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ルーム / ブリー・ラーソン
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「ルーム」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

閉ざされた[部屋]で暮らす、ママとジャック。体操をして、TVを見て、ケーキを焼いて、楽しい時間が過ぎていく。しかし、この部屋が、ふたりの世界の全てだった。[部屋]で5歳の誕生日を迎えたジャックに、ママは話しはじめた。「この部屋の外にも世界があるの。」閉ざされた[部屋]で生れ育った息子に本当の<世界>を見せるために、母は脱出を図る。初めて<世界>を目にしたジャックはー。<BR>作家エマ・ドナヒューのベストセラー小説をブリー・ラーソン主演で映画化。大きな愛に、溢れかえる希望に、涙が止まらない。アカデミー賞主演女優賞受賞。衝撃と感動の物語。 JAN:4532612122291

「ルーム」 の作品情報

作品情報

製作年:

2015年

原題:

ROOM

「ルーム」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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ウルフマン

エイミー、エイミー、エイミー! こじらせシングルライフの抜け出し方

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6〜 10件 / 全43件

天窓からの光、母の愛で、5歳まで育った子

投稿日:2016/10/19 レビュアー:ちゅく

その子は、とても純粋だ。
「ルーム」で生まれ、そこから一歩も出たことがないのだろう。
生きた人間に接したのは、母だけ。
もう一人、いるが、その男「オールド・ニック」のことを「奴」を母は言う。
「奴」は、「ルーム」に食事を運んできて、母に乱暴する。

その子は、髪の毛が長いので、女の子かと思ったが、「ジャック」という男の子だ。
かれにとっては、世界は「ルーム」だけで、母以外の友人は、家具だ。
「おはよう、トイレ」「おはよう、クローゼット」……毎朝、挨拶する。
……「おやすみ、テレビ」「おやすみ、窓」。

TVは、かれにとっての窓であり、そこに映る映像は、重要な第二現実なのだ。
母と家具以外、手に触れられないかれにとって、世界につながる生きている書物のようなものだ。

5歳の誕生日、ジャックは、ケーキに蝋燭を立てたいと母に望む。テレビのドラマのように火のついた蝋燭。
母は決意する。なんとしても、命を捨てても、この子だけは逃がしたい。
ここまで待っていたのかもしれない。
息子の体が大きくなるまで。
ここが限界だったのかもしれない。
これ以上、自分が凌辱される音を、床下の息子に聞かせてはいけない。

母は、たぶん、これまで何度も考え抜いてきた策を実行する。

その策は、書かないが、成功する。

ここまでで、映画は、全体の約半分。
前半がミステリーで、後半はシリアスな人間劇になる。

解放され、病院に収容されたジャックは、優しい主治医が髭を生やしていることで、「オールド・ニック」を想起し、おびえる。
母の両親は、かれを温かく迎えるが、やがて父(ジャックの祖父:ウィリアム・H・メイシー)は、孫のことを正視できなくなる。
祖母(ジョーン・アレン)は、孫を抱擁しようと、一歩踏み出す。

この映画は、たぶん、初めての視点をもっている。

誘拐、監禁という題材は、「コレクター」(1965)以来、ときどき、映画になってきた。
けれども、監禁する側を主点に描かれてきた。

この「ルーム」は、逆である。
アクション映画であれば、これから復讐が始まるはずだが、感情を抑制して、それは法のもとへ預け、解放後の被害者側の人間劇を描いている。

映画の最初から最後まで、この重い物語を、救うのは、天窓からの光、母の窮極の愛で、5歳まで育った子の言葉、行動だ。
そして、この子を5歳まで、監禁中に育てた母の強い意志だ。

キリスト教の聖母像を想い描いた。

こういう特異な題材を描き、興味本位にならず、普遍的なテーマに帰納したことに敬意を表する。

このレビューは気に入りましたか? 6人の会員が気に入ったと投稿しています

良い映画なの?

投稿日:2016/09/25 レビュアー:ひな

良い映画なのかもしれないですが
始まって5分で飽きました。

最後だけ早送りして観てしまいました。

私にとっては退屈な映画でした。

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母親を二度救った5歳児

投稿日:2021/11/22 レビュアー:趣味は洋画

ルーム(2015年、アイルランド・カナダ・イギリス・アメリカ、カラー、118分)

‘「世界」なんか信じない、僕きらいだ!’
5歳の少年にとって、生まれてからずっと生活してきた「部屋」が唯一の場所。母親から突然、「部屋」の外には本当の「世界」があると聞かされても、少年には到底受け入れ難いことだろう。
何故こんなことになったのか、驚愕の事実が明らかになった後、新しいドラマが展開していく...。
二段構えの構成でみせるストーリーは、観客の心を掴んで離さない。

7年間もの間、ひとつの部屋に監禁されて生活しているジョイ(ブリー・ラーソン)は、5歳になる息子ジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)の世話に追われながらも、息子の成長が生きる糧だった。2人を監禁しているオールドニック(ショーン・ブリジャース)というむさくるしい男は、時々様子を見に部屋を訪れるが、確たる意図や目的は分からない(描かれていない)。ある日、ジョイは息子を触ろうとしたオールドニックに反抗したため、首を絞められ、部屋の電気を止められる。ジョイは意を決し、ジャックに今までの経緯と外の世界を話した。とても信じられないジャックは頑なに否定するが、母親の固い決意を子どもながらに理解する。ジョイは「部屋」からの脱出計画を練り、実行に移すが...。

2つの先入観があっという間にどこかへ飛んでいってしまいました。
1つ目はジャックの肩下まで伸びた長い髪。その子の名前が出るまでは、完全に女の子と思って見ていました。何年も「部屋」で生活していることが分かり、長髪に納得した次第。(理解が鈍い私です)
2つ目は、映画が終わるまで、ほぼこの「部屋」で話が展開していくのかと思っていたこと。
ところが一気に急展開(好展開)し、ジャックと母親ジョイの新たな「生活」に伴う様々な問題が提起されてきます。まったく異なる場面設定は、まるで映画の「前編」と「後編」を観ているようようでした。

映画が始まって15分くらいまでは、ジャックと母親の「部屋」での日常が描かれます。
朝起きると、ジャックは部屋の中の椅子や電気スタンドなどに ‘おはよう’ と声をかける。母親と一緒に歯を磨く。体操をする。本を読んでもらう。母親は素顔でジャージー姿、生活感がよく出ています。外の景色といえば、天井にある小窓から見える空だけ。やがて母親がジャックに語る、こんな状況になった経緯を知るにつれて、不気味な怖さが漂ってくるのです。

後半、ジャックの祖母役でジョアン・アレン、祖父役でウィリアム・H・メイシーが登場します。
特にジョアン・アレンの抑えた演技は見事でした。
娘や孫を涙ながらに抱きしめる祖父とは対照的に、少し距離をおきながらも常に温かく見守っている様子。しかし、娘のジョイが、自分の置かれた過酷な境遇を理解してくれないことに苛立った際は、娘に対し ‘苦しんだのはお前だけではない’ という意味のような言葉を真正面からぶつけます。
激しい口論となる娘と母。
ジョアン・アレンといえば00年「ザ・コンテンダー」の副大統領役を思い出す。政治の世界で様々な妨害や嫌がらせの数々に真正面から立ち向かう気丈な姿が印象的だった。彼女のイメージとしては、実直な人柄。まさに‘女性版 グレゴリー・ペック’ ではなかろうか。

ブリー・ラーソンの出演作品はいままで2本しか観ていませんでした。
2017年「キング・コング:髑髏島の巨神」と2019年「黒い司法 0%からの奇跡」です。
本作では、子を持つ母親の強さと弱さの二面性を、外面と内面の両方から演じてみせ、アカデミー主演女優賞に相応しい熱演でした。

感動作ではありますが、二重構造にこころを揺さぶられる不思議な映画でした。

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立派な母親だったヒロインは、傷ついた若い女性でもあった…

投稿日:2018/09/27 レビュアー:コタロウ(!)

ジョイと5歳の息子・ジャックは、狭い「部屋」の中で暮らしている。
彼らは、変質者に監禁されているのだ。
ジョイは17歳の時に拉致されて以来7年間、ジャックは一度たりとも「世界」を見ていない。
そして、ある冬の日、ジャックの活躍で二人は部屋から解放される。

「部屋」から「世界」へ踏み出した母子を描いた感動作。
外の世界を知らない5歳児・ジャックが、風景に驚嘆したり、階段の昇降に難儀したり、
ちょっとカスパー・ハウザーのようだった…やりきれない。
彼が「世界」に戸惑い、やがて順応していく姿は、痛ましくも愛らしくて胸を打たれた。

ジョイは、変質者からの性的虐待に耐えつつ、ジャックを守り慈しんで育てていた。
立派な母親だ。
しかし、ジョイは、人生を狂わされ傷ついた若い女性でもある。
女友達と写ったハイ・スクールの陸上部時代の写真を見るジョイ。
「アンカーだった。速かったのよ…」「彼女たちには何も起こらなかった!」と…

ジョイの母親・ナタリーを演じたジョアン・アレンが良かったです。
ナタリーがジャックと心を通わせるシーンには、優しい気持ちになりました。

空想の犬しか飼えなかったジャック。
本当の犬・シェイマンに出会えてよかったね。いっぱい癒されてくれ!

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監禁、そして脱出、それでめでたしというわけにはいかない現実

投稿日:2016/10/14 レビュアー:飛べない魔女

元ネタは、実際にオーストリアであった監禁事件(フリッツル事件)だそうです。
本当にあったこの監禁事件は、事実は小説より奇なりで、実の父親が自分の娘を自宅の地下室で24年間もの間監禁したという事件だそうです。
それも実父の性的虐待による近親相姦です。
驚くべきことに、その24年の間にこの女性は父親の子供を7人生んでいるのです!(そのうち1人は生後まもなく死亡。3人は家の前に捨てられていたと嘘を言って、自分の妻に育てさせていた)
ケダモノですね。
誰も気がつかなかったのでしょうか?
赤ん坊の泣き声とか聞こえなかったのでしょうか?
どうしてこの事件が発覚したかというと、子供の一人が意識不明状態になったことで、病院に連れていったことがきっかけで事件が発覚したとか。
本当にこんな酷いことがあったなんて!震撼してしまいました。

映画の方は、17歳で拉致され監禁された女性。
男が何者かも知らず、場所も判らず、男の子供を生み7年間狭い部屋の一室で暮らしています。
息子ジャックは5歳。世間はテレビの中でしか知らず、彼のすべての世界はこの狭い部屋だけ。
でも、とても勇気のある子です。
母親とは24時間、365日片時も離れずにいるわけですから、それはそれは深い絆で結ばれています。
部屋からの脱出決行のシーンはスリリングでドキドキしました。
あの時、何故犯人の男は無理やり連れ戻そうとしなかったのか謎ですが
警察は優秀です。
ジャックの少ないけど的を得た情報から、すぐにママを救い出すことに成功。
でもそこからがこの物語の本質なんですよね。
世間はゴシップネタとして、面白おかしく彼女とジャックを追いかけます。
心の傷はえぐられるように、日々深くなっていくばかり。
あの部屋を出れて幸せなはずなのに、幸せを感じることが出来ないでいるママ。
一方次第に人々にも慣れ普通の子供のように世の中に馴染んでいくジャック。
この二人のギャップの描き方が見事でした。
触れれば直ぐに壊れてしまいそうなこの親子に、きっと幸せな日々が訪れますように・・と
祈らずにはいられないラストでした。
ブリー・ラーソンのアカデミー主演女優賞受賞は、納得です。

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ルーム

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天窓からの光、母の愛で、5歳まで育った子

投稿日

2016/10/19

レビュアー

ちゅく

その子は、とても純粋だ。
「ルーム」で生まれ、そこから一歩も出たことがないのだろう。
生きた人間に接したのは、母だけ。
もう一人、いるが、その男「オールド・ニック」のことを「奴」を母は言う。
「奴」は、「ルーム」に食事を運んできて、母に乱暴する。

その子は、髪の毛が長いので、女の子かと思ったが、「ジャック」という男の子だ。
かれにとっては、世界は「ルーム」だけで、母以外の友人は、家具だ。
「おはよう、トイレ」「おはよう、クローゼット」……毎朝、挨拶する。
……「おやすみ、テレビ」「おやすみ、窓」。

TVは、かれにとっての窓であり、そこに映る映像は、重要な第二現実なのだ。
母と家具以外、手に触れられないかれにとって、世界につながる生きている書物のようなものだ。

5歳の誕生日、ジャックは、ケーキに蝋燭を立てたいと母に望む。テレビのドラマのように火のついた蝋燭。
母は決意する。なんとしても、命を捨てても、この子だけは逃がしたい。
ここまで待っていたのかもしれない。
息子の体が大きくなるまで。
ここが限界だったのかもしれない。
これ以上、自分が凌辱される音を、床下の息子に聞かせてはいけない。

母は、たぶん、これまで何度も考え抜いてきた策を実行する。

その策は、書かないが、成功する。

ここまでで、映画は、全体の約半分。
前半がミステリーで、後半はシリアスな人間劇になる。

解放され、病院に収容されたジャックは、優しい主治医が髭を生やしていることで、「オールド・ニック」を想起し、おびえる。
母の両親は、かれを温かく迎えるが、やがて父(ジャックの祖父:ウィリアム・H・メイシー)は、孫のことを正視できなくなる。
祖母(ジョーン・アレン)は、孫を抱擁しようと、一歩踏み出す。

この映画は、たぶん、初めての視点をもっている。

誘拐、監禁という題材は、「コレクター」(1965)以来、ときどき、映画になってきた。
けれども、監禁する側を主点に描かれてきた。

この「ルーム」は、逆である。
アクション映画であれば、これから復讐が始まるはずだが、感情を抑制して、それは法のもとへ預け、解放後の被害者側の人間劇を描いている。

映画の最初から最後まで、この重い物語を、救うのは、天窓からの光、母の窮極の愛で、5歳まで育った子の言葉、行動だ。
そして、この子を5歳まで、監禁中に育てた母の強い意志だ。

キリスト教の聖母像を想い描いた。

こういう特異な題材を描き、興味本位にならず、普遍的なテーマに帰納したことに敬意を表する。

良い映画なの?

投稿日

2016/09/25

レビュアー

ひな

良い映画なのかもしれないですが
始まって5分で飽きました。

最後だけ早送りして観てしまいました。

私にとっては退屈な映画でした。

母親を二度救った5歳児

投稿日

2021/11/22

レビュアー

趣味は洋画

ルーム(2015年、アイルランド・カナダ・イギリス・アメリカ、カラー、118分)

‘「世界」なんか信じない、僕きらいだ!’
5歳の少年にとって、生まれてからずっと生活してきた「部屋」が唯一の場所。母親から突然、「部屋」の外には本当の「世界」があると聞かされても、少年には到底受け入れ難いことだろう。
何故こんなことになったのか、驚愕の事実が明らかになった後、新しいドラマが展開していく...。
二段構えの構成でみせるストーリーは、観客の心を掴んで離さない。

7年間もの間、ひとつの部屋に監禁されて生活しているジョイ(ブリー・ラーソン)は、5歳になる息子ジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)の世話に追われながらも、息子の成長が生きる糧だった。2人を監禁しているオールドニック(ショーン・ブリジャース)というむさくるしい男は、時々様子を見に部屋を訪れるが、確たる意図や目的は分からない(描かれていない)。ある日、ジョイは息子を触ろうとしたオールドニックに反抗したため、首を絞められ、部屋の電気を止められる。ジョイは意を決し、ジャックに今までの経緯と外の世界を話した。とても信じられないジャックは頑なに否定するが、母親の固い決意を子どもながらに理解する。ジョイは「部屋」からの脱出計画を練り、実行に移すが...。

2つの先入観があっという間にどこかへ飛んでいってしまいました。
1つ目はジャックの肩下まで伸びた長い髪。その子の名前が出るまでは、完全に女の子と思って見ていました。何年も「部屋」で生活していることが分かり、長髪に納得した次第。(理解が鈍い私です)
2つ目は、映画が終わるまで、ほぼこの「部屋」で話が展開していくのかと思っていたこと。
ところが一気に急展開(好展開)し、ジャックと母親ジョイの新たな「生活」に伴う様々な問題が提起されてきます。まったく異なる場面設定は、まるで映画の「前編」と「後編」を観ているようようでした。

映画が始まって15分くらいまでは、ジャックと母親の「部屋」での日常が描かれます。
朝起きると、ジャックは部屋の中の椅子や電気スタンドなどに ‘おはよう’ と声をかける。母親と一緒に歯を磨く。体操をする。本を読んでもらう。母親は素顔でジャージー姿、生活感がよく出ています。外の景色といえば、天井にある小窓から見える空だけ。やがて母親がジャックに語る、こんな状況になった経緯を知るにつれて、不気味な怖さが漂ってくるのです。

後半、ジャックの祖母役でジョアン・アレン、祖父役でウィリアム・H・メイシーが登場します。
特にジョアン・アレンの抑えた演技は見事でした。
娘や孫を涙ながらに抱きしめる祖父とは対照的に、少し距離をおきながらも常に温かく見守っている様子。しかし、娘のジョイが、自分の置かれた過酷な境遇を理解してくれないことに苛立った際は、娘に対し ‘苦しんだのはお前だけではない’ という意味のような言葉を真正面からぶつけます。
激しい口論となる娘と母。
ジョアン・アレンといえば00年「ザ・コンテンダー」の副大統領役を思い出す。政治の世界で様々な妨害や嫌がらせの数々に真正面から立ち向かう気丈な姿が印象的だった。彼女のイメージとしては、実直な人柄。まさに‘女性版 グレゴリー・ペック’ ではなかろうか。

ブリー・ラーソンの出演作品はいままで2本しか観ていませんでした。
2017年「キング・コング:髑髏島の巨神」と2019年「黒い司法 0%からの奇跡」です。
本作では、子を持つ母親の強さと弱さの二面性を、外面と内面の両方から演じてみせ、アカデミー主演女優賞に相応しい熱演でした。

感動作ではありますが、二重構造にこころを揺さぶられる不思議な映画でした。

立派な母親だったヒロインは、傷ついた若い女性でもあった…

投稿日

2018/09/27

レビュアー

コタロウ(!)

ジョイと5歳の息子・ジャックは、狭い「部屋」の中で暮らしている。
彼らは、変質者に監禁されているのだ。
ジョイは17歳の時に拉致されて以来7年間、ジャックは一度たりとも「世界」を見ていない。
そして、ある冬の日、ジャックの活躍で二人は部屋から解放される。

「部屋」から「世界」へ踏み出した母子を描いた感動作。
外の世界を知らない5歳児・ジャックが、風景に驚嘆したり、階段の昇降に難儀したり、
ちょっとカスパー・ハウザーのようだった…やりきれない。
彼が「世界」に戸惑い、やがて順応していく姿は、痛ましくも愛らしくて胸を打たれた。

ジョイは、変質者からの性的虐待に耐えつつ、ジャックを守り慈しんで育てていた。
立派な母親だ。
しかし、ジョイは、人生を狂わされ傷ついた若い女性でもある。
女友達と写ったハイ・スクールの陸上部時代の写真を見るジョイ。
「アンカーだった。速かったのよ…」「彼女たちには何も起こらなかった!」と…

ジョイの母親・ナタリーを演じたジョアン・アレンが良かったです。
ナタリーがジャックと心を通わせるシーンには、優しい気持ちになりました。

空想の犬しか飼えなかったジャック。
本当の犬・シェイマンに出会えてよかったね。いっぱい癒されてくれ!

監禁、そして脱出、それでめでたしというわけにはいかない現実

投稿日

2016/10/14

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飛べない魔女

元ネタは、実際にオーストリアであった監禁事件(フリッツル事件)だそうです。
本当にあったこの監禁事件は、事実は小説より奇なりで、実の父親が自分の娘を自宅の地下室で24年間もの間監禁したという事件だそうです。
それも実父の性的虐待による近親相姦です。
驚くべきことに、その24年の間にこの女性は父親の子供を7人生んでいるのです!(そのうち1人は生後まもなく死亡。3人は家の前に捨てられていたと嘘を言って、自分の妻に育てさせていた)
ケダモノですね。
誰も気がつかなかったのでしょうか?
赤ん坊の泣き声とか聞こえなかったのでしょうか?
どうしてこの事件が発覚したかというと、子供の一人が意識不明状態になったことで、病院に連れていったことがきっかけで事件が発覚したとか。
本当にこんな酷いことがあったなんて!震撼してしまいました。

映画の方は、17歳で拉致され監禁された女性。
男が何者かも知らず、場所も判らず、男の子供を生み7年間狭い部屋の一室で暮らしています。
息子ジャックは5歳。世間はテレビの中でしか知らず、彼のすべての世界はこの狭い部屋だけ。
でも、とても勇気のある子です。
母親とは24時間、365日片時も離れずにいるわけですから、それはそれは深い絆で結ばれています。
部屋からの脱出決行のシーンはスリリングでドキドキしました。
あの時、何故犯人の男は無理やり連れ戻そうとしなかったのか謎ですが
警察は優秀です。
ジャックの少ないけど的を得た情報から、すぐにママを救い出すことに成功。
でもそこからがこの物語の本質なんですよね。
世間はゴシップネタとして、面白おかしく彼女とジャックを追いかけます。
心の傷はえぐられるように、日々深くなっていくばかり。
あの部屋を出れて幸せなはずなのに、幸せを感じることが出来ないでいるママ。
一方次第に人々にも慣れ普通の子供のように世の中に馴染んでいくジャック。
この二人のギャップの描き方が見事でした。
触れれば直ぐに壊れてしまいそうなこの親子に、きっと幸せな日々が訪れますように・・と
祈らずにはいられないラストでした。
ブリー・ラーソンのアカデミー主演女優賞受賞は、納得です。

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