キング　罪の王

気さくな好青年にみえるエルビスが、最後まで豹変することなく父が築いた家族を粉々に破滅させていく姿は恐ろしいです・・。

いつも笑顔を絶やさないエルビスが腹違いの何も知らない妹と近親相姦を繰り返し、弟を殺し沼に沈め、やがて父の信頼を得て家族の一員となり、幸せな団欒を送る姿はラストが全く想像できませんでしたね〜！

もちろんハッピ−で終わるはずはないと分かっていても、優しく家の為によく働くエルビスが不気味だし、妹が自分の子供を身篭っている事実をどうするのかなぁ〜って・・・。

一度捨てたエルビスを家族として迎え入れ、自分の罪を償えたと穏やかにまどろむ、何も知らない父親が哀れで、その後がどうなるのか・・余韻を残す悲惨な映画でした！

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

観おわった後ずーっと考えていました。
最後の選択は彼が最初から望んでいたことなのか、
それとも、その都度場面に応じて選択していった結果ああなったしまったのか？

彼が家族と暮らし始めた時、今まで味わえなかった家族の団欒や
ぬくもりを喜んでいたように見えた。このまま、この生活が続けば
彼は父を得て家族を得て、傷も癒えていくように見えた。
家族ごっこを続けるには妹の妊娠は致命的なのに
彼は妹に「産んでくれ」という。その場面で初めて彼が
父や妹（恋人）に執着していないんだ、と気付いた。

最後の場面で、彼には迷いも悔いもないように感じたので
やっぱり最初から彼はあの最後を望んでいたのかな？
自分の中でも未だに答えがでない。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

ウィリアム・ハート以外に考えられません。
もちろんガエル目当てで観た作品ですが、
とにかく重い内容なだけに、ガエルはまた
とんでもない作品を選んだなと思いながらも、
またそれが嬉しかったりして・・・・・？

一人が犯した罪、これは大小、重さは違えど、
それに関わる人々の心を連鎖的に蝕んでいく
のです。エルビスに復讐の意志があったのかは
疑問ですが、現実に彼が現れる事、それ自体が
復讐になってしまった。父親は、そこで初めて
罪の重さを感じたのでしょうね。怖い作品です。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

これは父への復讐だったのか・・・
観終わったあともずっと考えてしまいました。

父に会いに行ったのは、会いたかったから。
妹に近づいたのも、関係を持ったのもほんとに彼女が好きだったから。
弟を刺してしまったけど、殺すつもりなどなかった。

そんな感じに見えたんですよねー
エルビス青年の無邪気な表情がそう思わせるんですよねー

父親にアーチェリー（？）を教わる時、父親の家に迎えられた時
教会で信者たちの前で息子として父親に受け入れてもらえた時
その全てが素直な喜びの表情に見えたから・・・

しかし妹にポール（弟）を殺したことを告白し、彼女と水辺で祈るシーンでは
殺してしまったことを罪と思っていない彼が見えたし、ラストで妹にまだ
息があることを確認すると、とどめをさしてるし・・・
家に火を放つのは父親の全てを奪うため？

そしてその全てを懺悔として父に告白しようとする・・・

物語のはじめ、エルビスが自分に会いに来た後、
エルビスのことは懺悔したから終わったことだ的な発言をしてた
牧師の父はこのあとどうなるんでしょうか・・・

エルビスったら・・・残酷・・・

エルビスが紙で折った王冠をかぶるシーンがありましたが
観終わってあの場面を思い起こすと、やっぱり彼は罪の子・・・罪の王だったのかと・・・
彼の思うがままの行動が自然と復讐劇になっていった・・・
因果応報とういう言葉が頭をよぎりました。

ガエル・ガルシア魔性の魅力だねｗ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

私にとって、不快、不(可)解、深いお話でした。
（映画「ブッチャーマン」を思い出しました。）

重い内容を淡々と描くから、余計にずーんと心に
重い何故？がぶら下がる。

彼は（主人公）父親から愛されたかったのか、
　　　　　　　　　　　　　　苦しめたかったのか。

もし復讐なら、彼女の妊娠は計画とすれば
果たして殺人は計算か短絡的犯行か？

私最大の疑問は、妊娠発覚後兄の事を聞かされているのに、
彼(主人公）が家に泊まっているのになんであんなに
穏やかなんだ〜。お腹はどんどん大きくなるよ〜。

彼女はまだ１６歳。元はあなたがしっかりしていれば
こんな悲惨な状況にはならなかったかもよ。。。

悪魔が育つにも環境が整わないと。