カポーティ / フィリップ・シーモア・ホフマン
カポーティ
/ベネット・ミラー
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(147)
解説・ストーリー
ノンフィクション・ノベルという新たなジャンルを切り拓いたトルーマン・カポーティの傑作『冷血』誕生の秘話を描いた伝記ドラマ。カポーティの複雑な人物像を巧みに演じきったフィリップ・シーモア・ホフマンは、みごとアカデミー主演男優賞を獲得。1959年11月15日、カンザス州ののどかな田舎町で一家4人惨殺事件が発生する。翌日、ニューヨークでこの事件を知った作家カポーティは、これを作品にしようと思い立ち、すぐさま現地へと取材に向かう。やがて逮捕された犯人との接触に成功したカポーティは、多くを語らぬ犯人に創作意欲を刺激されていく。
ノンフィクション・ノベルという新たなジャンルを切り拓いたトルーマン・カポーティの傑作『冷血』誕生の秘話を描いた伝記ドラマ。カポーティの複雑な人物像を巧みに演じきったフィリップ・シーモア・ホフマンは、みごとアカデミー主演男優賞を獲得。1959年11月15日、カンザス州ののどかな田舎町で一家4人惨殺事件が発生する。翌日、ニューヨークでこの事件を知った作家カポーティは、これを作品にしようと思い立ち、すぐさま現地へと取材に向かう。やがて逮捕された犯人との接触に成功したカポーティは、多くを語らぬ犯人に創作意欲を刺激されていく。
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「カポーティ」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
ノンフィクション・ノベルという新たなジャンルを切り拓いたトルーマン・カポーティの傑作『冷血』誕生の秘話を描いた伝記ドラマ。カポーティの複雑な人物像を巧みに演じきったフィリップ・シーモア・ホフマンは、みごとアカデミー主演男優賞を獲得。1959年11月15日、カンザス州ののどかな田舎町で一家4人惨殺事件が発生する。翌日、ニューヨークでこの事件を知った作家カポーティは、これを作品にしようと思い立ち、すぐさま現地へと取材に向かう。やがて逮捕された犯人との接触に成功したカポーティは、多くを語らぬ犯人に創作意欲を刺激されていく。
「カポーティ」 の作品情報
「カポーティ」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
カポーティの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
114分 |
日本語英語 |
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英語 2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
RDD41815 |
2007年03月16日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
23枚
|
0人
|
2人
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1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英語
2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
カポーティの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
114分 |
日本語英語 |
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英語 2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
RDD41815 |
2007年03月16日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
23枚
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0人
|
2人
|
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英語
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ユーザーレビュー:147件
この映画もある意味では「冷血」と同じ新しいジャンルなのでは?
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
大失敗しました。
これは「冷血」を読んでから絶対観るべきでした。絶対に。悔やまれます。
1/3ぐらい観た時点で痛感してたのですが、仕方なく最後まで観ちゃいました。
非常に興味のある心理と天才ならではの拘りや思考。
カポーティ本人がこの「冷血」を発表するまでに6年も費やしていること。さらには
この「冷血」以後、長編を発表していないこと等。知っていれば知っているほど
面白い作品だったはず。本当に悔やまれます。
単純に背景を知らなくても、「冷血」を読まなくても十分、面白い作品でした。
個人的には「羊たちの沈黙」を観たときに、衝撃とともに感じた気持ちと似たよう
な感覚だったと思う。新しいジャンルを切り開くためならなんでもするという感覚。
創作意欲のおもむくままに行動にでるカポーティ。既にセレブでありながら作家
が天職だったのでしょうね。「彼らには死んでほしくない」というセリフにはかなり
の奥深さと恐怖さえ感じました。ある意味、創作意欲を満たすためには、彼らが
殺人犯であり(殺人犯でないと意味がない)、彼らの心や生い立ち、更にはトラ
ウマまで丸裸にしようとしてるのですから。
カポーティのベリーに対する複雑な気持ち、創作意欲。しかも痛烈に生きて欲し
いという気持ちがいつしか苦痛になり徐々に壊れていくカポーティ本人。
創作が進む「冷血」は傑作の呼び声も高く、残るは結末。
ベリーの最高裁への控訴も却下され死刑が確定。最後にベリーに会うカポーテ
ィ、更には死刑執行の場面にも立ち会うことに。
この死刑執行の場面、強烈です。こんなシーンを見たらそれだけで一生立ち直
れない可能性もあるな、ましてカポーティいとっては。。。。
なんとも観終わった時の感想は言葉にしがたいですが、映画としての完成度は
非常に高い秀作といって過言ではないでしょう。ただどこか後味が。。。
フィリップ・シーモア・ホフマンがオスカーに輝いたのは納得。
それにしてもこの人、いい作品にでます。
DISCASのイントロダクションにも「伝記ドラマ」って書いてありましたね。
表現に苦しんだ後がうかがえます(笑)
この映画もある意味では「冷血」と同じ新しいジャンルなのでは?
このレビューは気に入りましたか?
9人の会員が気に入ったと投稿しています
ざまあみろ、と言いたかったのに。
投稿日:2007/06/18
レビュアー:ぴよさん
幼少期、父の書庫と子供部屋が兼用だった。数多の背表紙達に包囲されて過ごす日常。そんな中に、シンプルなレタリングで 『 冷血 』 と銘打った本があり、なぜか怖くてしょうがなかった。ワケもなく「あれは恐ろしい本だ」と思い込んでしまったおかげで、私のカポーティ・デビューは大幅に遅れた。
作家、トルーマン・カポーティ。劣等感、自己顕示欲、秀でた才能、同性愛者…複雑な側面を併せ持った、魅力的な人物。本作ではそんな彼が、一家惨殺犯との対話を試みてゆく。当初、カポーティは涼しい顔の面をつけ、余裕たっぷりに臨む。それはその仮面が、「本人が自覚できない程に」良く出来ていたからでもある。(幼馴染みの女性だけが、素顔の一端を覗き得た)
しかし仮面は、彼自身が剣ヶ峰に居ることをも、見えなくしていた。
もちろん殺人犯にも人格や感情はあり、コミニュケーション過程で「友情のようなもの」が、生まれても不思議ではない。だが、それはあまりに不公平な駆け引きになる。相手は理解や同情を求めるが、一方が求めるのは、疑問に対する答えだ。お互いがお互いの本当に求めるものに気づきたがらず、さらに仮面を被り続ける。
フィリップ・シーモア・ホフマン演じるカポーティは見事だったが、もっと嫌味を前面に出して演じてもよかったのでは。犯人ペリーと彼は最終的にあるシンクロをしてしまうのだが、あれが答えなのだとしたら、私はほとんど共感出来ない。だから二人まとめて「ざまあみろ」とでも言いたかったのだが、それが言えないほどにセンシティブに表現されたカポーティ。これでは彼があまりに弱く、あまりに哀れな男に見えてしまい、憐憫するばかりだ。
監督ベネット・ミラーの仕事は、充分過ぎるほど堅実。画面は事件の凄惨さを間接的に描きながら、静謐で、時に格調高くもある。だが冗長さはなく、(意識させないが)場面転換も早いので、退屈する暇もない。
精気をみなぎらせていたカポーティが、やがて消耗し衰弱して行く様を、カメラは淡々と写しゆく。最後の対面に至って、細かく揺れ始める画面が、自分自身への裏切りを表現しているようで、心憎い。
最後に一点だけ。言ってはいけないのかもしれないけれど。この作品は作家の苦悩にスポットを当てるという都合上、四人の罪無き市民を殺害した犯人に対し、必要以上に同情的な描き方になってしまっている。この点だけが、私は非常に気になった。あんな理由で人が命を奪われる筋合いは、断じて無い。
もちろん、そうでなければ、この作品は成立しないのだが。
このレビューは気に入りましたか?
9人の会員が気に入ったと投稿しています
『冷血』という名作の裏に隠された真実
フィリップ・シーモア・ホフマンがオスカーを受賞した作品ということで、ずっとずっと観たいと思っていた作品。
この作品を観るために、『冷血』を読んで、その内容にも今さらながら衝撃を受けた。
内容…というより、カポーティが確立したノンフィクション小説というもの。そして、その描き方に。
40年も前の作品であるにも関わらず、全く古さを感じない。
しかもぐいぐいとストーリーに引き込まれていく。
1つの事件をもとに、ここまで世界を広げて描いたカポーティは、まさに天才だと感じた1冊だった。
さて、映画の方に話を戻してみる。
実際のカポーティの姿をリアルタイムで見たことはもちろんない。
しかし、フィリップ・シーモア・ホフマン演じるカポーティを見ていると、
それがどうしてもカポーティとしか思えない、錯覚とも言うべき感覚に陥った。
そこには“フィリップ・シーモア・ホフマン”という名前は存在せず、“トルーマン・カポーティ”しか見えない。
物まねなんていうレベルでは全くない!
「Ray」でレイ・チャールズを演じたジェイミー・フォックスもオスカーを受賞したし、確かに「ウマい!」と思った。
けど、このカポーティ=フィリップ・シーモア・ホフマンに関しては、また次元が違うと感じてしまったのは私だけだろうか…。
まるで、ホフマンにカポーティが憑依したかのようと感じてしまったのだ。
「冷血」という作品を紡ぎだす過程で、悩みに悩んだカポーティ。時には嘘をついても、ペリーとのつながりを選んだカポーティ。
それは「冷血」を読んだだけでは見えてこない、苦悩が多々ある。
しかし、処刑前のペリーを目の前にし、カポーティが流した涙は、
死にゆくペリーを見るのが哀しかったのか、
それともペリーはカポーティを友と信じていたのに、彼を“金脈”として利用した罪悪感なのか…
はたまた、愛なのか、恐怖なのか…
もしくはその全てだったのか…。
それはカポーティにしか分からないことである。
私は、「冷血」の後に完成した作品がないこと、
未完のままとなってしまった作品が
“More tears are shed over answered preyers than unanswered ones”(叶えられぬ祈りより叶えられた祈りに涙が多く流された)
であったこと、
アルコール中毒で亡くなったことetc.を考え、
カポーティの思いを自分で想像するしかないのだが…。
しかしながら、この作品を観たことによって、そんなカポーティの思いや苦悩を垣間見た気分になった。
そして、全ての出来事や事象には、陰と陽(光と影)があるということを考えさせられた。
このレビューは気に入りましたか?
9人の会員が気に入ったと投稿しています
彼は裏口から出て、私は表玄関から出た
はぁぁ。。レビューを書くのがこんなに難しい映画も久々です。
ちょっと私的な感情が入ってしまうからかもしれません。
でも私には、この物語は、カポーティという特別な人物に起こった特別な現象とは思えないのです。
もちろん人の生死の鍵を握った経験がある人なんてごく稀でしょう。私もさすがにそこまでの経験はありません。
でも皆さんにもこんな経験はありませんか?
他人を救おうとして、途中までしか救えなかったこと。
一人の人を救うって並大抵のことじゃありません。親子ならまだしも、兄弟姉妹だって大変です。友達?救えますか?もし彼or彼女の運命のすべてを自分に委ねられたとしたら、支えきれますか?
私には自信がありません。だって私自身も生きているんです。
それがカポーティの場合、よりによって4人を惨殺した殺人犯です。赤の他人です。本来、憎むべき存在です。
当初彼がペリーに接近したのは、純粋に自分の利益、つまり執筆のためだけだったと思う。ところが彼の話を聞くには、彼の心を開く必要がある。
カポーティはそれに成功しました。そして親鳥を待つヒナのごとく、自分に依存し始めるペリー。いつのまにか、カポーティは彼の唯一の生命線になってしまっていたのです。
私は、カポーティがペリーに嘘をついていたとは思いません。
ペリーの前では本気で彼を助けたいと思ったはず。でもそれとは裏腹に「彼が死刑にならなければ、自分の本は完成しない。」そんなことを祈ってしまう自分もいる。これも当然のことです。
カポーティが『冷血』の後、本を書けなくなったのはとても人間らしい反応だったといえるでしょう。周りの誰もが「君は悪くない」と言う。それどころか「よくやった」と称えたはず。
でも、きっとカポーティの目の奥には、ずっと深く刻まれていたのです。自分をじっと見据えるペリーの真っ直ぐな瞳が。
彼はきっと、人知れずその荷物を背負って生きたのだと思います。私にはそんな気がします。
このレビューは気に入りましたか?
8人の会員が気に入ったと投稿しています
ハリウッド映画の売り中の売り
「 ティファニーで朝食を 」 私は大嫌い ・・・
だって カポーティーが描こうとしたのは 群衆の中の孤独であって
あんな風に(!) 簡単に(!) やすやすと(!)
つまらない安月給の男の胸に飛び込む
トンチンカンな女性のメロドラマじゃなかったはずだから!!!
中学生の頃に 「 ティファニー 」 にハマって
新潮社から出ていた分のカポーティー作品は 全て読みました
有名な オードリー出演の映画を観たのは かなり後です
ワタクシのニックネームも 「T」 の ヒロインにちなんで “ SUNDAY ”
( オードリーの役名は ホリデイ>ホリー )
年賀状に書く住所は “ TRAVELING ” ( 旅行中=住所不定 )
ある意味ショックだったのは 映画の脚本に カポーティー自身が
携わっていたのを知ったコト ・・・ かな
騙された気分 ・・・
彼って “ 冷血 ” だったんだわ ・・・
このレビューは気に入りましたか?
8人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
この映画もある意味では「冷血」と同じ新しいジャンルなのでは?
投稿日
2007/09/07
レビュアー
MonPetit
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
大失敗しました。
これは「冷血」を読んでから絶対観るべきでした。絶対に。悔やまれます。
1/3ぐらい観た時点で痛感してたのですが、仕方なく最後まで観ちゃいました。
非常に興味のある心理と天才ならではの拘りや思考。
カポーティ本人がこの「冷血」を発表するまでに6年も費やしていること。さらには
この「冷血」以後、長編を発表していないこと等。知っていれば知っているほど
面白い作品だったはず。本当に悔やまれます。
単純に背景を知らなくても、「冷血」を読まなくても十分、面白い作品でした。
個人的には「羊たちの沈黙」を観たときに、衝撃とともに感じた気持ちと似たよう
な感覚だったと思う。新しいジャンルを切り開くためならなんでもするという感覚。
創作意欲のおもむくままに行動にでるカポーティ。既にセレブでありながら作家
が天職だったのでしょうね。「彼らには死んでほしくない」というセリフにはかなり
の奥深さと恐怖さえ感じました。ある意味、創作意欲を満たすためには、彼らが
殺人犯であり(殺人犯でないと意味がない)、彼らの心や生い立ち、更にはトラ
ウマまで丸裸にしようとしてるのですから。
カポーティのベリーに対する複雑な気持ち、創作意欲。しかも痛烈に生きて欲し
いという気持ちがいつしか苦痛になり徐々に壊れていくカポーティ本人。
創作が進む「冷血」は傑作の呼び声も高く、残るは結末。
ベリーの最高裁への控訴も却下され死刑が確定。最後にベリーに会うカポーテ
ィ、更には死刑執行の場面にも立ち会うことに。
この死刑執行の場面、強烈です。こんなシーンを見たらそれだけで一生立ち直
れない可能性もあるな、ましてカポーティいとっては。。。。
なんとも観終わった時の感想は言葉にしがたいですが、映画としての完成度は
非常に高い秀作といって過言ではないでしょう。ただどこか後味が。。。
フィリップ・シーモア・ホフマンがオスカーに輝いたのは納得。
それにしてもこの人、いい作品にでます。
DISCASのイントロダクションにも「伝記ドラマ」って書いてありましたね。
表現に苦しんだ後がうかがえます(笑)
この映画もある意味では「冷血」と同じ新しいジャンルなのでは?
ざまあみろ、と言いたかったのに。
投稿日
2007/06/18
レビュアー
ぴよさん
幼少期、父の書庫と子供部屋が兼用だった。数多の背表紙達に包囲されて過ごす日常。そんな中に、シンプルなレタリングで 『 冷血 』 と銘打った本があり、なぜか怖くてしょうがなかった。ワケもなく「あれは恐ろしい本だ」と思い込んでしまったおかげで、私のカポーティ・デビューは大幅に遅れた。
作家、トルーマン・カポーティ。劣等感、自己顕示欲、秀でた才能、同性愛者…複雑な側面を併せ持った、魅力的な人物。本作ではそんな彼が、一家惨殺犯との対話を試みてゆく。当初、カポーティは涼しい顔の面をつけ、余裕たっぷりに臨む。それはその仮面が、「本人が自覚できない程に」良く出来ていたからでもある。(幼馴染みの女性だけが、素顔の一端を覗き得た)
しかし仮面は、彼自身が剣ヶ峰に居ることをも、見えなくしていた。
もちろん殺人犯にも人格や感情はあり、コミニュケーション過程で「友情のようなもの」が、生まれても不思議ではない。だが、それはあまりに不公平な駆け引きになる。相手は理解や同情を求めるが、一方が求めるのは、疑問に対する答えだ。お互いがお互いの本当に求めるものに気づきたがらず、さらに仮面を被り続ける。
フィリップ・シーモア・ホフマン演じるカポーティは見事だったが、もっと嫌味を前面に出して演じてもよかったのでは。犯人ペリーと彼は最終的にあるシンクロをしてしまうのだが、あれが答えなのだとしたら、私はほとんど共感出来ない。だから二人まとめて「ざまあみろ」とでも言いたかったのだが、それが言えないほどにセンシティブに表現されたカポーティ。これでは彼があまりに弱く、あまりに哀れな男に見えてしまい、憐憫するばかりだ。
監督ベネット・ミラーの仕事は、充分過ぎるほど堅実。画面は事件の凄惨さを間接的に描きながら、静謐で、時に格調高くもある。だが冗長さはなく、(意識させないが)場面転換も早いので、退屈する暇もない。
精気をみなぎらせていたカポーティが、やがて消耗し衰弱して行く様を、カメラは淡々と写しゆく。最後の対面に至って、細かく揺れ始める画面が、自分自身への裏切りを表現しているようで、心憎い。
最後に一点だけ。言ってはいけないのかもしれないけれど。この作品は作家の苦悩にスポットを当てるという都合上、四人の罪無き市民を殺害した犯人に対し、必要以上に同情的な描き方になってしまっている。この点だけが、私は非常に気になった。あんな理由で人が命を奪われる筋合いは、断じて無い。
もちろん、そうでなければ、この作品は成立しないのだが。
『冷血』という名作の裏に隠された真実
投稿日
2007/06/13
レビュアー
しゃれこうべ
フィリップ・シーモア・ホフマンがオスカーを受賞した作品ということで、ずっとずっと観たいと思っていた作品。
この作品を観るために、『冷血』を読んで、その内容にも今さらながら衝撃を受けた。
内容…というより、カポーティが確立したノンフィクション小説というもの。そして、その描き方に。
40年も前の作品であるにも関わらず、全く古さを感じない。
しかもぐいぐいとストーリーに引き込まれていく。
1つの事件をもとに、ここまで世界を広げて描いたカポーティは、まさに天才だと感じた1冊だった。
さて、映画の方に話を戻してみる。
実際のカポーティの姿をリアルタイムで見たことはもちろんない。
しかし、フィリップ・シーモア・ホフマン演じるカポーティを見ていると、
それがどうしてもカポーティとしか思えない、錯覚とも言うべき感覚に陥った。
そこには“フィリップ・シーモア・ホフマン”という名前は存在せず、“トルーマン・カポーティ”しか見えない。
物まねなんていうレベルでは全くない!
「Ray」でレイ・チャールズを演じたジェイミー・フォックスもオスカーを受賞したし、確かに「ウマい!」と思った。
けど、このカポーティ=フィリップ・シーモア・ホフマンに関しては、また次元が違うと感じてしまったのは私だけだろうか…。
まるで、ホフマンにカポーティが憑依したかのようと感じてしまったのだ。
「冷血」という作品を紡ぎだす過程で、悩みに悩んだカポーティ。時には嘘をついても、ペリーとのつながりを選んだカポーティ。
それは「冷血」を読んだだけでは見えてこない、苦悩が多々ある。
しかし、処刑前のペリーを目の前にし、カポーティが流した涙は、
死にゆくペリーを見るのが哀しかったのか、
それともペリーはカポーティを友と信じていたのに、彼を“金脈”として利用した罪悪感なのか…
はたまた、愛なのか、恐怖なのか…
もしくはその全てだったのか…。
それはカポーティにしか分からないことである。
私は、「冷血」の後に完成した作品がないこと、
未完のままとなってしまった作品が
“More tears are shed over answered preyers than unanswered ones”(叶えられぬ祈りより叶えられた祈りに涙が多く流された)
であったこと、
アルコール中毒で亡くなったことetc.を考え、
カポーティの思いを自分で想像するしかないのだが…。
しかしながら、この作品を観たことによって、そんなカポーティの思いや苦悩を垣間見た気分になった。
そして、全ての出来事や事象には、陰と陽(光と影)があるということを考えさせられた。
彼は裏口から出て、私は表玄関から出た
投稿日
2007/07/23
レビュアー
みみ
はぁぁ。。レビューを書くのがこんなに難しい映画も久々です。
ちょっと私的な感情が入ってしまうからかもしれません。
でも私には、この物語は、カポーティという特別な人物に起こった特別な現象とは思えないのです。
もちろん人の生死の鍵を握った経験がある人なんてごく稀でしょう。私もさすがにそこまでの経験はありません。
でも皆さんにもこんな経験はありませんか?
他人を救おうとして、途中までしか救えなかったこと。
一人の人を救うって並大抵のことじゃありません。親子ならまだしも、兄弟姉妹だって大変です。友達?救えますか?もし彼or彼女の運命のすべてを自分に委ねられたとしたら、支えきれますか?
私には自信がありません。だって私自身も生きているんです。
それがカポーティの場合、よりによって4人を惨殺した殺人犯です。赤の他人です。本来、憎むべき存在です。
当初彼がペリーに接近したのは、純粋に自分の利益、つまり執筆のためだけだったと思う。ところが彼の話を聞くには、彼の心を開く必要がある。
カポーティはそれに成功しました。そして親鳥を待つヒナのごとく、自分に依存し始めるペリー。いつのまにか、カポーティは彼の唯一の生命線になってしまっていたのです。
私は、カポーティがペリーに嘘をついていたとは思いません。
ペリーの前では本気で彼を助けたいと思ったはず。でもそれとは裏腹に「彼が死刑にならなければ、自分の本は完成しない。」そんなことを祈ってしまう自分もいる。これも当然のことです。
カポーティが『冷血』の後、本を書けなくなったのはとても人間らしい反応だったといえるでしょう。周りの誰もが「君は悪くない」と言う。それどころか「よくやった」と称えたはず。
でも、きっとカポーティの目の奥には、ずっと深く刻まれていたのです。自分をじっと見据えるペリーの真っ直ぐな瞳が。
彼はきっと、人知れずその荷物を背負って生きたのだと思います。私にはそんな気がします。
ハリウッド映画の売り中の売り
投稿日
2007/06/30
レビュアー
veryblue
「 ティファニーで朝食を 」 私は大嫌い ・・・
だって カポーティーが描こうとしたのは 群衆の中の孤独であって
あんな風に(!) 簡単に(!) やすやすと(!)
つまらない安月給の男の胸に飛び込む
トンチンカンな女性のメロドラマじゃなかったはずだから!!!
中学生の頃に 「 ティファニー 」 にハマって
新潮社から出ていた分のカポーティー作品は 全て読みました
有名な オードリー出演の映画を観たのは かなり後です
ワタクシのニックネームも 「T」 の ヒロインにちなんで “ SUNDAY ”
( オードリーの役名は ホリデイ>ホリー )
年賀状に書く住所は “ TRAVELING ” ( 旅行中=住所不定 )
ある意味ショックだったのは 映画の脚本に カポーティー自身が
携わっていたのを知ったコト ・・・ かな
騙された気分 ・・・
彼って “ 冷血 ” だったんだわ ・・・
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