プルートで朝食を

色んな悩みを抱えている方にお勧め。
全編に不思議な浮遊感が漂い、主人公キトゥンの何事にもポジティブに生きて行く姿は、観ている側の悩みまで持ち去っていってしまうようなくらい軽快で心地よい。キトゥンの人生だけではなく、政治的な背景も加えているので深い味わいとなっている。アイルランドとイギリスの激動の歴史は、「麦の穂をゆらす風」で描かれていますので、ご興味のある方はこちらもどうぞ。

1992年のクラインゲームも大感動したけれど、これもすごくよかった！クライングゲームに出ていたスティーブン・レイもやっぱりステキだった。（男性として）ステキな俳優は何年経ってもステキだということを証明する作品の一つ。

キリアンマーフィ、すごく美しくて、繊細で上手かった。ゲイっぽい役柄がうまくできる俳優と、悪役がかっこよくできる俳優は本物だと思う。（フィリップ・シーモア・ホフマン、ウェスリースナイプスもそう！）

一発でファンになったので、さっそく彼が出ているほかの作品も続けてみてみようと決心しました。

観終わったら勇気がでる作品です。人生何が起こっても常に喜びを見つけて歩き続けていける！ってこと感じました。

予備知識がないまま、ジャケットのドラァグ系男子の美しさに惹かれて鑑賞。

いわゆるトランスジェンダーを扱う映画は大好きなんだけれど、ただ基本的にはヘテロである自分にとっては、どうやっても「脳みそで理解する」ことしかできない部分も多くあるわけで。
否定も拒否もしないけれど、たましいにストンと落ちるような形で同調できない世界でもある。

そんな世界を覗き込むときに、ドラァグというファンタジーに近い舞台設定をとってもらうと、私はとてもわかりやすくなるわけ。
人っていま目の前におきていることを、自分に置き換えて考えてしまいがちなものだけど、ドラァグの形をとってもらうことで、自分との境界線ができる。
ショーアップされた演出と、こうしたファンタジーに近い設定の中でトランスジェンダーが扱われることで、腑に落ちてくることもいっぱいあるなあ、と。

なので、生身の同性愛ものより、ドラァグをまとった主人公のいる映画のほうを、好んで見ているような気もします。

というわけで、この映画も同様の動機で手にとったわけですが。
困った。
ここには、北アイルランドのテロという、これまた日本人の私にとっては、とても理解が難しい社会問題が色濃く敷き詰められていました。

音楽もいい、主人公の演技もすばらしいし、美しい。
母親を探して、愛を探して放浪する主人公の軌跡も申し分なく細やかに描かれているんだけれど、この「ドラァグ」の形をとったファンタジーと、あまりに対極にある北アイルランド闘争の現実が、私の中では大いに混乱する結果となり、たましいにストンと落ちるところまでいかずに、鑑賞終了となりました。

日本人のヘテロである自分にとっては
とても難しい映画だったなあ、というのが正直な感想。
ドラァグする主人公の出る映画では、楽しみながら、主人公の悲哀に触れ、なおかつ明るく生きていこうっていう勇気がわいてくる感じのものが多い中、この映画はかなり重い現実を内包していて、そこを私の技量では消化しきれなかったのかもしれません。

個人的には、神父役のリーアム・ニーソンがいい味を出していて大好き。アイルランド出身のごつい繊細な俳優さんですが、こういう役も似合いますねえ。

今まで、キリアン・マーフィのでてる映画見てるはずなのに、全く覚えがない。
私のセンサーには引っかからないタイプのようです。
なので、パープルローズさん、キリアン特集は他の方にお任せします。

コマドリのお話で始まり、チャプターが細かく分かれていて、懐かしい歌に乗って、とんとんとお話は軽快に進んでいきます。

結構つらいお話なのに、いろんな苦しみを全く感じさせることのない主人公がすごい！
とにかくおしゃれな感じに仕上がってます。
内容からすると、本当に悲惨なのに、そこがびっくりです。
キリアンのビー玉のような瞳がすごく印象に残る映画でした。

ビジュアル的な感覚も大好きで、
ＤＶＤのジャケットもとても美しい。
アイルランドを舞台にした撮影、
そして女の子の心をもった男の子の描き方が最高です！

今回の主演、若手実力派俳優のキリアン・マーフィーの演技も
最高潮！

そして、今回はなんといっても音楽が素晴らしい！
ルベッツ「シュガー・ベイビー・ラブ」効いています！
はまってます！

雰囲気、監督、俳優、音楽が絡み合い、
いい相乗効果を生み出している・・・
これぞいい映画だと思います！