ＣＵＢＥ　ＺＥＲＯ

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観るまい、と思っていたけど、観てしまった。(^_^;) 『CUBE２』が酷かったからなぁ。このシリーズは、あれでオシマイだと思っていた。

ところが、この作品はそう悪くなかった。『CUBE』の前日談にあたるが、具象的な描き方をしていて判りやすい。映像表現や設定が具体的なのだ。それだけでも好感が持てる。『２』の表現は抽象的で、量子コンピュータとか意味も解らないくせに使ったり、コケ脅しに終始したのに較べて非常に良心的だ。監督が、独り善がりではない客観性を有しているということだろう。（監督は、『CUBE２』の製作者だったから、よほど前作に不満を持ったのだろう。当然だ）

本作は、監督が気負うことなく真面目に取り組み、あまり背伸びをしない範囲で頑張った感じだ。一見、稚拙に見える部分も、それはそれで微笑ましく受け止めることが出来る。才気ばしって表層しか見ない人と、愚鈍でも本質をつかむ人との差だ。おかげで、十分に楽しませて貰うことが出来た。

前作と違い、はじめから“CUBE”の存在は定義づけられている。謎解きや解釈に無駄な時間を費やさない。主人公の行動だけが原動力となって物語りを突き動かす。そういう意味では、前作や前々作を観ていなくても、単独で楽しめる作品になっている。
前半はもたつくが、彼がヒロインを救出するために“CUBE”に潜り込む辺りから展開が速くなる。（それにしても同意書とはね）彼がなぜ彼女に惹かれたのかは定かに描かれないが、前半に繰り返し言及される環境への不信感が後押しをしたと思えば、判らなくもない。要するにきっかけだ。それで十分だろう。だから、彼は捕らえられても笑うことが出来た。自らの行為の証しを、後世に残すことが出来たのだから。

そして、第１作に繋がるエンディング。タイトルを聞いた時から予想出来るものだが、思わずニヤリとしてしまった。「ああ、やっぱりね」と思った。決して悪い意味ではない。同じ結論に辿り着いた友人を見つけた感じだ。
ただ、間違ってはいけないのが、１作目の青年の名は“カザン”だった。つまり、本作のラストで再び“CUBE”に送り込まれる主人公とは別人、ということである。ここで監督が観客に伝えたいのは、「悲劇は繰り返される」ってことである。巨大な“体制”は、モンスターってことですね。コワイ。

何度観ても安心して楽しめるＢ級作品といったポジションの映画である。映画に気難しいことは求めず、お気楽に楽しみたい人にうってつけの作品。そこそこオススメ！

おもしろい映画がつくられると、続編つくりたくなるのはビジネスの常道。解き明かされないままの謎があれば、謎を解き明かした完結篇を期待するのが世の常かと。

しかし、ＣＵＢＥのおもしろさはそもそもそんなところにはないわけだから、「実はこんな仕組みだったんですー」とか「こんなやつらが動かしてましたっ」とか説明されても「ああそう。」というくらいかな。

２やゼロは、キューブのセットを使って撮った別の映画と思ってオマケ感覚で楽しむのが正しい鑑賞態度かと。

この映画を観る為にわざわざ「ＣＵＢＥ」「ＣＵＢＥ２」と順を追って観てきました。
「ＣＵＢＥ」を「ＣＵＢＥ１」と考えるとこの作品は「ＺＥＲＯ」なのですね！
「ＣＵＢＥ２」がかなり無理な設定だったので、この作品は妥当な設定だと思います。
「ＣＵＢＥ」の不条理さを解き明かしてくれるのなら、もっと不条理な展開にしてほしかったと思いますが・・・
他の「ＣＵＢＥ」の作品を知らなくても楽しめたのかもしれません・・ラストシーンを除いては・・・
ここまでくればもっと不条理な「ＣＵＢＥ」を作ればと思います。
脱力系のパロディとか・・
もっといろいろなトラップとか・・
ＣＵＢＥトラップコンテストをやってみれば・・？
とは言うもののまずまず面白かったです。
お勧めします。

無理に種明かしする必要は無かったんじゃ…変にこじつけて、結局何の為に？ってのは謎のままだし。2作目最後もそうだったけど、外部にいる人間を匂わすと（今回は思いっきりだが）、雰囲気が台無し。やはり1作目のあの不条理感を大事にして欲しかった。
それに、そこまでして1作目に繋げるのもどうか。イメージがあまりにも違うので違和感あり過ぎ。あのオチはやめて欲しかったな。
仕掛けの斬新さもなく、逆にマンネリでイマイチ。

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「CUBE」を題材に全く新しく作った作品だと思って観たので、皆さんのレビューやイントロダクションを読んで、「CUBE」以前の話なんだと初めて知りました（映画観る時、少し予習は必要ですね）最初の作品は、何故彼等はここにいるのか？と観ている側に、いろいろ想像を委ねる作り方、この作品は明らかにしている部分を出して惹きつけるっていう感じでしょうか？自分がここにいたら、どうするだろう？半狂乱かな、きっと。数学弱いし、度胸もない。でもどうして靴だけでトラップを確かめるのでしょう？着てる服を　ちぎるとかして小出しに使えばいいのに・・。そんな事考えながら観てしまいました。