お葬式 / 山崎努
全体の平均評価点: (5点満点)
(26)
解説・ストーリー
俳優・伊丹十三の記念すべき監督デビュー作にして大ヒットを記録した傑作コメディ。突然、妻の父がなくなったことで初めてお葬式を出すことになった一家の途方に暮れるさまと、お葬式に集まった多彩な人々の生態をアイロニーを交えてユーモラスに描く。俳優の夫婦である井上佗助と雨宮千鶴子は、二人でCF撮影中に千鶴子の父の訃報を聞く。さっそく家族で父のいた別荘へ向かった佗助だったが、お葬式を出すのは初めてとあって、何もかも勝手が分からないことばかりだった……。
俳優・伊丹十三の記念すべき監督デビュー作にして大ヒットを記録した傑作コメディ。突然、妻の父がなくなったことで初めてお葬式を出すことになった一家の途方に暮れるさまと、お葬式に集まった多彩な人々の生態をアイロニーを交えてユーモラスに描く。俳優の夫婦である井上佗助と雨宮千鶴子は、二人でCF撮影中に千鶴子の父の訃報を聞く。さっそく家族で父のいた別荘へ向かった佗助だったが、お葬式を出すのは初めてとあって、何もかも勝手が分からないことばかりだった……。
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「お葬式」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
俳優・伊丹十三の記念すべき監督デビュー作にして大ヒットを記録した傑作コメディ。突然、妻の父がなくなったことで初めてお葬式を出すことになった一家の途方に暮れるさまと、お葬式に集まった多彩な人々の生態をアイロニーを交えてユーモラスに描く。俳優の夫婦である井上佗助と雨宮千鶴子は、二人でCF撮影中に千鶴子の父の訃報を聞く。さっそく家族で父のいた別荘へ向かった佗助だったが、お葬式を出すのは初めてとあって、何もかも勝手が分からないことばかりだった……。
「お葬式」 の作品情報
「お葬式」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
お葬式の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
124分 |
日(大)日(小)英語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
GNBR1061 |
2004年12月20日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
15枚
|
1人
|
2人
|
お葬式の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
124分 |
日(大)日(小)英語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
GNBR1061 |
2004年12月20日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
15枚
|
1人
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ユーザーレビュー:26件
隠れ主役は菅井きん
投稿日:2012/04/24
レビュアー:港のマリー
最後の菅井きんの挨拶は、体操競技のフィニッシュみたいなもの、ピタリと着地が決まりミスを補って余りあった、という感じでした。
彼女の存在なくしてこの映画の成功はなかったのでは?それをわかっているかのように、カメラはゆっくり近付いて落ち着いた穏やかな表情をアップで映し出す。
お葬式には付きものの、わざとらしさや形式主義を突き抜けた「真情」を、たとえウケを考えての戦略だったのにせよ、どーんと最後に持ってきたからこそ共感と評価を得たのだと思います。
〜みなさんのお力で無事にお葬式が出せたから主人は仏さまになって私のところに帰ってきた、これからもずっと一緒です〜みたいなことを喪主に言われたら、葬儀業界だって大歓迎するでしょう。
そうです、葬儀の手順のあれこれは、もう夫でも父でもなくなってしまった、物言わぬ冷たい(既に分解が始まっている)死体、みんなご遺体の額や頬に手をやって冷たさを確かめていますね、を、揺るぎない愛の記憶に昇華させて残された者の胸に刻み込む過程なのです。まあ、なかなか昇華できない場合もありますが。
美しいラストに至るまでのエピソードの数々が、けっこう激しいです。でも、死と性、それと食も、人間の根源にあるものとして同時に噴き出すこともありですね。
アボガドだの鰻の蒲焼きだの高瀬春菜の大きな白いお尻だのに、伊丹十三監督のこの後の作品群を貫く、塗り重ねた油彩画みたいな濃い味が既に出ていると思います。
もうひとつ、菅井きんの挨拶まではこの映画、第三者の視点でシニカルに事態を眺めているのですが、ここでまなざしは菅井に同化していますね。
菅井きんの台詞は直接観客に向かって放たれ、ほんとうに言いたいのはこれだと、監督が伝えている(かのように)感じられる。上手いと思います。
棺から見上げるかたちのショットがけっこうあるので、第三者とは死者かと、最初は思ったのですが、そうでもないらしい。伊丹監督の客観精神でしょうか。
NHKで伊丹監督のドキュメンタリーを放送されまして、映画の舞台になった湯河原の家が出てきました。撮影の思い出話を宮本信子さんはにこやかに語っておられましたが、こうなるまでに、何度自分のなかで「お葬式」をくり返したかと思うと、胸が熱くなりました。
このレビューは気に入りましたか?
2人の会員が気に入ったと投稿しています
あけおめ
普段定期朗読頂いている方々、お世話になっとります。
今年もよしなにお願いいたします。
正月のレビューに似つかわしくない作品かも知れませんが、
伊丹監督のレビューはいつか書いておきたいなと胸に秘めとり
ましたので、一発目は鮮烈デビューのこの作品からと云うことで
。。。
わたしも結構いい年こいておるんですが、葬式を自分で取り仕切る
大変さといいますか、その独特のしきたりやら作法には一種独特の
世界がある訳で、かく云う私めも5年程前に親父の葬式をしたの
ですが、やってみて初めて判ることばかりでたしかにこんな経験
をすれば「作品」に仕上てみようと思い立つのも頷ける訳です。
監督はこの作品で一気に名声と各映画賞を手にし、以降1年周期
で創作活動に没頭するわけです。
この作品で彼が確立したスタイルは
主演キャストの固定、並びにいわゆる「伊丹組」と呼ばれる
スタッフでの製作。
必ずサービスカットで濡れ場を用意。
とにかく「べしゃり」(台詞)で個性的登場人物の「人となり」
をプロトタイプとして判りやすく説明してしまうことなど。。。
なにより秀逸なのは掛け合いの妙、絶妙な間での台詞回しです。
没後10年も過ぎましたが、偉大なる監督の作品群は今見ても
色褪せない魅力に溢れています。
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笑いあり涙あり、ケツ出しあり
財津一郎で笑い、菅井きんの挨拶に泣き、高瀬春奈のケツに度肝を抜かれる。
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本音と建前
ストーリー自体は大したひねりのない作品ですが、演出がとても上手だと思いました。一見ごく普通の葬式のようですが、配置された登場人物はそれぞれ確固とした意味を担っています。巧妙な演出によって非日常において強調される“本音と建前”が見事なコントラストで描かれています。
こっそり正座を崩す“本音”などには思わず笑いながらうなずいてしましました。こういうストーリーとして終結させるのが難しいテーマをどうやってまとめるのかなぁと疑問に思いながら見ていましたが、さすが伊丹監督、素晴らしいまとめ方でした。“建前”も大事ですが、やはり“本音”の心のこもった誠実な言葉が一番美しいんですね。
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これは必見、映画博士 伊丹十三 初監督作品
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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不謹慎な話だが、知人にご不幸があり、ふと頭をよぎったのがこの映画「お葬式」だった。今から19年前に、どう考えても暴力団関係者から暗殺されたとしか考えられない不審死(強度のアルコール摂取状態でのビルからの墜落死)で人生を終えた伊丹十三監督。彼がが今、もし存命ならば、「君の名は」を蹴散らすほどの面白い映画を魅せてくれていることだろう。
無駄がないキャスティングにより、脇役さえも主役に見えてくる緻密な映画作り、予算は比べるべくもないが、ムービーアーキテクトとしての建築構図はまさにハリウッドシステムだ。観客を惹きつけずにはおかない仕掛けいっぱいのストーリー展開と職人仕事を思わせる繊細なシークエンスの組合わせは、監督自身の映画に対する知的好奇心と子供のように自由な実験精神の発露であることがファンの脳にも嬉しくビンビン響いてくる。
ベランダで倒れた女房の父が、母に連れられタクシーで病院に向かってから『二度と我が家には帰ってこなかった』という主人公 侘助のナレーションにかぶせてタイトルバックが現れるまで。この8分足らずのシーンの中で老いた父母のいたわり合うシーンがシミジミと良い。
この義父の急死により自宅での葬儀を取り仕切る仕儀となった侘助。
葬儀屋の手配、病院での遺体との対面、納棺から自宅への引き取り、侘助の不倫相手の来訪と青姦、X縁者・知人・ご近所模様が入り乱れるお通夜、お坊さんの読経、告別式、霊柩車、・・・最後の別れが火葬場で煙突から立ち上る煙に象徴され、骨壺を抱いて自宅に戻ったのち、義母が皆を前に喪主代表の挨拶をするシーン、亭主を見透かすようでいて心底から許している妻 雨宮千鶴子の微笑、そしてエンドロール、義母と侘助夫婦の3人が、葬儀で使った供花や資料を庭で燃やすシーン。
この箇条書きしたそれぞれのシークエンスには、おにぎりにまぶしたごま塩の胡麻のごとく、観客の映画賞味の舌をクスグル仕掛けが散らばっているんですね。
私にとっての胡麻は、まずこの映画そのものが劇中劇的に使われる「冠婚葬祭入門」ビデオ同様に人生のハウツーであること、江戸家猫八演じる葬儀屋のシステム眼鏡、高瀬春奈の雑木林での体当たりSEXシーンにシンクロする丸木ブランコに観る伊丹監督のスケベさ加減、寅さんの御前様にしか見えない笠智衆の袈裟姿、尾藤イサオ・宮本信子・菅井きんの3人が唄う「東京だよ、おっかさん」の景色の良さ、
そして火葬場での父の肉体が焼ける煙を観ながらの侘助夫婦の会話シーンも佳い。
夫「これは桜だな」
妻「春はいいでしょうねぇ」
夫「俺は春死ぬことにしよう。俺が焼ける間は外は花ふぶき、いいぞぉ…」
肉体は焼かれ、物質としては地上から消滅するんだけれど、伊丹監督はもうこの頃に「千の風になって」と同じ詩情を描いていたんですね。義母の挨拶「仏さんになったこの人と、生きとる私とで次の暮らしを始めるんだなという気がしとります」というセリフを書いた脚本家 伊丹十三、映画のアーキテクトであり、ポエトですね。
このレビューは気に入りましたか?
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ユーザーレビュー
隠れ主役は菅井きん
投稿日
2012/04/24
レビュアー
港のマリー
最後の菅井きんの挨拶は、体操競技のフィニッシュみたいなもの、ピタリと着地が決まりミスを補って余りあった、という感じでした。
彼女の存在なくしてこの映画の成功はなかったのでは?それをわかっているかのように、カメラはゆっくり近付いて落ち着いた穏やかな表情をアップで映し出す。
お葬式には付きものの、わざとらしさや形式主義を突き抜けた「真情」を、たとえウケを考えての戦略だったのにせよ、どーんと最後に持ってきたからこそ共感と評価を得たのだと思います。
〜みなさんのお力で無事にお葬式が出せたから主人は仏さまになって私のところに帰ってきた、これからもずっと一緒です〜みたいなことを喪主に言われたら、葬儀業界だって大歓迎するでしょう。
そうです、葬儀の手順のあれこれは、もう夫でも父でもなくなってしまった、物言わぬ冷たい(既に分解が始まっている)死体、みんなご遺体の額や頬に手をやって冷たさを確かめていますね、を、揺るぎない愛の記憶に昇華させて残された者の胸に刻み込む過程なのです。まあ、なかなか昇華できない場合もありますが。
美しいラストに至るまでのエピソードの数々が、けっこう激しいです。でも、死と性、それと食も、人間の根源にあるものとして同時に噴き出すこともありですね。
アボガドだの鰻の蒲焼きだの高瀬春菜の大きな白いお尻だのに、伊丹十三監督のこの後の作品群を貫く、塗り重ねた油彩画みたいな濃い味が既に出ていると思います。
もうひとつ、菅井きんの挨拶まではこの映画、第三者の視点でシニカルに事態を眺めているのですが、ここでまなざしは菅井に同化していますね。
菅井きんの台詞は直接観客に向かって放たれ、ほんとうに言いたいのはこれだと、監督が伝えている(かのように)感じられる。上手いと思います。
棺から見上げるかたちのショットがけっこうあるので、第三者とは死者かと、最初は思ったのですが、そうでもないらしい。伊丹監督の客観精神でしょうか。
NHKで伊丹監督のドキュメンタリーを放送されまして、映画の舞台になった湯河原の家が出てきました。撮影の思い出話を宮本信子さんはにこやかに語っておられましたが、こうなるまでに、何度自分のなかで「お葬式」をくり返したかと思うと、胸が熱くなりました。
あけおめ
投稿日
2009/01/03
レビュアー
ナビ助
普段定期朗読頂いている方々、お世話になっとります。
今年もよしなにお願いいたします。
正月のレビューに似つかわしくない作品かも知れませんが、
伊丹監督のレビューはいつか書いておきたいなと胸に秘めとり
ましたので、一発目は鮮烈デビューのこの作品からと云うことで
。。。
わたしも結構いい年こいておるんですが、葬式を自分で取り仕切る
大変さといいますか、その独特のしきたりやら作法には一種独特の
世界がある訳で、かく云う私めも5年程前に親父の葬式をしたの
ですが、やってみて初めて判ることばかりでたしかにこんな経験
をすれば「作品」に仕上てみようと思い立つのも頷ける訳です。
監督はこの作品で一気に名声と各映画賞を手にし、以降1年周期
で創作活動に没頭するわけです。
この作品で彼が確立したスタイルは
主演キャストの固定、並びにいわゆる「伊丹組」と呼ばれる
スタッフでの製作。
必ずサービスカットで濡れ場を用意。
とにかく「べしゃり」(台詞)で個性的登場人物の「人となり」
をプロトタイプとして判りやすく説明してしまうことなど。。。
なにより秀逸なのは掛け合いの妙、絶妙な間での台詞回しです。
没後10年も過ぎましたが、偉大なる監督の作品群は今見ても
色褪せない魅力に溢れています。
笑いあり涙あり、ケツ出しあり
投稿日
2005/11/25
レビュアー
レビュアー名未設定
財津一郎で笑い、菅井きんの挨拶に泣き、高瀬春奈のケツに度肝を抜かれる。
本音と建前
投稿日
2005/07/20
レビュアー
レビュアー名未設定
ストーリー自体は大したひねりのない作品ですが、演出がとても上手だと思いました。一見ごく普通の葬式のようですが、配置された登場人物はそれぞれ確固とした意味を担っています。巧妙な演出によって非日常において強調される“本音と建前”が見事なコントラストで描かれています。
こっそり正座を崩す“本音”などには思わず笑いながらうなずいてしましました。こういうストーリーとして終結させるのが難しいテーマをどうやってまとめるのかなぁと疑問に思いながら見ていましたが、さすが伊丹監督、素晴らしいまとめ方でした。“建前”も大事ですが、やはり“本音”の心のこもった誠実な言葉が一番美しいんですね。
これは必見、映画博士 伊丹十三 初監督作品
投稿日
2016/10/19
レビュアー
KUBOCHIN
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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不謹慎な話だが、知人にご不幸があり、ふと頭をよぎったのがこの映画「お葬式」だった。今から19年前に、どう考えても暴力団関係者から暗殺されたとしか考えられない不審死(強度のアルコール摂取状態でのビルからの墜落死)で人生を終えた伊丹十三監督。彼がが今、もし存命ならば、「君の名は」を蹴散らすほどの面白い映画を魅せてくれていることだろう。
無駄がないキャスティングにより、脇役さえも主役に見えてくる緻密な映画作り、予算は比べるべくもないが、ムービーアーキテクトとしての建築構図はまさにハリウッドシステムだ。観客を惹きつけずにはおかない仕掛けいっぱいのストーリー展開と職人仕事を思わせる繊細なシークエンスの組合わせは、監督自身の映画に対する知的好奇心と子供のように自由な実験精神の発露であることがファンの脳にも嬉しくビンビン響いてくる。
ベランダで倒れた女房の父が、母に連れられタクシーで病院に向かってから『二度と我が家には帰ってこなかった』という主人公 侘助のナレーションにかぶせてタイトルバックが現れるまで。この8分足らずのシーンの中で老いた父母のいたわり合うシーンがシミジミと良い。
この義父の急死により自宅での葬儀を取り仕切る仕儀となった侘助。
葬儀屋の手配、病院での遺体との対面、納棺から自宅への引き取り、侘助の不倫相手の来訪と青姦、X縁者・知人・ご近所模様が入り乱れるお通夜、お坊さんの読経、告別式、霊柩車、・・・最後の別れが火葬場で煙突から立ち上る煙に象徴され、骨壺を抱いて自宅に戻ったのち、義母が皆を前に喪主代表の挨拶をするシーン、亭主を見透かすようでいて心底から許している妻 雨宮千鶴子の微笑、そしてエンドロール、義母と侘助夫婦の3人が、葬儀で使った供花や資料を庭で燃やすシーン。
この箇条書きしたそれぞれのシークエンスには、おにぎりにまぶしたごま塩の胡麻のごとく、観客の映画賞味の舌をクスグル仕掛けが散らばっているんですね。
私にとっての胡麻は、まずこの映画そのものが劇中劇的に使われる「冠婚葬祭入門」ビデオ同様に人生のハウツーであること、江戸家猫八演じる葬儀屋のシステム眼鏡、高瀬春奈の雑木林での体当たりSEXシーンにシンクロする丸木ブランコに観る伊丹監督のスケベさ加減、寅さんの御前様にしか見えない笠智衆の袈裟姿、尾藤イサオ・宮本信子・菅井きんの3人が唄う「東京だよ、おっかさん」の景色の良さ、
そして火葬場での父の肉体が焼ける煙を観ながらの侘助夫婦の会話シーンも佳い。
夫「これは桜だな」
妻「春はいいでしょうねぇ」
夫「俺は春死ぬことにしよう。俺が焼ける間は外は花ふぶき、いいぞぉ…」
肉体は焼かれ、物質としては地上から消滅するんだけれど、伊丹監督はもうこの頃に「千の風になって」と同じ詩情を描いていたんですね。義母の挨拶「仏さんになったこの人と、生きとる私とで次の暮らしを始めるんだなという気がしとります」というセリフを書いた脚本家 伊丹十三、映画のアーキテクトであり、ポエトですね。
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