オデッセイ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

既に仰られている御方はいらっしゃいますが、自分も言いたいので言わせてください、とりあえずは(笑)この映画はベストセラーを博した小説の「火星の人」を実写化した映画で御座います。ですが、邦題でそのものズバリ火星の人と言うタイトルで関心や注目を狙うには乏しかったのか?なので「オデッセイ」と言う邦題を用意したのかな?となんとなく勘ぐってしまいますね、今でもなんとなく思う今日このごろw。ま、それはさて置いて本題に入ります。映画館で観たまんまの感想で言うと、幾ら不慮の止む無い事故とは言え、火星に一人ぼっちとり残されたのにも関わらず案外前向きに時には苛立ちながらもでも決して腐らず飄々と頑張る姿がカッコ良く素敵でした、其れまでは学者先生として仕事をしてきた主人公だったからか?培ってきたあらん限りの膨大な知識力と溢れんばかりの行動・実行力を駆使して兎に角我武者羅に生き延びる為に奮闘します。それは善し、、でも良くないのも有りました、自分が拠点として構えている居住区は火星で散々嵐に巻き込まれているにも関わらず、碌に壊れる事がないから非現実的で荒唐無稽そげに凄いのかしら(汗)そして、意味が今を持ってわからない中国の存在意義と必要性、それにどこよりも科学技術の革新がなされているといった持ち上げっぷり、一党独裁の共産主義がなんでこうもアメリカに対して協力的で寛容なの?大変良く仰られている事が全く解りません。後、物語のクライマックスである主人公の助け方にもなんだかなぁ異議あり(哀)そんな訳で手放しには喜べなかった・・・そんな気がしてちょっと残念な映画です。余談ですが、やっぱり中国はこの映画を作る際にお金をけっこう出したそうです(怒)やはりな。と言ったオチです。

宇宙にたったひとり
火星にたったひとり
次に火星調査隊が来るまで
食料と水はもたない
本当の孤独
本当の絶望
これ以上のものはないでしょう
もし自分がその状況下に置かれたら
限りなく「生きること」を諦めるのでは
もう無理だ、と死を覚悟するでしょう。
何をどうしたらいいか
一体どんな手があるのか
奇跡を信じるにも
信じるための可能性がなさすぎる
そう思うでしょう。
ボクは無です。
しかし、ワトニーは違いました。
彼はこの状況下でも諦めることなく
無でもなく
有でした。
彼を前に進ませたもの
それはインテリジェンスです。
ボクには無だった状況が
彼には有であり
インテリジェンスを駆使して
生き延びていく様は
惚れ惚れするほどにカッコよく
また、尊敬に値するものでした。
インテリジェンスが磨いてきたサイエンス
シビレました。
ただただ、すごい！って思いました。
「知らない」は０
「知っている」は１
無と有
この差は、あまりにも大きいです。

こんなシリアスモード全開あったりまえな物語を
コミカルさを交えつつ描く展開は
新鮮味があり
だからこそその孤独さも伝わってきて
非常に見応えがありました。
ワトニーの生きる希望になった原動力には
こんな思いもあったかもしれません。
「こんなダセー音楽を最後に聴いて死ねるか」

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

映画館にて鑑賞。
「事故で火星に取り残されてサバイバル」という設定はあらかじめ知っていたので、序盤は驚くこともなく
このまま想定範囲内で進むのかと不安になったけど、途中からさまざまな問題が起こり、引き込まれました。
登場人物のそれぞれの気持ちがしっかり描かれていて共感できたし、映像的にも宇宙船の中や火星のシーンなど、美しくてリアルでした。お金かかってそう。

終盤のクライマックスはスリリングで感動的。
そう、この人が助けなくちゃ…ですよね！

ラストの主人公の言葉が印象的。
「目の前の問題を一つ一つ解決すれば生き延びられる。落ち着くことが大切。」
実際に切り抜けた彼の言葉だけに重みがありました。座右の銘にしたいくらいです！

リドリー・スコット監督作品としては、ザンネンな作品だった。……と言うより、時間が足りなかった感じだ。
描写不足の部分が多々ある。おかげでフラストレーションがたまる結果となってしまった。
それでも収録時間は 140分を超えている。たぶん、充分に描いたら 3時間以上、 4時間近いのではあるまいか。（『風と共に去りぬ』と同じくらいだな）　それくらいボリュームのある題材だ。出来れば、前後編で製作して欲しかった。

――火星。植物学者のマーク・ワトニーは、ＮＡＳＡの火星有人探査計画“アレス３”に参加していた。
或る日、ミッションの実行中に砂嵐に襲われる。凄まじい嵐の力にミッションは中止。地球に帰還することになる。
ところが、ＭＡＶ（上昇機）に向かう途中、ワトニーは吹き飛ばされたアンテナの直撃を受けてしまう。次に気がついた時、仲間の姿もＭＡＶの姿もなかった。火星に独り、取り残されてしまったのだ。
……というのが、序盤。

火星に取り残されたワトニーは、生き残るための算段を始める。残りの食糧をカウントし、ジャガイモを見つけて栽培を始める。
正直、この辺りまでは私でも理解出来る。けれど、だんだん「？」のシーンが増えて来る。全部を理解する必要はないし、「？」が「！」に変わるシーンもある。だから、最後まであきず観ることが出来た。でも、物語の進行とともにフラストレーションがたまるのも確かだ。おかげで、クライマックスのカタルシスは、イマイチだった。

本当なら、ワトニーの孤独と苦労に共感して、最後は比類のない感動が押し寄せたはすだ。そうならなかったのは、解説不足と、あっという間に日にちを飛ばしてしまう構成のせいだ。
ぼんやりとローバーで移動を始めたら数十日が経ってしまう。（そもそも、何で移動を始めたのかすら理解できなかったりする）

原作を読んでいれば、そういう部分も理解出来て、感動できたのかも知れない。そう思うと、残念でならない。

更に言えば、キャスティングにも問題があるだろう。
どの宇宙飛行士も魅力がない。精気が感じられない。それが意図されたものかどうかは分からないが、こんな連中がＮＡＳＡに楯突いて“スイングバイ”をやろうと決断できるとは到底思えなかった。結局は、彼らはワトニーを助けるために“スイングバイ”を実行するのだが、そんな案配だから全く説得力がなかった。（それまで彼らがのほほんとしているのも、理解出来ないかなぁ）
或る意味、一番キャラが立っていたのは、ＮＡＳＡの長官テディだろう。演じたジェフ・ダニエルズが上手かった。

それは、中国の唐突な協力についても同様で、エンターテイメント作品なのだから、その意図を明確にしても良かったと思う。

いろいろ考えると、原作を読んでから、本作品を観る方が良いだろう。あらかじめ、ストーリーや知識を入れて、鑑賞中は、それで補完するのが、ベストだ。
でないと、火星に取り残されたワトニーのように、あなたも映画館のシートに取り残されてしまいますよ。(笑)

読書後の鑑賞をオススメ！

オデッセイ（２０１５年アメリカ、カラー１４２分）

ジャケ写の上部に書かれた文言を見ていただきたい。
「ＳＦサバイバル超大作！」とある。
‘超大作’？、‘超’？　この程度の内容で‘超大作’といわれても、個人的にピンとこない。
別にヘソ曲りではないが、どう贔屓目にみても、私には「マット・デイモンの一人芝居コメディ」にしか映らなかった。よって、感動もなければ、ハラハラ・ドキドキ感もなく、ただ流れるように１４２分が過ぎ去っていった。
この映画がアカデミー賞で作品賞にノミネートされたという。
結果、作品賞に輝いたのは「スポットライト 世紀のスクープ」。
そりゃそうだろう、「スポットライト．．．」と本作を同等には評価できないし、万が一にも、この映画が作品賞を獲ったら、「スポットライト．．．」に失礼だ．．．そう思うくらい、こき下ろしたい映画だった。

映画を通じた悪友のＹ氏が、この映画を先に観ており、私の性格を知ってか知らずしてか、こう言った。
‘正面切って真面目に観る映画ちゃうよ、科学の知識がそこそこないと置いてけぼりにされるから気いつけや。それから観るときウィスキーは合わんよ、あんぱんと牛乳のほうがええで’

Ｙ氏に会ったときに言うつもりだ。
‘家で映画を観るときのパターン、いつも言うてるやろ。部屋を真っ暗にして、ＴＶスクリーンに向く。横にはウィスキーの水割りとアタリメかメザシや、今度の映画もそうやった。でも何や、ウィスキーが妙に水っぽかったなあ’

映画に登場する火星の「アキダリア平原」は美しかった。
どこで撮影が行われたのか調べてみると、ヨルダンのワーディー・ラムとある。
そういえば、カマンベールさんも同じようなことをレビューに書かれていた。

脚本も、キャストも、もっと「重厚さ」が感じられたら良かったと思うのだが、如何せん「軽い映画」．．．そんな印象が拭えない作品だった。