ハウス・オブ・カード　野望の階段　ＳＥＡＳＯＮ　１

vol6.

上には上がいる。
フランクの前に一枚上手の男が現れる。

今までは、自分が相手を利用し、操り、自分の欲しいものを手に入れてきた。
初めての逆の立場。
相手に常に先回りされ、自分がお得意とする芸当を自分にふっかけられる。
さぞかし不愉快だろう。

でも、逆境になるほど力を発揮する男、それがフランクだ。
今回もかまして、自分の手に入れたいものを手に入れてみせる。

さあ。
行き着く場所へ、登ってきた。
眺めはどうだい、フランク？

ぎぐしゃくしていたクレアとも夫婦関係が元に戻り、勝利のジョギングを始める。

不在のフランク邸で鳴り響く、フランクの携帯。

１秒のプライベートも、１秒の気のゆるみも命取りだ。
なんだか、不吉な予感。

vol4.

この回は退屈だった。
フランクが出身大学に自身の名前を冠した図書館オープンのレセプションに呼ばれるんだけど、
彼の大学時代の友人たちとかつての懐かしい時代を思い出し盛り上がる。
日本人のわたしにとって、アメリカの大学、グリーフラブってのは全然日本の大学と違ってて、
どこが楽しかったのか、何がそんなに愉快なのかちっとも理解、共感できず。
恐らく、アメリカ人なら共感できるんだろうなあ。

挿入されるのは、フランクに薦められ州知事選立候補にまつりあげられたピーター・ルッソのごたごた。
こっちは、ちょいちょいしか出てこないのだけど、
次々トラブルが起こりヒヤヒヤ。

ピーター・ルッソ。
周囲に利用され、本人は空回り。
言いくるめられ、ボロぞうきんのようにくたびれはて、哀れ。
視聴者のほとんどは同情してしまうだろう。

ただ、わたしは、同情よりも彼の弱さがあまりにも目について、
同情というよりは情けなさを感じる。父親であり、社会人であり、人間である。
ピーターは、自分の頭で考え、行動し、自制を働かすということが全くできない。

利用されるのも、結局のところ自分の資質なのだ。

ラストシーン。
破滅。
死をにおわせる。
そこは曖昧なままエンドロールとなる。
どうか、ピーター、最後くらいは強さを見せてほしい。

vol3.

レビュー見てるとつまんない派が多いな笑。
まあ、派手なアクションも出来事もなく、銃でどんぱちもなく、不倫や政治やマスコミの話なので
じっくり見たい人以外はただただ退屈なだけなのかも。

わたしは仕事をずっとしてて、仕事の面でやっぱりのっぴきならない状況に陥って、
どうその状況を乗り切るか、どう相手に納得してもらうか、どちらを選択すべきかという場面に今まで
何度も直面してきた。
そんな中で、ほう、こういう選択か、とか、こういう考え方かとか参考になるのが、
こういうドラマ。ハウス・オブ・カードだったり、ユニットだったり。

ハウス・オブ・カードはかなりゲスいやり方なので嫌悪感を抱く人も多いかも。
フランクと寝て仕事のネタを得て上昇していくゾーイなんて、なかなか受け入れられないキャラクターかもしれない。
わたしはゾーイとは真反対の人間だけど、そこまでストイックに仕事にのめり込めるっていう部分に興味がわく。

フランクについても器が小さいというレビューをけっこう目にしたけど、
わたしの印象は逆で器が大きいという印象だ。
器が小さくて、あそこまでできるかなあ。
多分、やり方が汚いので、器が大きいという言葉の持ついい印象にそぐわないという点で、
逆の表現、印象になっちゃうのかな。

妻のパーティーでの切り返しや、教師のストの対応、地元選挙区での市民の怒りの対応なんて、
あれだけ瞬時瞬時に判断し、なかなか行動できない。
大嘘も含まれるけど、でも、ある意味すごいよなと思う。

vol2.

ケビン・スペイシー演じるフランクの、強引ともいえるやり口がすごい。
一歩間違えれば破綻するようなうそっぱちもビッグマウスも、しらっとやってみせる。

わたしはなんでも顔に出ちゃうタイプなので、フランクを見るにつけ、すごいおっさんだなあと感心しきり。
そりゃ、大国アメリカで上にいこうと思うような人間は図太く、図々しいくらいじゃないとやっていけないんだろう。

フランクの奥さんも美人で頭が切れてやり手だ。
フランクからのプロポーズの状況がまたかっこいい。（是非、実際みてみて！）
１日を終え、ふたりの邸宅の窓辺にふたりで腰掛ける。
黙って、夫に火をつけたたばこを手渡す。夫はたばこに満足すると、黙って妻にたばこを手渡し妻は火を消したばこ入れを閉じる。
毎回出てくるこのシーンだけで、ふたりが浮気もまるごと認めて夫婦であるというクールな関係がよく表れている。

夫の窮地を妻が救う。
妻の窮地を夫が救う。
ある意味理想的。

２４くらいに次々トラブルが起こり、どう解決していくんだろう？
っていうヒヤヒヤにはらはらする。

vol1.

これまたほぼ日でのオススメ海外ドラマでとりあげられてて選択。
おもしろいー。今のところ、ほぼ日にはずれなしだ。

斜陽の新聞社で働いて２年目のやる気満々野心家ゾーイ。
アメリカ下院議員議長という中途半端な地位で虎視眈々と出世を目指す策略家フランク。

ふたりの偶然の出会いから物語は進んでいく。
お互い持ちつ持たれつ、男女の関係をもちながらもあくまでも自分たちそれぞれの野心を満たすためのツールとして、
相手を利用するという割り切った関係。

ちょっと出世欲ゼロのわたしには考えられない世界だけど、
ふたりの結合で、いいように政界、経済界、マスコミを動かし、なかなかおもしろい。

最近のDVDって１本に１話しか入ってなかったりすることが多いけど、
これは３話も入っていて見応え十分、すごくお得感がある。

政治、経済、マスメディア、そりゃ一般庶民には知り得ない裏側や操作はあるんだろうけど、
のぞいてみるとすごいなと思う。
汚いとかよりも、驚嘆、そこまでやるかという感心の方が強い。

ふたりは、どこを目指し、どの高みまで上り詰めるのか。