モンスター・ホテル

舞台設定やキャラクター設定も絶妙で、よく出来ている作品です。ただ、悪の存在は全くなくて、ただひたすら騒動を楽しむ、というそんなスタンスで観るべき作品ですね。

ドラキュラの娘がもうちょっとかわいかったらいいのに、と思ったのは私だけでしょうか。パパドラキュラの顎を際立たせてしまったから、けっきょく、顎が尖った女の子になってしまったんだろうけど、あれでかわいさが・・・相手の人間はまぁまぁとぼけた感じで良かったのにね。

モンスターのホテル、行ってみたい！！と思いつつも、実際まぎれこんだたら、おっとろしいやろなぁ、と思うんで、まぁ、これは映像だけで・・・でも、もうこの手のモンスター系の楽しいアニメはネタとして尽きてるんちゃうかなぁ・・・

わたしにはちょっと物足りないというか、いたって普通だったのですが、
４歳のむすめはかなり気に入ったようで、３回はリピートして観てました。

ストーリーも王道。いたってシンプル。お化けがわんさか。
やっぱ、モンスターものは楽しいですよね。

こどもと一緒だったので日本語吹替えで観たのですが、役柄ぴったりとはいえ、芸人のあのまんまのノリはいただけませんでした。

オープンシーズンから着実に「万人受け」するエンタメアニメを制作する土壌を養って来たソニーアニメーションピクチャーズの正しく集大成と言っても良い作品です。
基本は昔懐かしい怪物君達「ユニバーサルモンスターズ」のスピンオフの様な作品なのですが、不死の存在のドラキュラがバンパイヤのニューエイジとも言える118歳の娘「メイヴィス」と彼女が「うっかり（ビビビではなくジーンなんですな）」見初めてしまった諸国漫遊中のバックパッカーの青年「ジョナサン」との恋愛劇に翻弄され、自らの古い見識を改めると言う説話的な物語になっています。
子供の頃にTVの画面で楽しんだモンスターが年に一度、まるで「休暇」の様にドラキュラの娘の為に集まって来る姿がユーモラスで楽しいです。
単純バカな話に見えるのですがメイヴィスが「見慣れ過ぎた」ホテルの屋根から「初めて」日の出を観て感動するシーンなど「観る角度によって人生なんて劇的に変わる」と言うメッセージを感じる事も出来ます。
メリダは母娘、モンスターホテルは父子家庭の話になりますが、決して「質」として引け目はないと思えるのですがオスカーには「かすりも」しないんですね。
陰惨な過去が有ればこそ、過保護になっていまう父親像なんて珍しくもないかも知れませんが、最後に「全てを許す」懐の深さは流石に「伯爵」と言える怪物の「品格」なのかも知れませんね。
この辺はメリダに感じた「親子関係のいい加減さ」に勝っていると考えます。
まぁ、エンタメなので、愛嬌たっぷりな「古典」モンスターの姿に郷愁に浸るもよし、ヒト…「一般的」と言われる事の冤罪について考えるもヨシ、単純にメイビーのキュートさに酔うも芳、多方面から楽しめる作品です。
言葉遊びは「海外セールス」を考えて極小なのですが、吹替版に「のみ」有るキャラクターの声が当てて有るのでファンに「なったなら」在るなら「二度観」する事をお勧めします。
レンタル版には「全く」オマケが付いていないので私は3DBDを購入する事に決めました。

しかしながら、完成度はとても高く、質も拘りも細部にわたって行き届いているハイレベルな作品。

キャラクターデザインの問題かな？とは感じますが、それも見ていくうちに慣れてきます。
最初だけですね、とっつきにくくてドタバタだけ目立って『ハズレかな』と感じるのは。

中盤からグイグイ引き込まれて後半には泣かされていました。

チャラ男で人気のあの芸人さんの吹き替えも、本人が慣れてきてからは山寺さんとの掛け合いもとても上手で
違和感なく見られました、おそらく山寺さんに引っ張られたのだとは思いますが、もともとしゃべりに関してのプロでもありますからね。
ま、そこは嫌う人もいますから人それぞれと言うことで＾＾

小学校中学年の娘が夢中で見て、また今度見たい！って言っていたので子供受けもするのではないでしょうかね。
恋心や親心、種族的な問題も絡んでくるので、低学年以下だと理解という部分では難しさはあるかもです。

人間に妻を殺されたドラキュラー伯爵は赤ん坊を連れて人間の居ない安心できる場所を確保した。
そしてモンスター専用のホテルとして生活している。赤ん坊だった娘メイヴィスも118才になり盛大なバースディ・パーティを企画。

そこへ迷い込んだ青年はなんと人間だった。伯爵は驚いて外に出そうとするが見つかってしまい、モンスターに化けさせるが、なんと彼は人気者になってしまった。やっとの想いで外に追い出したが、メイヴィスが連れ戻してしまう。

この映画は、人間界に過大な興味を示す娘メイヴィスとそれを懸命に阻止しようとする父親ドラキュラ伯爵。そして迷い込んでしまった人間のジョニーとの問題が軸となっています。そんなジョニーにひらめきを感じてしまったメイヴィスに父親は反省。娘の為に太陽の光に体を焼かれながらも頑張る姿は泣けた。

そしてあれほど恐れ嫌っていた人間達に親切にされたモンスターとドラキュラの喜びもしっかり伝わってきた。この映画には課題がいくつかありますが、観る前に、お子さんと「この映画は何を伝えたいか、それを考えながら観てみようね」とクイズ方式で訊くのも良い方法なのではと思います。