スティーラーズ

素敵なイカれ具合だね〜
こんな街、住みたいわ〜
つか、何故これをマトモな映画と思って借りるんだ？あらすじや、予告みれば大体どんな映画かわかるだろーに。
エルビス最高ーっイライジャが素晴らしい！

オムニバス形式の映画で、最終的に少し繋がっていく系のやつって、うまくはまれば、めちゃくちゃ面白いけど、駄作も多い。この作品は、駄作とまではいかないけど、練りこみがもっと欲しかった。役者たちは嬉々としてやっていて、個々で見ていくとなかなか楽しくて面白い映画（グロはあるけど）なんだけど、最終的に一つのストーリーとしてみると、うーーーん、もっと練りこみが必要かなって思う。

物語の一貫したテーマと、そして３つの物語をうまく絡ませる必然性、絡まっていく偶然性みたいなやつがみえるともっと良かったのになって思うわけです。ですんで、惜しい。もったいない作品です。

まぁでも、最後のアメイジング・グレイスがうまいことはまっていて、あのシーンは好きだな。なんだかアメリカらしいっていうかそういうおかしみがあったね。

かなりハチャメチャなコメディーアクション、季節はずれの黒人サンタ人形が置いてある質屋、ここを訪れる3人の男たちのその後の行動を描いた作品で、何の脈絡もないこの３人のストーリーが微妙に絡み合い、最後に一本の話としてまとめられているという不思議なお話。
最初にやって来たシヨットガンの男、ヤク中でどう見ても知的レベルは低い、これからどこかで強盗をしようというのに、車のガソリン不足で仲間との待ち合わせ場所に行けないのでシヨットガンを質に入れると言うマンガ的発想、その仲間もこれまた低レベル。仲間での揉め事の後、盗んだ弓矢を持ってヤクの製造人を襲うという馬鹿馬鹿しい計画。
次の男は新婚旅行の途中、新婦の結婚指輪を質に入れようとするが、偶然見つけた陳列の指輪、なんと数年前に失踪した前妻とのもの、質屋のおやじを脅し、新婦と別れて前妻の行方を追うというミステリー仕立て、行き着いたところが変態男、なんと全裸の女性を１５人も檻に入れて監禁、完全に洗脳されているのかわけのわからない事を口ばしる前妻、そして思いがけない結果に。
15人の女性を自由にもてあそびながら何故かポルノ映画に興奮している変態男、これまた不思議。
３人目はエルヴィスを神のように崇めるソツクリ芸人(あまり似ていないが)地方の祭りのショーに呼ばれたらしいが、これまたガソリン不足、エルヴィスのメダルでそれを補い、やって来た会場の入口で謎の老人に勧誘される、悪魔に魂を売れば未来は開けると。
大ブーイングのショータイム、意を決して老人に了解を伝えると、不思議や不思議、アメージング・グレースを唄うとステージの周りには大勢の人々が。
例の15人の全裸女性軍も登場、そして死んだはずの変態男も現れるという最後までようわからん展開。
会話の中にも下ネタ満載、決して上品とは言えない作品で高評価はつけにくい。

総体的には面白かったですよ。小物の使い方も利いてて。
だけどギャグ路線としてすっかり体に馴染んだ頃、
何やら不穏な雰囲気に…。
それまでの雰囲気とはガラリと変わり中盤サスペンス路線。
感覚を切り替えるのに最初ちょっと戸惑いました。
(レビュー全く読まずに挑んだもので)

それと複数のストーリーが同時進行というのは判るのですが
(最終的には繋がる)
繋げ方が悪いなぁって印象が免れません。
｢なるほど｣とは思うんですが、何だかすっきり来ない(笑)

しかしそれより何より残念だったのが、お目当てのノーマン･リーダスの顔が
一切出てこなかった事^^;
始終ガスマスクをつけていたので、体型や髪型、タトゥーで見分けるしかなくて、
別の意味でやられた！釣り針に見事引っ掛けられた！って感覚でした(笑)
まぁ裸エプロンに下着だけの姿はある意味お宝なので
最後は笑って済ませましたが(笑)

南極物語を観て、ポールウォーカーさんのファンになったので借りてみました。
彼は、ハンサムというだけではなくて、人間的な魅力に溢れた実力派の俳優さんだと感じ、彼の存在に感動したのでこの作品を選びました。
結果、大正解でした。他の俳優さんもそれぞれ唸りたくなるほど素晴らしいです。
スティーラーズを選んだ自分を褒めてしまったくらいです。（笑）

最初は、借りて失敗したかなぁと思いましたが、啓蒙的でありながらも元気で純粋で、とにかく愛に溢れた、質の高いメッセージ性のあるストーリーにどんどん魅了されていきました。若い世代へ向けた願いが込められているが所以の、B級的要素だったのだと感じます。
夢中で観てしまいました。感動し、本当に心から楽しむ事がきました！
こんなに素晴らしい作品を制作された、また俳優としても他に類を見ない魅力のあるポールウォーカーさんが、若くして亡くなってしまったことがとても悔やまれます。

海外生活の経験があり、宗教（キリスト教）の立ち位置、またキリスト教そのもの、人種問題、多民族国家における市民社会の本質などに理解のある方は、きっと楽しめると思います。（そうでない場合、惜しいことに”?？”の多い映画になる可能性も・・）もし今後、誰かに好きな映画は何かと聞かれたら「スティーラーズは大好きな作品だ」と、仲良くなった人には伝えると思います。

R.I.P. & Love,

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