過しているわけだよね？
その何かに気が付いた時間はともあれ「何か」とは何か見てる人に委ねられてしまうんです。
無責任だなぁ。


こういう映画にグッとくる

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ジャケ写がサイコーにかっこいいのと、スティングが好きなので観ました。
モッズと呼ばれる若者達の生態が理解できる映画です。いわゆる青春物の範疇にある作品で、理想と現実のギャップに苦しむ、きまじめな若者の暴走を描いた物語。毛色がちがうのは、やはりモッズを主人公に据えたということでしょう。

独特のファッションと、“デコトラ”のようなべスパで街を疾走する若者達。彼等は思うようにいかない毎日に苛立ちをつのらせ、その憂さ晴らしを暴走とドラッグに、オレ様はちがうんだという自己主張をファッションに求めるのでしょう。これは誰でも感じるこの時期特有の感情の持て余しなのですが、モッズという時代のムーブメントが更に後押しをしたのか、青年はこの時代の流れに依存しリーダー的な人物を神格化さえもして、一途さからくる異様に見える行動から、家族や仲間さえからも煙たがれてしまいます。
この良さが分からないのかなぁという大好きなアーティストを貶された時に感じる苛立ちとか、アイドルはう○ちをしないみたいな現実的でないと分かっていながらもそうあって欲しいという願望のような感情に、あるよなぁ、あったよなぁこんな年頃と、昔の自分を振り返らずにはいらません。若者の頑なな感情はまばゆい光となって、直視できずに目を背けてしまう存在になるかのようです。

いつしか歳を重ね社会にすっかりなじんだ身としては、彼等の存在は疎ましくもあるのですが、それは昔の自分の幼さを見せ付けられるからかもしれません。
バカだったよなぁあの頃という振り返りに、モッズの描写が華を添える、興味深い作品でした。

モッズ……。

よけいなお世話かもしれないけれど、もやしっ子の日本人の若者はB系の格好をするよりも、こっちの真似する方がよっぽど似合うし素敵だろうと個人的に私はずっとずっと思っている。
学生時代からもう十年以上そんな無意味なことを考えているのだけれど、ブームはきませんね。
残念だ。

モッズは、ズボンの線を崩さないために道に座ったりしないんだと何かの本で読んだことがある。
モッズの精神は格好良くスマートでいること。
日常はファッション・音楽・ダンス＋ドラッグか……(X―X)
目標はクラブの顔役になること。
素晴らしく分かりやすい。
青春は意味などなく、分かりやすくあるべきだ。
誰がなんと言おうと、この映画は格好いい！
カッコイイから見て！

モッズスタイルがいつの日か、日本で日の目を見ることを願ってやまない。
THE　WHO以外にもモッズ音楽はカッコイイのがたくさんあるよ。
SMALL　FACESの『ALL　OR NOTHING』を聴いてみて！
そして想像してみて！
肩で風切って街を颯爽と歩くモッズスーツの若い男の子達！
絶対カッコイイよ！！！

モッズが不良とかオシャレとかって感じは受けない世代ですので、どっちかと言うとダサイ印象が残りますが、問題はそこではなくてやはり青春映画として儚い感じが良かったです。
青春映画だと「トレインスポッティング」が好きなのですが、「さらば青春の光」はより若い印象が受けるのと、時代の違いかまだ希望的な印象です。
フランスの青春を描いた「青春シンドローム」は青春を振り返る感じで悲しい終わりだけど、「トレインスポッティング」は全体的に絶望的だけど、ラストは少しだけ爽快感がある。「さらば青春の光」は未来のある時代の雰囲気があって、ラストも崖を颯爽と走るシーンは暗さはなく、カタルシスで溢れている。一番青い所を上手く描いているところが好きです。

どうでもいいやーって感じで最後まで見れませんでした。