コナン・ザ・バーバリアン

コナンを初めて目にしたのはハヤカワ文庫だったか創元推理文庫だったか
そのうちＮＨＫの残され島のコナンをみて、このコナンはあのコナンなのかドイルのコナンなのかとか考えるうちに
シュワちゃんのコナンと出会ったのでした。

まさに筋肉の鎧はイメージどおり。顔はちょっと知性が足らなかったけれど上半身はほとんどむきだしのムキムキなのがバーバリアン族。
シュワちゃん版は「コナン・ザ・グレート」と「コナン・ザ・デストロイヤー」がありますが、
今作は「コナン・ザ・グレート」のリメイクで割りと忠実に作られてますね。
ＣＧがない時代とは美術部分が充実していて舟を運ぶ象などいい感じです。
ただ巨大なヘビが、なんだかわからないヤツメウナギのような化け物になっていたのは逆につまらなかった。

またコナン自体が筋肉の量でシュワちゃんほど迫力がないのは、比べるとかわいそうですか。
その分セリフが多くてハンサムでしょうか。
続編を見たくなる作品です。そのときはおっぱいサイボーグのブリジット・ニールセン級の女優さんをお願いしたいですな。

　これはすばらしい。シュワ主演のものよりもはるかに面白かったような気がする。向こうはかなり昔にみたから記憶が定かではないので。
女優もすばらしい。ヒロインは美人でスタイルもいいし、悪のヒロインの娘役の魔女も、ほんとうはすごい美人だと思う。頭そりあげて、真っ白で、イモトばりの眉毛みたいな化粧なんで、かなり異質だけど、この人はきっと美形です。

　物語りもスカッときまって、強い強い。主演の彼はこれから、アクションヒーローやっていけます。きっとスターになると思う。実はあまり期待はしていなかっただけに、背景も自然も、ものすごくきれいで、こういうヒロイックファンタジーの挿絵のような場面がいくつも出てきて、もちろん怪物もＣＧできちんと描かれている。けっこうお金がかかっているとみました。続編がでたら必ず見ますね。エクズペンダブルズ２よりもはるかに面白かったです。

　昔、アーノルド・シュワルツェネッガーが出演していた『コナン・ザ・グレート』とかいうのをテレビで録画予約を入れた記憶がありますが、あまり視聴意欲も湧かず、途中で断念したように思います。しかし、この作品のタイトルに”コナン”という言葉尻を捉えてレンタルしたのは事実です。連想借りという、いい加減な対応で恐縮です。

　シナリオは至って単純。概ねマッチョマンものは難しいシナリオより、単細胞的なシナリオのほうが視聴していて気が楽というもの。幼少期、自分の目前でアケロン族に父親を殺されたその復讐を果たすため、一生を賭けてバーバリアン（未開人）のコナン（ジェイソン・モモア）が仇探しの旅に出るというお話し。王家の人骨で作った仮面に王家の血族である生娘の純血を注ぐと世界を制覇できる魔力が具わるという戯言が骨子になっています。アケロン族を牛耳るカラー・ズィム（スティーヴン・ラング）とその娘マリーク（ローズ・マッゴーワン）。彼女は亡き母親の能力を受け継いだのか妖術使いに。キモい顔が特徴。その最期はあまりにも無残で余計にキモい。父娘は王家の血を引く生娘を探しているというが、年増女の修道女タマラ（レイチェル・ニコルズ）では長年畑が蜘蛛の巣状態ではなかろうかと心配されるも、あまりに美しいのでコナンが煤払いをしてしまう。筋肉隆々のコナンとタマラとのファックシーンは彼女の申し出なのか、遠くから望遠レンズを使って綺麗に撮影することで鮫肌隠しに成功か。最終カットでは平和な世界がもたらされるというもの。

火星の大元帥とは違うこのコナン・シリーズ…
シリーズと言って良いのか？

３０年も前に作られた、アーノルド・シュワルツネッガーのコナンのリメイク作品。
ロバート・E・ハワードの原作があるので、どちらもオリジナルと云って良いのだろうが、本作はシュワちゃん版を遥かにしのぐ出来！
CG全盛の今だから、画面効果・演出に遥かに自由度があり同列に論じられないけれど、シナリオの段階で出来の違いはありありと分かる。

シュワ版は、ひたすらシュワちゃんの肉体美に頼っただけの話しだったが、本作では主人公やその他のキャラの性格付けにしっかりとしたバックボーンを与え、説得力のあるストーリー構成になっていた。
コナンなのだから、もちろん剣と魔法のヒロイックファンタジーなのだが、主人公のモチベーションの明確化や必然性がしっかりと設定された話しになっている。
シュワ版が単なるヒロイックファンタジー作品に終わっているのに比して、本作はレッド・クリフのような歴史作品に通ずるで気になっている。
(レッド・クリフはもちろん史実の影像化。本作は架空の…絵空事ですけどね)

しっかりとしたドラマを与えられるのなら、ヒロイックファンタジーも大人の鑑賞に堪える立派な映画になる事を証明してみせた作品と云えるのでないかと思う。

シュワちゃんの準出世作であるコナンのリメイクだけに大丈夫かな？とも思っていたけどこれがかなり良い

何が良いって本気で製作してるところ。この手の剣と魔術のヒーロー物って低予算で製作した亜流が沢山
しかしこちらはコナンの名称を使用するだけあって抜かりはない

もちろんシュワちゃんの演じたコナンの再演を期待するのではなくて全く違うヒーロー像として視聴するのが正しい
ロン・パールマンってこういう風体の役柄ではドンピシャですな（笑）

過剰なVFX等の特殊効果を極力抑えたあたりも良い感じ。コナンの名前だけで借りてみたけど満足度は高い良作