クレイマー、クレイマー

サービス業に携わっていると“クレイマー”なんて言葉は聞きたくもない耳障り
悪い言葉なわけで・・・。本作は胸糞悪い度が過ぎた苦情を言いたくる映画
かと思いきや、改めて考えればそれは“クレーマー”であり、“クレイマー”
ではない事に気付く・・・。

次は、『ライアーライアー』の関連作品かな・・・なんて考えたりして、
なかなか見る機会をなくしていた本作。

ぜっ・・・ぜんぜんちゃうやないか・・・。

ってのは数年前のお話。今回はTSUTAYAで100円レンタルを利用して再鑑賞。

ホフマン氏の温かみある笑顔・・・超えぇやないかぁ〜・・・。
観ている方もあの笑顔にやられてフニャフニャしちゃいます。
とにかく彼の演技が相当印象深く素晴らしい。
（演技なくとも普段見せる彼の自然な笑顔も最高に◎なのですが・・・）
つまりダスティン・ホフマンの配役は最高に成功ですね。

当時ホフマン氏は、私生活でも離婚協議の真っ最中であり、それまでの
私生活であった子供とのエピソードをそのまま本作に取り入れているとのこと。
それがよりリアルに仕上がった理由だと思います。
恐らくこれがなく監督だけの世界で映画を作っていると、アカデミー賞なんて
ほど遠い作品だったように（ホフマン氏の当時を語る内容を聞くと）思います。
他人が離婚劇をハートウォームに作るなんてまず無理でしょ。
でもそれをうまくホフマン氏が軌道修正し表現している様子。彼のアドリブは最高。
正直これがなければ、私は途中で見飽きてますね。

印象深いシーンはこちら。
子供抱えて走るシーン！！世界陸上も真っ青のボルト級に見入ってしまう
名シーンでした。

ホフマンパパの自然な笑顔を取り戻すきっかけが離婚劇であることは心苦しい
ですが、新たな一歩を踏むホフマンパパの一部始終に大満足できた作品。

裁判シーンに出演されている裁判内容を速記するおばちゃんは、当時裁判所で
本当に勤務していた方だそうです。
彼女曰く、「殺人の裁判に立ち会うより、離婚の裁判に立ち会う方が辛い」ですって。

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作りすぎな映画の邦題がどうも気に入らないワタシですが、
これに限って何でこのまんまなんでしょうね。
”クレイマー、クレイマー”って何の事だかわからない。
原題を見て初めてわかりました。
”Kramer　VS　Kramer" なのね。離婚裁判を意味してるんだ。。
敏腕広告デザイナーが昇進の目前に奥さんに家出（→離婚）
され、残された7歳の息子との生活に悪戦苦闘する映画。
育児と仕事の両立という難題を突然課せられたオトコを
ダスティンホフマンが好演しています。

初めは母親を恋しがって泣く息子（この子役の子、うまかった！）との関係もうまくいかず、家事どころか朝食も
満足に作れないところから始まるのですが、後半は
見違えるようになり、子供とも”男同士の友情”
みたいなものまで生まれてる。

しかし、そんな時これまた子供の養育権で元妻に裁判を
起こされしかも負けちゃうんです。ヒドイ話だ・・・。
ラストでナットク！するのですけどね。

ワタシはとっても楽しめました。名作と言われるだけはある。　（偉そうかしら・・）
多分1979年の日本では、”アメリカのオンナの人はつええな！”という感想で迎え入れられたのではないかなあ。
でも現代の日本にはどんぴしゃ！な感じです。
”ワタシは妻でも母でもない、一人の女よ！”と一念発起した
妻が家出して就職して、夫より稼いじゃう。

20年以上前の日本では（確信はないけれど）夫との生活が
嫌で嫌で仕方なくても、子供のために世間体のためにぐっと
こらえていたのではないでしょうか。

それにしても、”なんとしても息子は俺が育てる！”と高い
弁護士費用をかけ裁判に臨むのに、自分の雇った弁護士に
元奥さんがやりこめられているのを見ると”やりすぎだ・・”と同情しちゃう。（ダスティンの表情を見てると、
”あ、同情してるな・・”とわかるのです）
男の人は優しいね。

いい映画でした。また何年後かに見ます。
それにしてもNYは昔も今もとても素敵な街ですね。

幸せだと思っていた夫婦が真実に迫っていく物語で、とてもよく出来た作品です。夫は仕事が忙しく妻をかまってやれない、でもそれは結婚したから当然だと思っている夫。でも実際妻は自分のアイデンティティを失ったようで怖くなり自分を取り戻すために離婚を切り出す。夫婦の感覚のズレが亀裂になり子供の親権をめぐり裁判にまで発展します。欧米人は日本人と「結婚」や「結婚生活」に対する感覚が少し違うと思います。結婚に関して言えば、日本人はゴール、欧米人は始まりであるところが。欧米の女性は学歴もキャリアもある人も多いからいやなら離婚をして自分の主張を貫く、でも多くの日本人女性は夫が仕事をしてお金を稼いでくれればそれで生活の安定が保てるから、アイデンティティも何もそんなものに執着しない。この映画を理解した日本人は多いのでしょうか？ただ子役が可愛いで終わらないで欲しい。

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大好きな映画です（＊＾ｏ＾＊）ｖ

夫婦の離婚に伴う子供の親権争いという表立ったストーリーは暗いですが、それでも私がこの作品を好きなのはそれぞれの「愛情」を感じられるところです。決して不幸な映画じゃないと思うのです。
離婚は悲しい出来事ですが、したことで幸せな場合もあるし成長するきっかけになるときもあると思います。

この映画では父親テッドの奔走する姿がいじらしくて可愛くて切ないです。息子の希望でフレンチ・トーストを作るところ（ぐちゃぐちゃになってしまうけど）も一生懸命で好きなシーンです。
テッドは仕事人間で冷たいという印象からスタートしますが、実はとても優しい人なんです！妻が厳しい尋問をされていれば（法廷のシーンで）目線で助け舟を出すし、勝つために息子を法廷に出そうと提案されれば「それだけはしない」ときっぱり否定するし、愛情にあふれているシーンが多くて本当に優しい人なんです。
息子の自転車こぎを応援するシーンとか、怪我した息子を病院にかつぎこむシーンとか何度見ても泣いてしまいます。

もしこの家庭が壊れていなかったとしたら、テッドはあいかわらず仕事人間で息子の成長も妻の苦労もろくに知らない嫌な男だったかもしれません。結果論かもしれないけれど、テッドは幸せになったと思いたいです。

特筆すべきは子役の子の演技！めちゃくちゃかわいいです。
すねたり、泣いたり、怒ったり、演技が本当に素晴らしい。
ダスティン・ホフマンも特典映像のインタビューの中で大絶賛していましたが、本気で演技しないとくわれちゃうぞ！って感じだったんだろうなぁと思います。実際にメリル・ストリープは完全にかすんでました。（演技がどうこうというわけじゃなく、とにかく子役の子が凄かった）

人の優しさとか痛みを感じられる良作の映画だと思います。
吹き替えはありません。字幕のみです。

KRAMER VS.KRAMER なんですよね。カタカナのタイトルだけ見ると、違う解釈をしてしまいそうです。事実、私は勘違いしていました……。

自分の置かれている立場によって、気持ちの入り方が違うのではないかと思いました。父親、母親、子ども、どの視点から見るかによって見えてくるものが変わりそうです。この映画を見る時の、自分の年齢によっても受ける印象が違いそうですが。

細かい描写がリアルで、登場人物全てに共感してしまう。そうだよね、そうだよね、と思うシーンがいくつも。
ご飯前のアイスクリーム、あれは私も何度やったことか！　
法廷シーンも忘れられません。

子どもを持つようになると、
もっとリアルに感じられるのかもしれないと思いました。