007/黄金銃を持つ男

今更という感じですが、ブリット・エクランドを見たかったもんで。
彼女は60〜70年代にB級映画に良く出ていた人で、それほど美人というわけではありませんが好きです。
こういうちょっと間抜けな役がよく似合い、クローゼットの一幕など楽しい。

映画自体はというと、ガイ・ハミルトンは大した監督じゃないとは思いますが、そこは安心のブランドでますまずといったところでしょうか。

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007シリーズの中で一番地味ではないかと思われる映画です。
乱闘アクションシーンやカーチェイスがたくさんあるわけでも無く、ドラマ的に進行します。

タイ南部のバンガー湾や、香港・中国の孤島等東南アジアを舞台に話が進んで行きます。最期はスカラマンガとの一騎打ちで終わってしまうのですが、印象的なのは小人です。

ゴリラのように背が小さい召使なのですが、これがなかなかいい味を出しております。

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印象的なシーンは、乳首が3つあるという設定。
舞台が香港。
異種格闘の中に空手や柔道っぽいのや相撲が入っていたのが印象的。
河越えで、車が横に半回転しながら飛び越えたのがものすごかった。
車に翼を付けて飛んだのも良かった。
小さな人が良い味出している役やっているなあと思った。
かなりお勧め。

やはり・・・やはり、なんといってもドラキュラ顔の・・・じゃなかった、ドラキュラ役でお馴染みの怪優クリストファー・リーが冷酷な敵役スカラマンガを怪演していることである。
内容的には水準並だが、黄金銃というアイテム、真面目なだけに可笑しい空手シーン、自動車の空中一回転など見どころあり。

個人的にはイマイチだったけど
興行的には成功した前作「死ぬのは奴らだ」に続いて
ガイ・ハミルトンがメガホンを握った
シリーズ９作目「黄金銃を持つ男」
悪い予感しかしません。
「ゴールドフィンガー」は成功例だったけど
「死ぬのは奴らだ」は
ガイのコミカル路線が全くフィットしなかったので・・・
今作は悪の組織が登場せず
ボンドの敵は伝説の殺し屋スカラマンガ
彼の挑戦を受ける形で物語が展開していきます。
このスカラマンガ
殺しの依頼料は１００万ドルの凄腕で
特注の黄金銃で相手を仕留める。
クリストファー・リーが演じて
雰囲気もあるのですが
黄金銃を持つ男という特徴より
乳首が３つあるという特徴のほうが特徴的で
それが強すぎて邪魔してる感もあります。
原作でもこの設定はあったのでしょうか？
原作では同性愛者だったらしいのですが
そこは映画ではカットされています。
これは賢明な判断ではないでしょうか。
黄金銃で乳首３つで同性愛だと
設定がゴチャゴチャして余計です。
そしてこのスカラマンガ
雰囲気はありましたが
結果的には「おまえホントに凄腕かい！」という
あっけない最後を迎えてしまいます。
この辺もこの作品のイマイチ感を強めました。
興行的には全くふるわず
ロジャー・ムーア版ボンドで最下位となっています。
やはり
多かれ少なかれ
いや、かなり多めでコレはガイ・ハミルトンの責任でしょう。
スカラマンガの他にも
彼の召使いの上に
彼の財産を狙うややこしい関係のニック・ナック（小人症）が登場。
コイツはいらん、と言いたいとこですが
スカラマンガとの関係性をよーく観察すると
実は召使いのニックのほうが
巧妙にスカラマンガを操っている感があり
さしずめスカラマンガは
主人であるのに「操り人形」と言った様相です。
さらには前作で「悪目立ち」してた
南部の太っちょポリスマンを再登場させるなど
ガイ・ハミルトンはいちいちいらんことしてます。
結構げんなりでした。
ボンドガールも
スカラマンガの愛人アンドレアをモード・アダムス
（彼女は最終的に３作のボンド作品に出演することに）
ボンドの助っ人として登場するおっちょこちょい
メアリー・グッドナイトを
ブリット・エクランドが演じていますが
どちらもイマイチ（好みの問題）。
作品的にも
ボンドとスカラマンガの決闘を売りにしている割には
コミカル要素ぶっこみすぎて
シリアスとコミカルのバランスが悪く
というか決闘なんだからシリアスで行けよと思ってしまい
前作に続いて消化不良感が強いです。
当時流行していた「燃えよドラゴン」等の
ブルース・リー人気にあやかったかのような
えせカンフー
えせ格闘技描写もトホホ感をより際立たせます。

主題歌「黄金銃を持つ男」は
イギリスのシンガー「ルル」が歌っています。
これは前作の曲より良かったです。
♪ザ・マン・ウィズ・ザ・ゴールデンガ〜ン　の
「ガ〜〜ン」の唄い方が耳に残ります。
聴こえ方としては「ガ〜ハア〜〜ン」でしょうか。