ＥＲ　緊急救命室　１１ｔｈシーズン

　ＥＲの第11シーズンを見ている。DVDの８枚目まで来た。あと３枚か。早く続きを見たいような終わるのが惜しいような。

　とは言っても、今シーズンはこれまでほどは見応えのあるエピソードが少なかったと思う。だが、この第239話は秀逸。

　イラクで軍医として働いているガラント（たった１年で少尉から大尉に昇進している）の日常と、シカゴのカウンティ総合病院に残っているニーラの日常とを交互に描きながら、やりとりしている手紙で双方を繋いでいる。

　45分ほどリビングでテレビ画面を見ているだけで、２時間映画館に座っていたのと同じぐらいの重みがあった。

　それにしても、昨日！（2007年２月５日）この話がＮＨＫのＢＳ２で放送されていたらしい。これがもし今日だったらあまりの偶然に驚くところだ。見ている時間までほとんど同じなのである。
　昨日テレビで見た人も多いだろう。同時代的に感動を共有できたとしたら望外の喜びだ。

　仮想的ではあってもそういう連帯感を得られるなら、やはり放送をリアルタイムで見るに越したことはない。
　うちではＢＳを見られないし、見られるようにする予定もないんだけど・・・

今シリーズは、おなじみの登場人物がひとり去ったほかは、それほど大きな事件なし。８、９、１０といろいろ激動だったみなさんも、少し人生の建て直しができそうです。
とはいえもちろん、交通事故あり、ギャングの銃撃戦あり、脳死、臓器提供・・・と、とっても忙しそうな日常に変わりはありません。
このドラマを観ていると、「仕事忙しい、キツイ」と愚痴っている自分がとてつもないバチあたりのような気がしてきますね（＾＾；

どうやら、本国アメリカでの高視聴率はここまでで、次シーズンからは一気に下降の一途をたどるらしい。
その原因となるのがカーターの降板だが、それ以外にもコーデイやジン・メイも降板するのが今シーズン。
スーザンも実質的には今シーズンまでとなる。（第１２シーズン第１話までの登場）
気が付けば、看護士のリディア、コニー、ヨシもシーズン１０で降板しており、ＥＲを形作っていた面々が多くいなくなってしまった。
と言うわけで、次シーズンからは新しい【ＥＲ】と言えます。
カーターファンには寂しい限りですが、個人的には最近のカーターは【くたびれたオッサン】で今までのようなエネルギッシュな印象がなくなっていたのでどうでも良いかな。。。と。
どちらかと言えば、リディアのいなくなった看護部が寂しい。今や、要はヘレエとチュニーとマリク。
まぁ、この３人は最終シーズンまで登場するので、なんとか看護部の雰囲気は変わらずに済みそうです。

第２２話【自分への手紙】
ＥＲを去る事になったカーターはロッカーの中から手紙を発見。
以前、レジデントになった時にマークに書かされたという自分への手紙。
つたないレジデント１年生が書いた手紙をスタッフドクターになって読み返すのはどんな気持ちだろう。
ここのところ、患者は二の次で事務的な仕事をしていたカーターにとって、何かを得る事はできたのだろうか。
患者を思えは思うほど心を痛め、判断を鈍らせる。そんな中で数々の命を救い、スタッフドクターになったのです。
その月日の中で何を身につけたのか。
最近のカーターを見ていると、病気を診て患者を見ない。退院したら忘れる。
そんな姿勢が悲しい。
どうしても、その姿勢とアフリカが結びつかない。
ケムの存在だけが理由に見えて仕方がない。



今回のゲスト。
プラットの父親はダニー・グローバー。

第１９話【１０年前の悪夢】ではシーズン２で登場したルバドーが再登場。
続けて見ているせいか、記憶にあった人物。
当時は、医者である前に人として心を痛めていたカーター。
妻が余命幾ばくもないと知りつつも、期待を捨てないルバドーに対して本当の事を言えなかったカーター。そして、更に期待を膨らませる言葉を掛けた。
当時のカーターにとっては、患者や家族に対してどう接するべきかが身についていなかったのです。
苦しめない為に相手を勇気づけ、期待を持たせる言葉を掛けてしまった。
しかし、その結果は【更なるショック】でしかない。
良くならない妻を心配してカーターにつきまとうルバドーを邪険に扱い、最終的にはＥＲから追い出して厄介払いをしたのです。
まだまだレジデント１年目で頼りなかったカーター。彼にとっても良い勉強になったケース。。。。
だと思っていたのに！
まるっきり覚えてないし！！
そりゃぁ、ルバドーだって怒るさ(-_-;)
今シーズンに入ってから、淡々と事務的に仕事をこなすカーターの姿が多く見られるようになった。
心優しく、患者の為に骨を折ったカーターはもういないのかと思うと寂しい。