ロッキー　４

展開は、これまでとほぼ一緒です。
試合に乗り気ではない。
試合するしかない。
気合のトレーニング。
高いところで雄叫び。
ボロクソに殴られる。
それでも最後は勝利する。
ロッキー・ラインは狂いなく。
今作も順調に進んでいきます。
同じだからなのか。
それとも粗が目立つからなのか。
ここまでの四作品では一番つまらなかったです。
米ソの冷戦時代の作品なので、ソレに対する風刺も盛り込んである。
だからこそ、その当時に観るべき作品だったのかもしれません。
今観ると、完全なるビバ！アメリカ！で、そのアクの強さに失笑すらするほどです。
相変わらずお金の使い方が上手にならないロッキー家。
最早ここまでくると天才的ですらありますね。
この息子、ちゃんと育つんでしょうか・・・・
それが心配でなりません・・・・
今回の適役のドラゴはドルフ・ラングレン。
アポロを倒したときの圧倒的な強さを、ロッキー戦では感じませんでした。
ということはロッキーが強い？
いえいいえ、相変わらずロッキーには強さを感じません。
なのでドラゴが弱く映ってしまいます。
あのメガトンのパンチ力はどこへ・・・・・
すべてのストーリーが寄せ集めに観えて、シーンに対するマジな意気込みが観えてこない。
だから薄っぺらく感じてしまいました。
その極致はアポロの扱い方。
そしてロッキーのセコンドとしての振る舞い。
アレはないでしょう。
思いはわかるんです。
でもその選択はどう考えても違うんです。
ロッキー・ラインにストーリーを乗せるための行為にしか感じられませんでした。
アポロの扱い方が本当にかわいそうです。
あれは友情でもなんでもないです。
ロッキーがアホウなんです。

それでも相変わらずトレーニングシーンは凄いですね。

良くも悪くもロッキー。
前作までのような、細かい人間描写は無く、話も更にベタベタ感を増していますが、やはり熱くなる。

にしてもね、ポーリーにロボットのプレゼントって。アポロ殺すなよな〜。

ロッキー打たれ強すぎ。

展開は強引ですが３よりはこちらの方が好きです。相手役のドルフ・ラングレンが本当に強そうで作品に緊張感を与えています。

前作と違う点は当日の米ソ関係を強く意識してます。
政治的なメッセージは強くありませんが、
ソ連の選手が対戦相手って設定。
でも変わったのは相手と環境だけで、
相変わらず盲目的にエイドリアンと息子を深く愛し、
ボクサー以外の生き方が出来ない。
雪の中での厳しいトレーニングはちょっと笑えますが…。
とにかく、４作目にもかかわらずロッキー熱さと映画のボルテージは落ちていません！

あと注目は劇中、ジェームス・ブラウンが一曲披露してます。注目。

１，２，３とアメリカン・ドリームを体言するヒーローのストーリーを非常に感じさせてくれたいい作品だったのですが、アメリカン・ドリームの行き着く先はやっぱり愛国心ということになるのか。非常に政治色というか、単なるスタローンのアメリカに対する想い、ソ連に対する敵対心が描かれている作品でした。

音楽がなかなかいいのではありますが、でもなぁ・・・確か子供の頃、この作品観て「アメリカ万歳！！」と西側の子だったんで思ったのを思い出しました。今でもこういう映画はありますが、あんまり面白くない映画が多いですね。これはそういう作品にしてはしっかり出来ている方なんかな・・・いやいや茶番か・・・