ボーダータウン　報道されない殺人者

評価８２点（１００点満点）
実に衝撃的な社会派ドラマ作品で見ごたえがある。アメリカとメキシコの国境付近に乱立する大企業の工場群、日本企業も進出している。低い税率と安価な労働力がこうした状況を造り出し、そこでは企業利益とそれに係わる政治家達の思惑が最優先される。そんな国境の町フアレスでは工場で働く女性達がレイプされ殺されている、その数なんと１５年間で５０００人にものぼると言う、しかし実際に公表されている数は５００足らず。すなわち報道されない殺人者が大勢いるということになる。本作は実話ベースで製作されたとあるが、本当にそうなら実に酷い話ではないかと、憤りを覚えてしまう。企業の利益を守るため、その原動力となっている女性従業員を守るより事実を隠蔽したほうが安上がりだという理屈なのだろう。当然その裏ではそれなりの金が現地警察に払われているということなのだろう。本作はシカゴの新聞社から連続女性殺人事件の取材にやってきた女性記者ローレンとかって彼女の相棒だったディアスの体を張った活躍とレイプ被害少女で奇跡的に生還したエバとの心のふれあいをシヨッキングな映像と共に映しだしている。圧力に屈して真実の報道ができない米のメディアも情けなさに比べてローレンの真実追及の信念が際立ってみえる。しかし残念ながら根本的な解決はなされておらず未だ同様の事件は後を絶たないという。
かなり重い題材をナンシー・ロペス（今までセクシーな役が多かったのだが）とアントニオ・バンデラスというラテン系の二人が共演することでより説得力が増したように感じた。

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これは本当に事実なんでしょうか？
そして、今もその現実は変わらずそこにあるのでしょうか？
とても、どうしても信じられないことです。
アメリカと国境を接したそんなすぐそこで、5000人もの女性がレイプされ、ゴミのように捨てられ、捜査すらされずにいるなんて・・・

ジェニファー・ロペスとアントニオ・バンデラスという有名スターによって、この現状が世の中に広く知られて、早くなんとかいい方向に行くことを祈るしかありません。

この前見た「シティ・オブ・ゴッド」とはまた違った恐ろしさの街の話。
こちらは被害者が女性のため、とても生々しくてぞっとする。
強者と弱者の差が激しすぎるのだ。
犯人側の描写も少ないし、５０００人という数字から犯人の数を想像するとさらに恐しくなってくる。

この映画の上映によって、事態は少しは好転したのだろうか。
それとも、このまま闇に葬られ続けるのか。
闘う相手が巨大すぎて誰も立ち向かえない。
この映画に主演したジェニファー・ロペスの勇気に拍手。

J・ロペス太ったね。こんなにデブかった？と思いながら観ました

ラジオの浜村淳の解説で面白そう、観たいと思ってた作品。

でもあまり面白くなかったな。

メキシコってテキーラ飲んで陽気に踊ってるイメージがあるけど
これが事実なら怖い所ですね。
日本のホントに平和感謝。

３０点くらいでした。

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ものすごくスリリングで、ぐいぐい引き込まれます。

ＪＬｏの作品のなかでもこれは彼女の代表作になりそうな熱演をみせてます。


メキシコの治安が悪いのは知ってるけど、これは本当にひどい。

レイプとか本当に最低。これは女性目線で観る映画と男性目線だと感じ方が違うと思う。
観てるだけですごい恐怖を感じました。

一時の快楽を求めるため、レイプして殺してゴミみたいに捨てる。
怖かった。
私がアメリカに住んでたときも、治安は決してよくなかったと思うけど、この映画をみるとそれでも法に守られているし、安全な方だと思った。
女性は過酷な労働を強いられているうえに、夜は一人で歩けない。
でも、車なんて貧しいと持ってないだろうし、公共の交通機関を使うしかない。
そのバスの運転手がぐるになっていたら、もうどうすればいいんだろう。

そんな体験をして、奇跡的に生還したエヴァ。
彼女はまだ１５歳。フアネスのファンの普通の女の子。
彼女は勇敢にも、犯人探しに協力するという。

警察も、事件を闇に葬りたいので、守ってくれない。
頼れるのは、地元新聞のアルフォンソ・ディアスのみ。
アルフォンソをバンテラスが演じてますが、熱いんだけどなかなか控えめな演技でいい。
この事件を追って、シカゴの大手新聞記者の、ローレンがメキシコ入りする。
ローレンは、ここでスクープがとれれば、海外特派員の道を約束されているため、特ダネを追ってギラギラしている。

そんな彼女がエヴァに出会い、彼女の恐怖、悲しみを知ることにより、本気で告発しようと身体をはるんだよね。
もうそれは取材を超えてくるんだけど、やっぱり妨害もいろいろ入る。

ローレンはメキシコ出身なんだけど、幼いころに両親を殺されて、里親に育てられ、今はアメリカ人になっている。
ＪＬＯが、あんなスパニッシュなまりの英語を話して、ローレンは「スペイン語は話せない」という設定は不思議だ。
プエルトリコのひとの英語って独特だよね。

ＪＬＯがローレンの気持ちの移り変わりを見事に演じています。
Martin Sheen演じる上司に、くってかかるところは迫力あります。


自分のことは自分しか守れないんだなと思いました。
なんとかならないのかしら？
とっても理不尽です。

エンディングは、ＪＬＯの曲が流れます。
作ったのは、夫、マーク・アントニー。心に染み入る曲でした。