いぬのえいが

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　いやぁ今日はバラエティに富んだ一日だ。世界広しと言えど、コリンの“ガンモ”と“いぬのえいが”というコンビネーションを組む奴はそういないだろう（笑）

　愛犬家のおいらにとっては、作品の良し悪しに関係なく、こっちの方が心は温かくなるし、ホッとする。若干反則気味だが、マリモではおいらもかなり泣かされた。

　でもね、そんなおいらでもやっぱり映画としてのクオリティの低さは強く印象に残ってしまう。
　テレビ番組じゃなく、いぬの“えいが”と言うからには、それなりの映画的な魅力が詰まった作品を作って欲しかったなぁ。まぁＤＶＤで観てるおいらが言う事じゃないんだろうけどね。

　星はつけません。マリモが反則かどうか審議中です。“映画的”な作品にこだわりが無く、犬が好きな方は観る価値ありかな。

　あのね・・あのね・・なんだか言うの照れくさいな・・あのね・・・結構感動するよ・・・


　スンマセン、ネタバレ表示入れときます。

犬にからむ関連性のない話がオムニバス形式で進むので、支離滅裂で、映画としては評価外な気がします...
でも、犬が好きで飼ってる人は必ず泣けるでしょう。
マリモの話はもう、泣かすためだけに作られている反則な一作ですが、わかっていても泣いてしまいます(ToT)

全11話からなるオムニバス・ＴＶ映画です。

犬を本当に飼ったことのない人が作っているように感じる場面もあります。
最初のＣＭの挿話など、全く、無駄と思いました。資金的な事情があったとしても、これを排除しなければ……。
この最初の部分で、失敗しています。
映画のために、犬を利用しているように思うと、「うそ！」と直感してしまいます。
これは、犬好きの業です。

生まれた時から死ぬまで、その犬と一緒に生きて、センチメンタルではない映画にするのは、難しいと思いました。この映画を見て、よく分かりました。

この映画の監督の主幹になっているのは、犬童一心さんです。彼は、優れた監督です。

柴犬の「ポチ」は、成犬で、歯がぬけかけていますが、素晴らしい表情をしています。彼が、多くの挿話をつなぐ役をしています。

演出側の人間が「クゥ」という哀れげな効果音を入れて、「嘘」と感じる場面があります。
人間の甘い感情移入です。
犬は悲しいときは、泣きません。ただ見つめてくるだけです。
かまってほしいときに、吠えることはあります。

天海祐希さんと、川平慈英さんのエピソードは、ドラマとして、良かったです。「ポチは待っていた（２）」（犬童一心・監督）。
「ポチ」が生きていたと思います。
慈英さんは、ミュージカル歌手として実績があります。ただの、テンションの高い軽い男ではありません。
まったく歌わなかった祐希さんの唇のうらがえる表情が、とてもいいです。寂しい女「美晴」を表現しています。「あんたなんかより！」
もともと犬など必要としないキャラクターなので、拉致した犬は彼女に近寄ってこない。犬は、彼女の独り言の愚痴、涙を聴いています。

このエピソードだけでも、一つの劇場映画として、成り立つのかもしれません。

最後の「ねぇ、マリモ」（真田敦・監督）。
これは、ドキュメントを装った優れたドラマです。犬が生まれて、出産し、子別れし、死ぬまでの一生を描きます。
「私より後に生まれたのに　どうして私より先におばあさんになるの」「泣き虫の妹だと思ってたのに」
と少女が言います。
映像の間にサイレントのように挿入される「言葉」に感動しました。「私より先にいくの？」
この「泣きなさい」という、露骨な煽りにどれだけ耐えられるか、試しましたが、負けました。

まりもで泣いた。

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コレは間違いなく「ヒトのえいが」です。