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『ハッシュ!』以来6年ぶりの新作となった橋口亮輔監督によるラブストーリー。90年代のさまざまな社会的事件を背景に、困難に直面しても離れずに生きていくひと組の夫婦の10年の軌跡を描く。映画初主演の木村多江とリリー・フランキーが共演。
製作年: |
2008年 |
---|---|
製作国: |
日本 |
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
140分 | 日(聴覚障害者用)英 | 日:ドルビーステレオ、日(解説):未定、日(視覚障害者用音声ガイド):未定 |
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
ASBX4335 | 2009年02月25日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
52枚 | 1人 | 1人 |
収録時間:
140分
字幕:
日(聴覚障害者用)英
音声:
日:ドルビーステレオ、日(解説):未定、日(視覚障害者用音声ガイド):未定
レイティング:
記番:
ASBX4335
レンタル開始日:
2009年02月25日
在庫枚数
52枚
1位登録者:
1人
2位登録者:
1人
DVD
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
140分 | 日(聴覚障害者用)英 | 日:ドルビーステレオ、日(解説):未定、日(視覚障害者用音声ガイド):未定 |
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
ASBX4335 | 2009年02月25日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
52枚 | 1人 | 1人 |
収録時間:
140分
字幕:
日(聴覚障害者用)英
音声:
日:ドルビーステレオ、日(解説):未定、日(視覚障害者用音声ガイド):未定
レイティング:
記番:
ASBX4335
レンタル開始日:
2009年02月25日
在庫枚数
52枚
1位登録者:
1人
2位登録者:
1人
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バブル期以降、世間を賑わせた有名殺人犯が次々と出てきます。この法廷シーンの異様さが淡々とした夫婦物語と馴染まないと感じられる方もいるかも知れません。しかし、これなくしてこの映画は語れないのでしょう。妻、翔子は子どもを亡くしたことをきっかけに精神を病んでいきますが、それは同時にすさんでゆく日本という国そのものに呼応している存在なのです。 一方、夫のカナオは、何をしても頼りない、なまっちろい男として終始描かます。しかし、この描かれ方は実に表面的なものです。何年もの間、翔子のそばで何も言わず、「ただひたすらに寄り添っているだけ」のカナオ。何もしない彼に対して翔子は時に苛立ちを隠せませんが、本当は「ただそばにいること」ほど強いものはないのです。
映画の終盤、カナオの父親は自殺していたことが明らかになります。そんな父親を「逃げた」と捉えているカナオ。しかし、彼は子どもの頃の傷をおくびにも出さず、飄々と振る舞い、翔子から逃げません。「ハッシュ」以降、精神的に鬱な状態だったという橋口監督。その姿は一見して妻・翔子に投影されているように思えます。しかし一方、自身のトラウマから逃げず、翔子を見守り、夫婦の小さな希望に向かって、わずかでも歩みを止めないカナオにも、また映画への熱意が生まれた橋口監督自身が投影されていると思うのです。
結局、翔子とカナオは、一心同体、または一個の存在ではないでしょうか。この夫婦はバラバラなのではなく、補い合うことで、ひとつのものとして存在している。夫婦は互いに支え合うもの、という事ではありません。ふたつでひとつ。このニコイチな夫婦の姿は、橋口監督自身でしょう。そしてまた、このすさんだ現代を生きていかねばならない、我々一人ひとりの日本人の心の在り様を示しているのではないでしょうか。落ち込んでもいい。でも、逃げないで。じっと待って、踏み出せる時が来たら、その一歩を前に出そう。
さて、主演のリリー・フランキーが、すばらしくいいです。あの柄本明としっかりスクリーンの中で馴染んでいます。また、時代を揺るがせた殺人犯を数多くの有名俳優が演じているのも見どころ。幼女殺害犯、宮崎勤を加瀬亮、お受験殺人犯を片岡礼子、連続児童殺傷犯、宅間守を新井浩文。そうそうたる顔ぶれですが、やはり目を見張るのは加瀬亮です。被告人席の彼の演技が未だに頭から離れません。記者役が柄本明で母親が倍賞美津子、カメオ出演も含めたいへん豪華な顔ぶれ。これも、橋口監督の器量の成せるところでしょうか。
最後に、とても長回しが多いです。夫婦がくだらない会話をしているシーンは、ちょっとやりすぎだろ、と飽きちゃいましたが、妻が本心を語り、抱き合うシーンは良かった。「キスしようと思ったけど、おまえ鼻水出てるよ。」まるで、本物の夫婦を見ているようでした。
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「ぐるりのこと。」
実は、私が気になっていたのは、この題名なのです。
私の好きな梨木香歩さんのエッセイ集に、「ぐるりのこと」というのがありまして、
私はこの本に深く感銘を受けました。
本では、自己と他者の「境界」のことについての話が描かれています。
さてしかし、この映画は、残念ですがその本とは別物。
ところがこちらもなかなか侮れない。
ここでは、ある夫婦を取り巻くさまざまな人たち、さまざまな社会の状況、という「ぐるりのこと」が描かれています。
妻翔子は出版社に勤めていて、何でもきちんとしていなければ気がすまない頑張り屋。
夫カナオは靴屋のバイト。些細なことにこだわらない。
・・・といえば聞こえはいいけど、だらしなくて、頼りにならない、とも言う。
初めの方にあるこの2人の会話というか言葉の応酬がすごくおかしいのです。
翔子は夫と「やる日」まで決めていて、カレンダーにしるしがついており、何が何でもその通りにしなければ気がすまない。
そういうもんじゃないだろうと反抗する夫は、せめて口紅くらい付けてくれ、という。
ぽんぽんと飛び交う会話。
「ばっかじゃないの!」が翔子の口癖で、
それに対して「ばかって言うな!」が、いつものカナオの受け答え。
そんな会話が、カナオが靴下を脱ぎながらだったりするので、日常感たっぷり。
でも結局好き同士なのだなあ・・・ということが感じられ、すごく好きなシーンでした。
このふたり、翔子の妊娠でやむなく籍を入れたのですが、
双方仕方なく、というフリをしながら、実は生まれてくる子供を楽しみにしている。
そんな風です。
ところが、まもなく状況は一転。
修羅場は描かれていません。
生まれてまもなく亡くなったのであろうと思わせる位牌が映されるのみ。
そこからは、あんなに明るかった翔子の表情がありません。
初めての子供を失ったことで、精神の均衡を崩してしまった・・・。
その頃カナオは法廷画家の仕事をしています。
裁判所で、いろいろな事件の被告人の顔や様子を絵に描く仕事。
TVのニュースなどでそのような絵を目にすることがありますが、
時々私は、絶対この人に似顔絵を描かれたくない!と思うことがあります。
結構美人でも、相当なアクの強さでブスに描かれていることがありますよね・・・。
まあ、法廷の被告人席に立たなければいいというだけのことですけど・・・。
さて、この2人を取り巻く「ぐるりのこと」は二重構造になっています。
まずは内側に翔子の母や兄夫婦などの家族、それから2人の職場の同僚たち。
またその外側に一般の人々。いろいろな世の中の出来事。
この外側のことは、カナオが見聞きする裁判で、象徴的に表されています。
2人の亡くなった子供、癌で余命わずかという父、さまざまな事件に巻き込まれ遺された家族・・・。
「生」について考えながら、生きることって本当にたいへんだけど、
でもやっぱり生きていればいい日もくるんじゃないかな・・・と、ちょっぴりそんな気持ちにさせられます。
翔子は何でもきちんとやろうと、がんばりすぎるのですね。
子供を亡くしたことはもちろん悲しいのですが、きちんと育てることができなかった、
そのことで自分を責め続けていたのではないでしょうか。
こんな妻を救ったのは、夫カナオです。
「きちんとやらなくちゃと思うのに、できない!」と、
あるときついに堰を切ったように泣きじゃくる翔子を、
カナオは実に当たり前のようにそっと受け止める。
なかなか、実際にはこういう風にできないのじゃないかな、と私などは思います。
たとえば風邪をひいた相手に、おかゆを作ってあげる、それくらいのさりげなさで、
心を病んだ相手を、叱るのでも励ますのでもなく、いたわる。
このような雰囲気を出すのに、リリー・フランキーはまさにぴったりでした。
ここに二枚目俳優を当てると、どうしてももっとうそ臭くなるような気がします。
(あ、失礼。>リリー・フランキーさま)
翔子の暗い表情の時期が結構長くて、観ているのもつらいのですが、
それだけに、少しずつ彼女が力を取り戻していくシーンがうれしくもあり、
いつの間にか、この夫婦に癒されている・・・、そんな作品です。
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ユーザーレビュー:134件
投稿日
2009/03/02
レビュアー
ガラリーナ※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
バブル期以降、世間を賑わせた有名殺人犯が次々と出てきます。この法廷シーンの異様さが淡々とした夫婦物語と馴染まないと感じられる方もいるかも知れません。しかし、これなくしてこの映画は語れないのでしょう。妻、翔子は子どもを亡くしたことをきっかけに精神を病んでいきますが、それは同時にすさんでゆく日本という国そのものに呼応している存在なのです。 一方、夫のカナオは、何をしても頼りない、なまっちろい男として終始描かます。しかし、この描かれ方は実に表面的なものです。何年もの間、翔子のそばで何も言わず、「ただひたすらに寄り添っているだけ」のカナオ。何もしない彼に対して翔子は時に苛立ちを隠せませんが、本当は「ただそばにいること」ほど強いものはないのです。
映画の終盤、カナオの父親は自殺していたことが明らかになります。そんな父親を「逃げた」と捉えているカナオ。しかし、彼は子どもの頃の傷をおくびにも出さず、飄々と振る舞い、翔子から逃げません。「ハッシュ」以降、精神的に鬱な状態だったという橋口監督。その姿は一見して妻・翔子に投影されているように思えます。しかし一方、自身のトラウマから逃げず、翔子を見守り、夫婦の小さな希望に向かって、わずかでも歩みを止めないカナオにも、また映画への熱意が生まれた橋口監督自身が投影されていると思うのです。
結局、翔子とカナオは、一心同体、または一個の存在ではないでしょうか。この夫婦はバラバラなのではなく、補い合うことで、ひとつのものとして存在している。夫婦は互いに支え合うもの、という事ではありません。ふたつでひとつ。このニコイチな夫婦の姿は、橋口監督自身でしょう。そしてまた、このすさんだ現代を生きていかねばならない、我々一人ひとりの日本人の心の在り様を示しているのではないでしょうか。落ち込んでもいい。でも、逃げないで。じっと待って、踏み出せる時が来たら、その一歩を前に出そう。
さて、主演のリリー・フランキーが、すばらしくいいです。あの柄本明としっかりスクリーンの中で馴染んでいます。また、時代を揺るがせた殺人犯を数多くの有名俳優が演じているのも見どころ。幼女殺害犯、宮崎勤を加瀬亮、お受験殺人犯を片岡礼子、連続児童殺傷犯、宅間守を新井浩文。そうそうたる顔ぶれですが、やはり目を見張るのは加瀬亮です。被告人席の彼の演技が未だに頭から離れません。記者役が柄本明で母親が倍賞美津子、カメオ出演も含めたいへん豪華な顔ぶれ。これも、橋口監督の器量の成せるところでしょうか。
最後に、とても長回しが多いです。夫婦がくだらない会話をしているシーンは、ちょっとやりすぎだろ、と飽きちゃいましたが、妻が本心を語り、抱き合うシーンは良かった。「キスしようと思ったけど、おまえ鼻水出てるよ。」まるで、本物の夫婦を見ているようでした。
投稿日
2009/02/01
レビュアー
たんぽぽ※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
「ぐるりのこと。」
実は、私が気になっていたのは、この題名なのです。
私の好きな梨木香歩さんのエッセイ集に、「ぐるりのこと」というのがありまして、
私はこの本に深く感銘を受けました。
本では、自己と他者の「境界」のことについての話が描かれています。
さてしかし、この映画は、残念ですがその本とは別物。
ところがこちらもなかなか侮れない。
ここでは、ある夫婦を取り巻くさまざまな人たち、さまざまな社会の状況、という「ぐるりのこと」が描かれています。
妻翔子は出版社に勤めていて、何でもきちんとしていなければ気がすまない頑張り屋。
夫カナオは靴屋のバイト。些細なことにこだわらない。
・・・といえば聞こえはいいけど、だらしなくて、頼りにならない、とも言う。
初めの方にあるこの2人の会話というか言葉の応酬がすごくおかしいのです。
翔子は夫と「やる日」まで決めていて、カレンダーにしるしがついており、何が何でもその通りにしなければ気がすまない。
そういうもんじゃないだろうと反抗する夫は、せめて口紅くらい付けてくれ、という。
ぽんぽんと飛び交う会話。
「ばっかじゃないの!」が翔子の口癖で、
それに対して「ばかって言うな!」が、いつものカナオの受け答え。
そんな会話が、カナオが靴下を脱ぎながらだったりするので、日常感たっぷり。
でも結局好き同士なのだなあ・・・ということが感じられ、すごく好きなシーンでした。
このふたり、翔子の妊娠でやむなく籍を入れたのですが、
双方仕方なく、というフリをしながら、実は生まれてくる子供を楽しみにしている。
そんな風です。
ところが、まもなく状況は一転。
修羅場は描かれていません。
生まれてまもなく亡くなったのであろうと思わせる位牌が映されるのみ。
そこからは、あんなに明るかった翔子の表情がありません。
初めての子供を失ったことで、精神の均衡を崩してしまった・・・。
その頃カナオは法廷画家の仕事をしています。
裁判所で、いろいろな事件の被告人の顔や様子を絵に描く仕事。
TVのニュースなどでそのような絵を目にすることがありますが、
時々私は、絶対この人に似顔絵を描かれたくない!と思うことがあります。
結構美人でも、相当なアクの強さでブスに描かれていることがありますよね・・・。
まあ、法廷の被告人席に立たなければいいというだけのことですけど・・・。
さて、この2人を取り巻く「ぐるりのこと」は二重構造になっています。
まずは内側に翔子の母や兄夫婦などの家族、それから2人の職場の同僚たち。
またその外側に一般の人々。いろいろな世の中の出来事。
この外側のことは、カナオが見聞きする裁判で、象徴的に表されています。
2人の亡くなった子供、癌で余命わずかという父、さまざまな事件に巻き込まれ遺された家族・・・。
「生」について考えながら、生きることって本当にたいへんだけど、
でもやっぱり生きていればいい日もくるんじゃないかな・・・と、ちょっぴりそんな気持ちにさせられます。
翔子は何でもきちんとやろうと、がんばりすぎるのですね。
子供を亡くしたことはもちろん悲しいのですが、きちんと育てることができなかった、
そのことで自分を責め続けていたのではないでしょうか。
こんな妻を救ったのは、夫カナオです。
「きちんとやらなくちゃと思うのに、できない!」と、
あるときついに堰を切ったように泣きじゃくる翔子を、
カナオは実に当たり前のようにそっと受け止める。
なかなか、実際にはこういう風にできないのじゃないかな、と私などは思います。
たとえば風邪をひいた相手に、おかゆを作ってあげる、それくらいのさりげなさで、
心を病んだ相手を、叱るのでも励ますのでもなく、いたわる。
このような雰囲気を出すのに、リリー・フランキーはまさにぴったりでした。
ここに二枚目俳優を当てると、どうしてももっとうそ臭くなるような気がします。
(あ、失礼。>リリー・フランキーさま)
翔子の暗い表情の時期が結構長くて、観ているのもつらいのですが、
それだけに、少しずつ彼女が力を取り戻していくシーンがうれしくもあり、
いつの間にか、この夫婦に癒されている・・・、そんな作品です。
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ぐるりのこと。