アメリカン・グラフィティ

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『スター・ウォーズ』『インディ・ジョーンズ』シリーズのGeorge Lucas監督の初期の傑作です！　プロデューサーが『ゴッドファーザー』でお馴染みのFrancis Ford Coppolaと『スター・ウォーズ』シリーズも手掛けたGary Kurtzだったんですね。
（この二人がプロデューサーだとは知りませんでした）

テーマは映画のキャッチコピーのまま　【俺たちの青春がここにある！】

ベトナム戦争が始まる直前の最も【アメリカ】が輝いていた時期！
（丁度　自分の兄貴世代の青春群像が　活き活きと描かれています）

ハイスクールの卒業パーティーにおける一夜の出来事を綴った物語です。　はっきりしたヒーローやヒロインのような主人公がいるわけでもなく　華麗なアクションや　どきどきするようなドラマチックな展開　ボロボロ涙するような感動的結末があるわけでもありません。　些細で何気ないエピソードを積み重ねて　丁寧に時代を淡々と描いています。　

ゆうなれば　同時代を生きた観客自身やアメリカ人なら誰もが体験したであろうエピソードそのものが主人公なのだと思いました。　忘れ得ぬ青春の記憶　失われた古き良きアメリカへのノスタルジックなオマージュが　本作を今でも　多数の方から傑作青春群像劇と呼ばせているのでしょう。

10年前を再現するために300台のオールドカーが集められたと聞いています。　車を見れば分かります。　フォード・サンダーバードのコンバーチブルモデル（1956年型）、シボレー・コルベット（1953年型）等々偉大な歴史を刻んだ名車たちがキラ星の如く　輝いていた時代！

「ロック・アラウンド・ザ・クロック」「シックスティーン・キャンドルズ」「悲しき街角」「恋は曲者」「サーフィン・サファリ」「煙が眼にしみる」「リトル・ダーリン」「ヤー・ヤー」「グレイト・プリテンダー」など懐かしい思い出のオールディーズ満載！　音楽だけでも　聴いてみる価値はあるのではないかと思います。

ロキュの６９日連続レビュー�U　その３２

(,ネタばれあり)
よく『　ラスト・ショー　』(1971)と比較されますが、あちらが１９５１年朝鮮戦争期、ブルーカラーの貧しい白人の、行き場のない閉塞的な青春の終わり、古きよき時代の終わりを、描いたのに対して、

本作は１９６２年、ベトナム戦争突入前、キューバ危機の前の、ケネディ政権の「ベスト&ブライテスト」の時代であり、大学に進学するものもいて、家が金持ちではないにしても貧乏ではないし、汗臭さ泥臭さがない。
この映画の3年後に、日本でも雑誌「ポパイ」が創刊されますが、若者たちは、女の子だけでなく男の子もファッションに敏感でおしゃれを愉しんでいて、ポップな音楽、豊かなモノに囲まれて、作品のタッチは陽性でポジティブです。

まだ白髪じゃなくヒゲもない25歳のリチャード・ドライファス。
まだ監督になる前、若手俳優だったロン・ハワード。
地味すぎて、どこに出ていたのかが話題になってしまう、ブレイク前のハリソン・フォード。(笑)

ドジでいけてない、それでもおしゃれして何とかモテようとする、めがね君のチャーリー・マーティン・スミスが男子としていいんですねえ。
彼がナンパするキャンディ・クラークがかわいい。　　当時私生活ではジェフ・ブリッジスと交際していた
そうです。

製作はすでに『　ゴッド・ファーザ―　』を大成功させ、『　PART 2　』を作る前のフランシス・フォード・コッポラ。　当時34歳。
そして脚本・監督は、これが第2作目のジョージ・ルーカス。　当時29歳。
みんな若い　!!

この映画のラストは有名で、ジョン・ランディスが『　アニマル・ハウス　』で、そして、なんとビリー・ワイルダーが『　フロント・ページ　』でパロディをやっています。

とってもみずみずしく、そして切なくなる青春ストーリーです。

あれ　「nonno」さん　私も「ギンレイホール」で見ましたよ
この映画　何と言っても　６０’s　の音楽と　クルマ　

当然ヨーロッパ車も　来年はGMを抜くであろうトヨタも出てきません　（フォード　デュース　クーペ）　（シェヴィー　インパラ）（フォード　エドセル）エドセルなんてすごい名車で
宇宙競争で一歩遅れを取っていたアメリカが　心配ない
わが国には　エドセルがある　なーんて言ってたのに　あっという間に消えてしまった　ちょっとその後のアメリカの運命を予想するようなクルマでした
音楽も　リバプールサウンド全盛の時代に　アメリカの曲ばかり

・ロックアラウンド　ザ　クロック　　ビルへイリーとコメッツ
・シクスティーンキャンドル　　クルスツ（Crests)
・ランナウエイ　　デルシャノン
・リトルダーリン　　ダイアモンズ
　　　　　　
・サーフィンサファリ　　ビーチボーイズ

・煙が目にしみる　　　　プラターズ
・オールナイトロング　　ビーチボーイズ

などなど　アメリカもまだ希望に燃えておりました
なんだか「３丁目の夕日」みたいですね　　　　　　

　そういえば自分にもこんな時代があったよなと思い出が蘇る。実社会に出る前で、仲間同士でつるんでワイワイして、面白がって女に声をかけて、何をやっても楽しかったな。喧嘩やイジメもあっただろうけど、２、３日経つとまた一緒に遊んでたりして、わりと引きずってなかった気がするな。もちろん高級車なんかは乗り回してなくて、わりと小心者で、この映画のようには派手ではなかったけど・・・。
　この映画は実在したモデルがあったようだが、監督自身が体験した青春の一ページを記録しておきたかったのだろう。あらすじ自体は群像劇という感じで、面白いとは思えなかったが、この時代に流行った音楽が流れたり、なにより若者のウキウキした、それでいて足下おぼつかない不安定さが感じられて、いかにも青春の雰囲気がよく出ていた映画だった。
　小さい車だったけど、窓全開で風を切って運転して、カーステレオからはDJならぬ、カセットに録音したポップス曲を聴いていたあの頃は、ずっと明るい未来が続くかのように思えたものだよ。★★★

それぞれの世代にそれぞれのオールディーズがある、とオジンと思います。オジンにとっては本作のオープニングにガツンとかかる『ロック。アラウンド・ザ・クロック』が誕生した1955年から、ビートルズが登場する直前（つまり1963年頃）までに流行ったロックン・ロール、ドゥー・ワップ、ロカビリーその他のアメリカン・ポップスなどが真に“ザッツ・ザ・オールディーズ”という感じですね。もっともさすがにリアルタイムで聴いたわけではなく、目覚めさせてくれたが本作、というわけです。

『ロック・アラウンド・ザ・クロック』は映画「暴力教室」の主題歌として名を馳せ、公開当時は映画ともども世の健全なＰＴＡの方々（つまり保守の方々）から総攻撃を食らったものの、結果的には大ヒットを記録、ロックン・ロール第１号として不動に地位を獲得することになりました。　つまりこの曲は本作のオープニングに使用されることによって、ロックン・ロールの幕開けと、オールディーズ・リヴァイヴァル・ブームの幕開けの両方を飾ったことになります。　後にヒットを連発したデル・シャノンやコニー・フランシスのナンバーはあちこちでカヴァーされましたが、この曲に関してはあまり記憶がありません。　或いはシャ・ナ・ナあたりがやったかもしれませんが、youtubeでもなかったみたいだし。

ジョージ・ルーカスにとって「スター・ウォーズ」以外で唯一監督した劇場用作品。ｊはっきり言ってメチャクチャ才気を感じさせる演出ではありませんが、「ＳＷ」とは全く違う一面を覗かせ、できればこの系統の作品をもっと撮ってもよかったのでは？と思いますね。（まだ可能性ゼロではありませんが）　　オリジナル・スコアではなく既製の曲をＢＧＭのようにガンガン流したのは「イージー・ライダー」が先駆ですが、それをオールディーズに置き換えたのは２番煎じ的とは言え、ワザありの１本。このへんに演出家としてよりプロデューサーとしての才能が垣間見られます。