トランザム７０００

小さい頃の記憶で観たくなった。
今観てみると、昔の映画の例にもれず超シンプルなストーリーで、キャラクターやミュージック、雰囲気を楽しむ映画。
ただ、ミュージックが今一歩足りず、名作入り出来なかった感じがする。
レンタルで観るのには良いが、DVDコレクションには買わないという感じ。
主人公や車に思い入れが無ければ、観なくても良いかも。
僕は観て満足したけどね。

当時面白かったのを思い出し再鑑賞・・・28時間以内にビールを積んで帰って来れるか８万ドルを賭ける単純な作品。
誰にも縛られず自由気ままに生きる自信家で目立ちたがり屋のバンデッド（バート・レイノルズ）が賭けを請け、パトカーを次々と振り切っていく内容。。。
ただそれが結構面白い！トランザムのエキゾーストノート、バンデッドを捕まえるためには州をまたいで追いかけるテキサスのジャスティス保安官（ジャッキー・グリーソン）、バンデッドに協力を惜しまない数々の仲間達、見どころも結構ある。この映画でサリー・フィールドは人気を得、2年後にアカデミー主演女優を手にした。ジャスティス保安官役のジャッキー・グリーソンはハスラーでポール・ニューマンと賭け圧勝したあのミネソタ・ファッツ。。。
昔観て面白かったが今観ても面白かった。

あれ？この駄作・・・・あっ、いや、この映画、懐かしい。今ではお爺ちゃんのバート・レイノルズ、このころはかっこよかったです。トランザムにも憧れ、ケンワースの大型トレーラー、スクラップになるポンティアックのパトカー、このころのアメリカは映画の中では夢を
見せてくれましたね。
ほんと、懐かしい駄作・・・・違う、映画です。これ、アクションというより、コメディのが・・・・・

アメリカの一番良い所が描かれてる作品。
とにかく明るく粋でノリノリの作品。
ニクイ演出・愉快痛快作品です。
「これぞアメリカ！！」

＜ストーリー＞
テキサスへの輸送が禁止されているビールを賞金付きで届けるため、相棒に輸送用のトラックをまかせ、先導用のトランザムでアトランタから大暴走。途中で"珍客"を乗せながら、数々の「仲間たち」の協力を得て、訳ありの保安官に追われながら突っ走る！

＜個人的戯言＞
バート・レイノルズ、サリー・フィールドが出演とあって、たぶん当時はそれなりにヒットしたと思われる「ハリウッド」映画。なのでカーチェイス、ロマンス、コメディとバランスよく配されています。逆にカーチェイスだけに絞りきれない(有名俳優が出演のため)煮え切らなさも残ります。

おそらくお金もかかっているのでしょう。それなりに見せ場は盛り込まれています。トランザムはスピード感もあります。ただこれもグラインドハウス風なのか、それとも有名俳優のアップが必要なのか、無駄な駄弁りとサイド・ストーリーがいちいちカーチェイスを中断してしまいます。台詞などに盛り込まれたユーモアは一定レベルに達していますが、本来カーチェイスを楽しみにしているものにとっては無用の長物。またそのカーチェイスも見せ場は数々あれど、少し離れたところからの撮影が多く、しかも「通り過ぎる」感じに絵が多いため、持続したスピード感が味わえない。

あとこれは時代背景的なものなのでしょうか、この前に観た「コンボイ」でもありました、この「無法者」に対して無線を使って見知らぬ人たちがこぞって協力するという図式。夢見る時代が終わった70年代の、ささやかななる権威に対する抵抗なのでしょうか？

どちらにしてもいろいろな力学ゆえに、「それなり」の作品になってしまったところは残念です。