ＤＯＭＩＮＯ　ドミノ

ストーリー、展開、映像うんぬんはさておき、
やっぱり、強いオンナはカッコイイ！　そう思えた映画でした。
『エイリアン』しかり、『ニキータ』しかり、『テルマ＆ルイーズ』しかり、『ロング・キス・グッドナイト』しかり…。
とにかく、強さを感じる女性が主人公の映画は、だいたいどれも白熱して観てしまい、ファンになってしまうのです。
ただ、上に挙げたヒロインたちには自分の感情移入ができたけれども、この『ドミノ』に関しては自分を投影することはできなかったなぁ…。
それは、やっぱりドミノ・ハーヴェイが実在した人物であり、それをベースに作られた映画というところが大きいのかも。
それにセレブの世界から危険な裏社会に飛び込むというところも、世間の世知辛さを知ってしまったような私の世代では、憧れはしてもあきらめてしまっているような自分がいて、なんとなく感情移入できなかったなぁ…。
もう『エイリアン』や『ロング・キス〜』ほどまで世界がかけ離れたものになると、あれはあれで感情移入しまくってしまうのだけれど（苦笑）。
でも、イジメを率先する上級生にパンチをドカんとドミノがかますシーンはとにかく爽快！　あれは私もドミノと同じく両手を高々とあげてしまったし（笑）、
“私は自分の好きなことをやるんだ！”っていうドミノの生き様は大好きですね。

ただし！
“based on a true story…（実話をもとにしたストーリー）”ということが結構大きく取り上げられてたのですが、特典に入ってる予告編を観て、納得したのは
“A thought of…（ちょこっとね）”
という但し書き。
この但し書きがなく、この話が全部実話だと勘違いしたらたまりません！　ぶっ飛んじゃうよ、コレ（笑）！
実在した人物をもとに、そのままを再現したドラマやドキュメンタリーではなく、その“人間”というものを題材にフィクションを作っちゃったというのは、ある意味面白いアプローチやなぁと思いました。
ストーリーの展開にがぶりと序盤で飲み込まれて、一気に最後まで観てしまった感じです。

キーラ・ナイトレイ、あまり好みの女優さんではないけれど、このキャラはハマり役だったと思います！
ショートカットもお似合いで、かなりカッコよかったので、私も美容院に行き、その場でネット検索までして、「こんなアタマにしてください！」と同じようなショートカットにしてみました（って、私、ハマりすぎ!?）。
で、みなさんレビューでも書かれているとおり、ミッキー・ロークがエエんですわ、コレが！　
昔の『ナイン・ハーフ』のイメージはどこへやら（失礼！）、どっしりしたオッサン体型になり、さらに泥臭さまでプラスされて生まれ変わってるじゃないですか！　
でも、このニューイメージの方が私としてはハナマルあげたいくらいで。鼻の下伸ばしたエロ〜いイメージから脱却して、新天地にやってきた感じで好感度アップアップです！
このミッキー・ロークの存在感が強すぎてなのかなんなのか、私が大大大ファンであるクリストファー・ウォーケンの存在感が、今作ではなさすぎて残念…。
でも、やっぱりあのエキセントリックな雰囲気はありありです。ただ、今回演じたキャラがちょっと神経質そうなところがあったのが、ウォーケンの存在感ダウンの原因かも。
彼はエキセントリックさが突き抜けてるキャラじゃないと（笑）！

と、長々と書きましたが、これは確かに好き嫌いが分かれる映画だと思いますね。
実話をもとに…などという言葉にまず惑わされてしまったら負けのような気がします。
単純に“楽しむアクション映画”として鑑賞することをオススメします。かつ結構ハードで大人向けな内容であることもご留意のほど…。

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不満に感じるのは、ドミノが行われてきていた賞金稼ぎの仕事があまり描かれていないところ。この種の仕事では、若い女性であるということはやはりハンディーキャップになると思う。それをいかに克服していったのか、そのディティールをもっともっと見たかった。

本作品は現金輸送車強奪事件に巻き込まれてしまった顛末がメインプロットになっている。これはこれで面白いのだが、それなら別に賞金稼ぎでなくてもいいと感じさせる。

実在した元モデルが、転向して賞金稼ぎになったって。
すっげータフな女の人かと思えば、いちびってるだけ。
キャーキャーわめくわ、泣くわ、何やねんおまえ！

で挙句の果てに、すぐにやめてしまったそうです。

これ、ビバリーヒルズの俳優が事件に巻き込まれたから、
ここまで取り上げられたんじゃないかな。
賞金稼ぎったって、ただの見習いですよ、みならい！

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　わかりますよ。セレブな生活にうんざり。『ビバリーヒルズ高校白書』クソ食らえ。先輩女子大生の新人イジメ、馬鹿馬鹿しくてつきあってらんない。・・わかります。わかりますけど。
　そんな生活に嫌気がさして、賞金稼ぎを選んだ彼女。
　彼女を「美女ハンター」とかいってまつりあげるマスコミと、それにのっかる彼女。
　娘がその職業に就いたことについて、特にどうとも思っていないような母親。
　そして、その彼女を題材にしたこの映画。
　すごいとは思います。自分が夢中になれるものを見つけて、３５歳っていう短い生涯を終えた。まるで彼女の人生が映画そのもの。
　でも、私は銃をぶっ放したいとも、生と死の狭間で毎日を送りたいとも思わないし、ぶっちゃけこんな人生、全然羨ましいと思えません。
　ほぼ私と同世代の女性の話なのに、いくら実話だと言われても、ドミノ本人を特典映像で見てみても、どこまでも私には感情移入できず、彼女を英雄だとも思えませんでした。こんな職業があること自体、やっぱりアメリカって病んでる国だと思うばかりでした。

　チョコという男性のキャラづけと、彼とドミノの恋愛描写にはグッとくるものがありました。こういう極限状態にある恋愛を描くのは、トニー監督の十八番でしょうか。まあ実際のチョコ本人は生きてますし、この絡みに関しては殆どがフィクションだったようですけどね。

独特の映像で、緊迫感とスリルを観ている側にも与える感じがゲーム感覚のよう・・キーナもかっこよくって良かった。実物のドミノが映像で見えたけど、彼女は寂しそうでとても孤独に見えた。本物の彼女をドキュメンタリータッチで描いても良かったんでは？そしたら、なぜ彼女が賞金稼ぎとゆう道に進んだか理解できるし、もっと共感できたかも・・・