オール・ユー・ニード・イズ・キル

2014年作品。

見るからに重そうで動きにくい機動スーツ。
これで撮影するだけでも、見てるだけでもすごい撮影現場だったと思う。
頑張り屋のトムさんはいつもながら涼しい顔で、楽々とこなす・・・
やはり只者ではない！！

本作の舞台となるのは謎の侵略者「ギタイ」によって、人類の危機に遭遇する近未来。
ウィリアム・ケイジ(トム・クルーズ）は、広報担当の将校。
実戦は不得手の設定。
トムさんは史上初の「腰抜け男」として登場する。

なんとケイジは戦場で戦死を繰り返す。そしてループして生き返る・・・まるでテレビゲームの世界だ。
ヒロインの女戦士リタ(エミリー・ブラント）の出会い。
素っ気なく『なんか用？』
カッコいいわ。オマケに鍛え抜いた肉体が女としてはかなりムキムキで、見直した。

そんなリタの「死ぬほど辛い」特訓を受けたケイジ。
ループする毎に学習（・・と言うかは疑問だが・・）
ケイジは戦闘技術をメキメキ上げて行く。

日本の作家・桜坂洋のライトノベルが原作です。
ハリウッド大作になった日本人原作の映画としては「銃夢」が、『アリータ・バトル・エンジェル』の題名で映画化されたのも記憶に新しいです。

メイド・イン・ジャパンの最高の娯楽映画でした。

同じ日を何度も繰り返すが、飽きさせない。
「ミッション：８ミニッツ」や、「素敵な選タクシー」
のような展開の映画。

同じ場面が何回も登場するループものですが、
映像の使いまわしはほとんど無く、面白い。

死んでやり直しの積み重ねで進んでいくのは、
ゲームで死んで、再プレイ時にその時の経験を生かし、
先へと進んでいく感覚に似ている。
プレイを重ねるうちにプレイヤーが成長するように、
映画の中のトムも成長していく。
その過程が面白い。

後半、夜の部分が暗くて観にくいのが唯一の難点だ。

９０点。

トム史上最弱。
トム史上最もヘタレ。
「弱い」「ヘタレ」
そんなキーワードがもっとも似合わないトム・クルーズが
新たなトム・クルーズを見せてくれています。
ま、トム・クルーズですから
最後まで弱くてヘタレってことは有り得ません。
後半にはいつものトムへ。
そういう意味では二度オイシイですね。

トム・クルーズが日本の小説が原作の映画で主演。
しかも共演がエミリー・ブラントと知り
これは観るっきゃないと
とりあえず原作を知るために漫画版を読み
ワクワクで劇場鑑賞しました。
原作とは、エンディングを含め結構違うところもありましたが
こちらはこちらで楽しめる素晴らしい仕上がりです。
原作はどちらかといえば切なさが占める割合が多かった。
映画版はコミカルさも要所要所で挟みつつ
ハリウッド資本のド迫力なバトルシーンがスゴイです。
特にループの原因となる「ギタイ」（地球を侵略する異星人が送り込んだ敵）とのバトルシーンは
何度観ても飽きさせないほど
さらに、これぞアメリカのエンディングって感じも楽しむことができます。
死んだらリセットされ、ある場所から記憶だけを上積みしたままで再開する。
まるでゲームのような展開。
ともすれば同じシーンの連続でつまらなくなりそうなんですが
そうはならないのがループものの醍醐味。

惜しむらくは主人公の二人が出会い。
リタ（エミリー）があることに気付いた時にケイジ（トム）に言うセリフがなかった・・・
原作ではこのシーンがかなり衝撃的で「ドキ！！！！！」っとしただけに
勿体無いなぁと感じてしまいました。
それでも面白かったです。
満足。

それにしてもトム・クルーズ
今回もトレーニングを重ね
５０キロぐらいある機動スーツを着込んで演技したみたい・・・
５０代になって益々盛ん。
益々アツイですね。

まるでイスラム国な　エイリアンの侵略拡大　日常化された戦争　メディア担当官のトムクルーズはまるで　
気弱なモンゴメリークリフトめいていて　これはコメディか　卑怯者がヒーローに　戦場での人間成長ドラマか　
現代の教養小説はゲームの世界が担うだろう

死ぬと時間がリセットされる世界　ループパワー　ゲームの想像界　４５分でそれは説明されてしまうとなると　さてどうする？

僕朕がボスキャラを倒すまでイージーモードで　ちんたら挑戦するゲームと同じか　さてゲームと映画の違いは何か　
実はしょぼくて凡庸なボスキャラとの戦いは　目の前のパネルを操作するゲーム主体にとってはリア充なものだ　
が映画においては　ボスキャラ＝マクガフィンであって　それがむき出しになる　見るだけの観客には興ざめなだけだろう

あるいは反復する　死の傷みと記憶の重みの疲労が映画的テーマとなりそうだがスルー　もう一つはノルマンディ上陸作戦映画
へのオマージュ　ロバートミッチャムのように海岸にくぎ付けになるステージからの脱出　これもうやむやに処理スルーされてしまう

結局　二時間近くは長すぎとゆうか　漫画は長くて優秀なのだろう　長大な物語の細部を楽しめるのだろう　映画ならば端折って　
９０分が正解だね　つまり楽しい「ジャンパー」にダグリーマンには戻って欲しい　慎ましい娯楽映画にね　
それでやっぱし　トムクルーズなスター映画ではあるのでしたあ

もうこれはゲームです。
やられたら最初からやり直し。
でも前回ダメだったことを教訓に違うやり方を試してみる。
それでもダメならまた最初から。
何度も同じ場所で戦うので、それこそが訓練と同じ。
死ねばまだ最初からやり直し。
何度もやっているうちに、繰り返しの記憶はちゃんと残っているからどんどん強くなっていくケイジ。
今度はどんな方法でトライするのか。
同じことを最初から繰り返す中にも、ドラマチックな演出をしているので
決して飽きさせません。
原作の良さを生かしつつ、原作とは違う結末できた実写版。
やはりハリウッド製はハッピーエンドでなくてはね。
ケイジが死んだ後の世界がいっぱい出来上がって、そっちはどうなってんの？とか思うけど、
細かいこと考えちゃうと、頭痛くなっちゃうので、
これは、ぜひゲーム感覚で、気軽にお楽しみあれ。