１３時間　ベンガジの秘密の兵士

リビアでの１３時間
緊迫と息詰まる空気
紛争地域での戦闘が容赦なく展開される。
そこに存在してはいけない秘密の兵士たちが
襲われた大使館に立て籠もり
耐えに耐え
忍びに忍んで
隣り合わせの絶望を振り切ろうとする

無条件でアメリカを応援してしまう。
無条件で星条旗側が正義だと思い込む。
敗戦国である日本
本来ならアメリカ憎しでもおかしくないのに
チョコレートがそうさせたのか
戦後、日本はアメリカと友好的関係を築き
親分・子分のコミュニケーションを密にし
アメリカ大好きを刷り込まれてきた
無意識にアメリカに好意を持ち
対立の構図があればアメリカ側が正義と疑わない
そんな思考に支配されている人は
決して少なくはないだろう
この作品を観ていても
ハタと気づくまで
やはりアメリカ側を無条件に応援してしまう。
歴史的背景や
実際にどうだったかは詳しくないけど
いてはいけないところにいて
やっちゃいけないことをしてたのはアメリカである。
ザ・独裁のカダフィ政権が崩壊したリビア
不安定な状況だからこそ
世界のアニキ分たるアメリカが
ジャイアン気質を発揮したのかもしれないし
何か別の理由があったのかもしれない
が、リビア人は
「俺たちの国から出ていけ〜〜」のピュアハートだったかもしれないし
そうじゃなかったのかもしれない
それでも彼らが登場すると
瞬間に「悪役」と思ってしまう。
コイツらなんか怪しいって思ってしまう。
それは外見からくる偏見が大いに関係している。
これまで見聞きしてきた
嘘も混じっているであろう情報がそうさせる。
な〜〜んてことを思いながら
２時間を超えるヒリヒリした時間に包まれていた。
星縞くんはお友達
言うこと聞いてりゃお友達

2012年世界で最も危険な場所といわれていたシリア・ベンガジで起こったアメリカ領事館襲撃事件を題材にしたノンフィクション作品で13時間にわたる激しい戦闘を描いている。
カダフィ政権崩壊後のシリア、大量の武器が流出し過激派が入り乱れる情勢、小さな子供ですら自動小銃を手にしているような異常さ、平和ボケした日本では単なる物語の世界でしかないかもしれないが現実の世界として存在していたのだ。
各国は大使館を閉鎖して国外退去したものの、米国はCIAの拠点として領事館に職員を残していた。これを警備しているのはCRSというグループ、いわゆる民間軍事請負業者でありストーリーの主体は彼らの目線で語られている。
在シリアアメリカ大使が襲撃される、ここでは平和を語ってもなんの力にもならない。
そして次に狙われるのは領事館、襲ってくるのはイスラム過激派、なんのためにというのはよくわからないが撃たなければ撃たれる、殺さなければ殺されるという極限状態の中で、母国の家族を思いながら彼らは引き金を引き続ける。
本作がどれだけ忠実に再現されているかはよくわからないが、そこには人間臭さがいろんなところに表れている。
極限状態の13時間、仲間を失いながらも最後まで戦いぬいた男たちは正式な軍属ではない陰の存在なので公式に英雄視されることはないが、立派に仕事をこなしたということは間違いのない事実であろう。

感想･総評：味方か？！敵か？！

対象年齢：中学生以上（割と残酷な場面あり。Ｈ場面なし）

食事中に見られるか：やめときましょう

ベイベイベーイな二時間強。正確に言うと前半は大人しいので、ベイベイ９０分間大行進。派手な戦闘シーンはなんだかんだでやっぱりすごいぜ、マイケル・米。名前にアメリカ入ってんもん。
充分に訓練されたアメリカ側の傭兵と武器の使い方は知っている（扱えるとはいってない）程度の現地民兵の抗争は非常に興味深く、双方相手のことがわかっていない混とんとした状況で最善を尽くす我らがアメリカはやはりかっこういいし、また一方で祖国の為になるんじゃないかという勘違いで無防備に攻め来る民兵にも泣ける。落としどころにこれって余計なお世話なんだよねってところが描かれるようになる時代がやってきたのも新しさを感じた。『ブラックフォークダウン』まであと三歩位は届かないが、それでも近年の戦争映画では出色の出来栄え。

普通に最後まで観ました。Blu-rayで観ました。
映像はとても綺麗で、美しい といった感じでした。
普通こういう戦場映画は汚くなりがち ですが、これはとても綺麗でした。

にしても、長い！とにかく長い です。
144分、アクション映画でこれはさすがに厳しいです。
まだ続くの！？的な展開がさらに続く みたいな、、、

実話ということで はしょれない部分はあると思うのですが、
そして話もすごくいい話で ストーリーもすごくいいんです、
ですが、映画作品 としてみたときに どうかと言われると
さすがに長いと感じてしまう作品です。