アメリカン・グラフィティ

６０年代のアメリカンポップス・ヒット曲が幅を占めていて、これは実質〈ミュージカル〉ですね。
その時代の若者たちが、クルマで街中を流してナンパする青春模様を描いたものですが、内容は物足りないね。
ＤＪ、ウルフ・ジャックマンの登場が時代を特に感じさせたかな。
あと、若き日のハリソン・フォードもこの作品に出てたんですねぇ〜。

　先日ＴＶでやっていたので観てみました。実は初見。

　ケネディ大統領が暗殺される前年の１９６２年のアメリカ。ベトナム戦争が泥沼化する以前の平穏な時代。ジョージ・ルーカスが描こうとしたのは、自身の故郷であるカリフォルニア、古き良きアメリカの最後の姿だったようです。

　ハイスクールを卒業し東部の大学に明日旅立とうとしている若者２人と、町に残される友人、恋人。それぞれに大人になりきれない悩みと迷いを抱え、町を彷徨する。バックには彼らの心情を歌いあげるようにオールディーズのナンバーが流れ続けます。

　今やジイさんのリチャード・ドレイファスがあどけない男の子っていうのも驚きでしたが、親友役がロン・ハワードでしたね。監督歴の方が長いのでそっちの方が有名だけど、若い頃は俳優さんだったので、私もリチャード・フライシャーの「スパイクス・ギャング」（７４）で見た時には、ちょっとビックリしました。顔は一緒なんだけど（って当り前か）。あとハリソン・フォードも出てるらしいのですが、うぅぅ、分からなかった。

　製作年は７３年。６０年代後半から台頭してきた“アメリカン・ニューシネマ”も、ちょうどこの前年あたりで終焉を迎えるのですね。本作と同じように高校を卒業する若者たちを描いた「ラスト・ショー」（７１）が、やはり青春の終りを描きつつ、時代を象徴する人物の「死」でもって寂寥感をより強調していたのと違って、アメグラの方は本編では「死」は描かれません。また、ヘイズコード解禁であからさまな性描写が氾濫したのもニューシネマ時代でしたが、こちらは古風な道徳感に包まれて古典的ハリウッド映画のスタイルにちょっと戻った感じ。そんなところも次の時代に移ったのかなぁ、という感慨がありました。

　アメリカ映画史上、一つのターニング・ポイントになっている作品なんでしょうね。興味深かったです。

懐かしさと悲哀が混在する映像。兵どもが　夢のあと。。


評価星3.0。

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　学生時代に見ました。明日それぞれが大学に旅立っていくという日の前日のできごとを描いています。登場人物は何人かいて、リチャードドレフェスといまや名監督のロンハワードあたりが大事な役どころ。
　別にすごい事件が起こるわけではないんですが、アメリカ人なら多分若い日にはこういう日々を経験したのだろうと、懐かしく思い出せるような映画です。ちょっと日本人にはわからないかも。でもなつかしの音楽や、青春時代の思い出に浸れます。最後に彼らのその後が紹介されますが、ベトナム戦争で死んでしまう若者など、みんなが幸せな人生を送るとは約束されていないんだと分かって、今のこの日を楽しむことこそ大事なのだと、悲しくなります。

世代も国も違って共感できる部分が見つからなかったためか、見始めは正直「普通」だと思いました。けど最後まで観れば良さが分かる！！（夜の暗さも良かったけど）夜から朝になった時、みんなの成長が見えた時、観てて良かった〜って思いました☆

DVD特典のcast&staffインタビューが良かったです◎1時間18分もあって見応えあり！