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クヒオ大佐 / 堺雅人

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「クヒオ大佐」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

カメハメハ大王の末裔のアメリカ人パイロット“クヒオ大佐”と名乗り、何人もの女性を騙し続けた実在の結婚詐欺師の物語を、「ジェネラル・ルージュの凱旋」「南極料理人」の堺雅人主演で映画化。監督は「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の吉田大八。自称36歳のアメリカ人、ジョナサン・エリザベス・クヒオ大佐は、デタラメな経歴とベタな変装で女性たちを騙しては金を貢がせる結婚詐欺師。弁当屋の女社長・永野しのぶはそんなクヒオ大佐の虚言を信じて目前に迫った結婚の準備に勤しむ日々。一方クヒオ大佐は、博物館学芸員の浅岡春、さらには銀座のホステス須藤未知子をもターゲットに捉え、彼女たちに言葉巧みに近づいていく。

「クヒオ大佐」 の作品情報

作品情報

製作年:

2009年

製作国:

日本

「クヒオ大佐」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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6〜 10件 / 全81件

55pts. 【出演】松雪泰子 ネタバレ

投稿日:2010/03/11 レビュアー:ヴィル

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

堺雅人演じる、本当は、日本人なんだが、外人っぽい顔で、
というか、付け鼻してるんだが・・・

彼が,アメリカ空軍パイロットという設定で、
制服を着たまま、女性をナンパしていくが、
基本、そんな米軍パイロットが、
制服で、街をうろついているはずがなく、
まったく、信ぴょう性がないのだが、
松雪さん演じる女性が、彼に協力して、
お金を貢ぐ。

なんでも、結婚したら、軍から、5000万円が、
祝い金から出るから、
それで返済するので、ということで、
女性から、お金を借りるというか、貢いでもらい続ける。

途中も、軍からの秘密任務だと言って、
高級旅館に泊まり、
近くの自然学校みたいなところの、若い先生を、
ナンパしたり、やりたい放題。

こんなこと、ありえない。

と言ってしまえば簡単なんだが、
これ、実話をベースにしてるんですよね。

”騙される人は、騙されたいから、騙される。”

詐欺は、全員を騙す必要はなく、
だれかが、騙されれば、それで成り立つわけで、
松雪さんが演じる女性も、
彼のことを、信じているわけではない。

彼を好きだから、信じている。
目的が入れ替わっているんだよね。

男側も、じゃ、金持ちを選ぶかというと、
そうじゃなく、ある意味、タイプの女性を選んで、
騙している。
だからこそ、騙してはいるんだけど、
気持ちとして、騙していない部分もあるわけ・・・

ちょっと、極端な事例ではあるものの、
”詐欺”とは何か?
という意味で、面白い面はあるかなと思う。

演技は、
堺の片言日本語の演技、
松雪さんのしっかりしていそうで、
彼にのめり込んでいる演技は、
なかなかいい。
付け鼻の時点で、コントっぽくなりがちなのを、
二人の演技で、リアリティをなるべく失わないようにはしているね。

満島ひかりが、どうして、彼を受け入れるのか、
いまいち、説得力がないが、、、
自分がどうしていいかわからない状態というのが、
詐欺に付け入られる一つの形式とも言えて、
それを表しているのかな。

説得力を言い出すと、全編にわたって、ないわけで・・・(汗)

なぜ、自分は、こんなことをしているのだろう、
って、思うこと自体は、世の中、よくわるわけだから、
彼女は、そういうのを、描く立場として、
なかなか、いい感じだったかなと思うね。

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嘘つき。 ネタバレ

投稿日:2010/05/15 レビュアー:TOMY

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実際のこの事件が発覚したとき(何度か逮捕されているらしい)、ワイドショーか何かで目にする機会もあり、写真を見ても「何で騙されるんだろう?」と思ったものだ。
傍目から見るだけなら、そういう人のほうが多いと思う。
男女間では、クリアでないお金の話が出てきた時点で、ダメだよね?
私も騙されやすいほうだと思うけど、お金と暴力の件は絶対ダメです。
でもこの映画では、クヒオは見るからにヤサ男の堺雅人だし、詐欺の手口は危なっかしいし、大体、カタコト日本語がヒドいし、ちょっと可愛らしく感じてしまう。

いくら本当のことでも、聞く価値のないつまらない話ばかりしている人も居るし、そんな奴と関わるのは疲れるものだ。
だからといって、嘘をつく人は話の芯が無いので、永遠に不毛な会話を続けることになる。
でも、未来にめざすものを求めるのではなくて、今、一緒にいる時間を求めているのなら?
夢の話をして、その時間を望んでいるのなら、いいの?

ちょっと虚言癖のある人というのは、実生活の中でも身の回りに結構いる。
いくつかの経験上、別に追求するわけでもなく、でも自分の時間を費やすのもムダなので、当たり障りのない距離で接するのがコツ、と思う。
幼少の頃、危機的状況を嘘で切り抜けた経験のある人は、ずっと嘘をつき続けるクセができる…という話も聞いたことがある。

クヒオ大佐は、エリザベス女王の親戚の母をもち、カメハメハ大王の末裔の父を持つ。
米軍のパイロットで、秘密の任務で日本に滞在。
結婚したら莫大なお祝い金が王室からも軍からももらえると吹聴し、数々の女性を騙していく。

生涯のほとんどを嘘の中でしか生きられなかった人、というのも若干同情してしまう。
相手の女性も、夢見るような時間を過ごせて、現実の厳しさから逃れられたのかな。
クヒオ自身も、どこまでが自分の創った嘘なのか、既にわからなくなっていたと思う。
嘘…夢の中でしか自分らしく、幸せな時間を過ごせないというのは…そこまで現実の社会で生きることってつらいのかな。
でも、世の中、そんなに器用に生きられる人ばかりじゃない。
他者の大切な時間の一部を一緒に過ごすのだから、それが嘘だけで出来あがってる時間だとしたら、悲しすぎる。

カタコトの堺雅人にはニヤリとしてしまうし、薄幸な女性の松雪泰子もいい。
その弟役の新井浩文にはいちいち笑わされたし、最近注目されてる、いかにも生意気な顔した満島ひかりもいい。
ホステス役の中村優子は、芝居に真摯らしいけど、私には浮いて見えていまいちだった。

松雪、新井の姉弟とドタバタになるシーンは笑っちゃったけど、映画は冷静な視点からずれることなく進む。
90年代初頭の湾岸戦争での日本の閣僚のシーンもあり、日本と米国の心情的な関係もサラッと絡めるところは上手い。
一応コメディなんだろうけど、観た後スカッとはしなかった。

実在のクヒオ大佐が活躍(?)したのは、70年代〜90年代らしいので、今よりもさらに日本人は外国人に免疫がない。
それで外国人「っぽい」クヒオに、ぽぉ〜っとなってしまったのかもね。
それにしても、湾岸戦争当時、大変なお金が私たちの血税から米国にわたり、しかも感謝もされないどころか、バカにされたという経験は、時々思い出したほうがいいと思う。
…なんか色々、騙されてないか?

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フェンスの向こうのアメリカ

投稿日:2014/06/05 レビュアー:港のマリー

アメリカ人になりきろうと一生懸命なクヒオ大佐の姿を見て、昔本牧にあった米軍住宅地をバスの窓から眺めていた頃のことを思い出した。
鮮やかな緑の芝生におおわれた広い敷地にパステルカラーの家々が点在する。くすんでごみごみとした日本の町並みとは別世界、時々金髪にピンクの肌、青い目、赤や黄色のTシャツの胸は豊かにジーンズのお尻の位置が異様に高い女の子たちが笑いながら歩いていたりした。
目に映った「フェンスの向こうのアメリカ」の、明るくてリッチで開放的な感じに憧れもしコンプレックスも抱いた。情けないことに、その時はまだ、反発は感じなかった。
驚くことにクヒオ大佐を名乗る結婚詐欺師は実在の人物だそうである。1984年に42歳で逮捕されたというから生まれは1943年、太平洋戦争中なのか。
クヒオからわたし自身の本牧体験が呼び起されたのは当然かもしれない。彼は少年から青年時代、アメリカへの憧れとコンプレックスをたっぷり味わったはずであり、大人になってもそこから抜け出せないばかりか人生そのものを憧れとコンプレックスに捧げてしまったのだから。
ところで本作、設定は1991年の湾岸戦争時。クヒオが結婚詐欺で活躍?する前に「血と砂と金」という湾岸戦争をめぐる日本政府の対応を風刺する政治ネタのパートがある。日本は経済大国になって当時の本牧の米軍住宅が意外に質素なものであったことに気付いた。もうリッチさ加減ではアメリカに負けない、コンプレックスはないはずだ。
でも今度は「戦争ができない」ことがコンプレックスになったようなのである。内野聖陽演じる藤原なる外務官僚の言動を見ると。
人が出せないなら金を出せと、アメリカからいいようにたかられ、135億ドルも提供してもとくに感謝もされない。この部分、勝手に戦争して請求書を回してくるアメリカへの批判なのか国内の憲法9条批判なのか、判然とはしないが日本という国に対する歯がゆさは見て取れる。血を流さないならカネを出せって、ばかにされているのかという鬱屈した思いは伝わる。戦わないあなた方になにがわかるのか、とアメリカ人になりきったりりしい軍服姿のクヒオが叫ぶ。(現在首相とその同志たちはもうこれ以上バカにされないために血を流そう、むろん自分の血ではないが、と焦っているように見うけられる)
政治パートがアメリカ批判なのか9条批判なのか定かではないように、寂しい女性たちからお金を搾り取るクヒオははたして弱みにつけ込むようにして戦費負担を要求するアメリカの姿なのか、アメリカに憧れ一体化しようとして道化のような役割に甘んじる日本の似姿なのか、わからない。
ただ奇想天外な結婚詐欺の方法を考え出した奇人詐欺師の話として笑ってばかりはいられない、苦さと痛さが残ることは確かである。
それにしても堺雅人のクヒオぶりは見事。クヒオは他人をだます以前に自分が自分にだまされているのである。詐欺師の冷徹は微塵もなく嘘の中でしか生きていけない男の滑稽さと切なさ、哀しみがにじみ出ている。
この堺雅人のクヒオは実在のクヒオよりずっと若い人物設定で、米軍住宅地の風景ではなく、コミックと映画によってアメリカの軍隊に心酔したようである。いかにも軍事オタクが集まりそうなミリタリーショップといい現代の風俗の描写も冴えていた。
満島ひかりと安藤さくらの個性派女優大輪の花二輪という風情もよかった。松雪泰子の意外なコミカルな一面にも感心した。松雪のヤクザな弟役の新井浩文が想定外のかっこよさ。なかなかハードボイルドしていた。彼がクヒオの片言日本語の電話に思いもかけない達者な英語で答えるところは大いに笑えた。
笑いながら、こういう状況、つまり堅気とは見えない人間が英語を流暢に話せると喝采するのも、自分の中のアメリカコンプレックスゆえではないかとふと思った。

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登場人物たちがいい◎

投稿日:2011/09/14 レビュアー:ロンリー火真西

クヒオの存在自体がコメディなんですが、作品自体はそれほどコミカルな仕上がりにはなっていません
かといってシリアスなわけでもありませんが。。。

本人に結婚詐欺をしている自覚があるのかどうかは定かではありません
ただ「クヒオ」という妄想にどっぷりつかっていて、完全になりきっているのは確かです
クヒオは純粋に金目当てではないようで、だからこそ女たちとの悲しい関係に陥っていきますし、憎めない人物として描かれています

日米関係を薄く、軽く皮肉っているのは監督の思想なんでしょうか?

弁当屋の女社長、永野しのぶの弟は韓流スターみたいな風貌で、チンピラ役なんですが、かなりの存在感がありました

銀座のホステス須藤未知子は艶っぽくて、かなりクセがあってよかったのですが、登場シーンが少なかったのが残念です

クヒオ大佐というのが実在の人物であることは知っていたのですが、映画の冒頭では「実在の人物をモデルにした創作」とあるので、本作品ではどうやら実在の詐欺師「クヒオ大佐」を知ることはできないようです

それでも本作品の登場人物はみんな個性が強いので見ていて面白かったです

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女はなぜに騙されるのか?

投稿日:2010/05/19 レビュアー:飛べない魔女

いかにも怪しいいでたち、いかにもウソっぽい経歴、なんで湾岸戦争で爆撃機飛ばしているパイロットがこうも暇そうなのか?
そんなところから絶対騙されやしないと思ってみたものの・・・人間っておバカさんだから、完璧でない風貌に余計惹かれるのかもね。
片言っぽい日本語にも愛きょうがあって、むしろ優しさを感じてしまうのがイケナイのだな。
実際のクヒオ大佐はいざ知らず、堺雅人演じるクヒオくんは、やさオトコ風だもんだから、余計に女はころっと騙されちまったのだろう。
とことん貢ぐ女、とことん貢がせる男、脅しをかける男、ウソをすぐさま見抜く女、怪しいと思いながらも惹かれてしまう女、そんな男女のおかしくも悲しい人生。
最後の最後まで自分のウソに酔いしれていたクヒオ。
夢と現実のはざまで、それはそれで幸せだったのかも?

こんな男ににゃあ、要注意!

- ちょっとイケメンである
- 優しい言葉を照れもせず口に出せる
- 自分の趣味趣向を女にも押しつけたがる
- やがてデート代を女に出させるようになる
- ベットインしたあとうまい投資話があるとキリだす
- ちょっと責めると逆切れする

ここまできて、詐欺だと気がつかないあなたは、相当のアホです(*-`ω-)ん…

 

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6〜 10件 / 全81件

クヒオ大佐

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55pts. 【出演】松雪泰子

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2010/03/11

レビュアー

ヴィル

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堺雅人演じる、本当は、日本人なんだが、外人っぽい顔で、
というか、付け鼻してるんだが・・・

彼が,アメリカ空軍パイロットという設定で、
制服を着たまま、女性をナンパしていくが、
基本、そんな米軍パイロットが、
制服で、街をうろついているはずがなく、
まったく、信ぴょう性がないのだが、
松雪さん演じる女性が、彼に協力して、
お金を貢ぐ。

なんでも、結婚したら、軍から、5000万円が、
祝い金から出るから、
それで返済するので、ということで、
女性から、お金を借りるというか、貢いでもらい続ける。

途中も、軍からの秘密任務だと言って、
高級旅館に泊まり、
近くの自然学校みたいなところの、若い先生を、
ナンパしたり、やりたい放題。

こんなこと、ありえない。

と言ってしまえば簡単なんだが、
これ、実話をベースにしてるんですよね。

”騙される人は、騙されたいから、騙される。”

詐欺は、全員を騙す必要はなく、
だれかが、騙されれば、それで成り立つわけで、
松雪さんが演じる女性も、
彼のことを、信じているわけではない。

彼を好きだから、信じている。
目的が入れ替わっているんだよね。

男側も、じゃ、金持ちを選ぶかというと、
そうじゃなく、ある意味、タイプの女性を選んで、
騙している。
だからこそ、騙してはいるんだけど、
気持ちとして、騙していない部分もあるわけ・・・

ちょっと、極端な事例ではあるものの、
”詐欺”とは何か?
という意味で、面白い面はあるかなと思う。

演技は、
堺の片言日本語の演技、
松雪さんのしっかりしていそうで、
彼にのめり込んでいる演技は、
なかなかいい。
付け鼻の時点で、コントっぽくなりがちなのを、
二人の演技で、リアリティをなるべく失わないようにはしているね。

満島ひかりが、どうして、彼を受け入れるのか、
いまいち、説得力がないが、、、
自分がどうしていいかわからない状態というのが、
詐欺に付け入られる一つの形式とも言えて、
それを表しているのかな。

説得力を言い出すと、全編にわたって、ないわけで・・・(汗)

なぜ、自分は、こんなことをしているのだろう、
って、思うこと自体は、世の中、よくわるわけだから、
彼女は、そういうのを、描く立場として、
なかなか、いい感じだったかなと思うね。

嘘つき。

投稿日

2010/05/15

レビュアー

TOMY

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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実際のこの事件が発覚したとき(何度か逮捕されているらしい)、ワイドショーか何かで目にする機会もあり、写真を見ても「何で騙されるんだろう?」と思ったものだ。
傍目から見るだけなら、そういう人のほうが多いと思う。
男女間では、クリアでないお金の話が出てきた時点で、ダメだよね?
私も騙されやすいほうだと思うけど、お金と暴力の件は絶対ダメです。
でもこの映画では、クヒオは見るからにヤサ男の堺雅人だし、詐欺の手口は危なっかしいし、大体、カタコト日本語がヒドいし、ちょっと可愛らしく感じてしまう。

いくら本当のことでも、聞く価値のないつまらない話ばかりしている人も居るし、そんな奴と関わるのは疲れるものだ。
だからといって、嘘をつく人は話の芯が無いので、永遠に不毛な会話を続けることになる。
でも、未来にめざすものを求めるのではなくて、今、一緒にいる時間を求めているのなら?
夢の話をして、その時間を望んでいるのなら、いいの?

ちょっと虚言癖のある人というのは、実生活の中でも身の回りに結構いる。
いくつかの経験上、別に追求するわけでもなく、でも自分の時間を費やすのもムダなので、当たり障りのない距離で接するのがコツ、と思う。
幼少の頃、危機的状況を嘘で切り抜けた経験のある人は、ずっと嘘をつき続けるクセができる…という話も聞いたことがある。

クヒオ大佐は、エリザベス女王の親戚の母をもち、カメハメハ大王の末裔の父を持つ。
米軍のパイロットで、秘密の任務で日本に滞在。
結婚したら莫大なお祝い金が王室からも軍からももらえると吹聴し、数々の女性を騙していく。

生涯のほとんどを嘘の中でしか生きられなかった人、というのも若干同情してしまう。
相手の女性も、夢見るような時間を過ごせて、現実の厳しさから逃れられたのかな。
クヒオ自身も、どこまでが自分の創った嘘なのか、既にわからなくなっていたと思う。
嘘…夢の中でしか自分らしく、幸せな時間を過ごせないというのは…そこまで現実の社会で生きることってつらいのかな。
でも、世の中、そんなに器用に生きられる人ばかりじゃない。
他者の大切な時間の一部を一緒に過ごすのだから、それが嘘だけで出来あがってる時間だとしたら、悲しすぎる。

カタコトの堺雅人にはニヤリとしてしまうし、薄幸な女性の松雪泰子もいい。
その弟役の新井浩文にはいちいち笑わされたし、最近注目されてる、いかにも生意気な顔した満島ひかりもいい。
ホステス役の中村優子は、芝居に真摯らしいけど、私には浮いて見えていまいちだった。

松雪、新井の姉弟とドタバタになるシーンは笑っちゃったけど、映画は冷静な視点からずれることなく進む。
90年代初頭の湾岸戦争での日本の閣僚のシーンもあり、日本と米国の心情的な関係もサラッと絡めるところは上手い。
一応コメディなんだろうけど、観た後スカッとはしなかった。

実在のクヒオ大佐が活躍(?)したのは、70年代〜90年代らしいので、今よりもさらに日本人は外国人に免疫がない。
それで外国人「っぽい」クヒオに、ぽぉ〜っとなってしまったのかもね。
それにしても、湾岸戦争当時、大変なお金が私たちの血税から米国にわたり、しかも感謝もされないどころか、バカにされたという経験は、時々思い出したほうがいいと思う。
…なんか色々、騙されてないか?

フェンスの向こうのアメリカ

投稿日

2014/06/05

レビュアー

港のマリー

アメリカ人になりきろうと一生懸命なクヒオ大佐の姿を見て、昔本牧にあった米軍住宅地をバスの窓から眺めていた頃のことを思い出した。
鮮やかな緑の芝生におおわれた広い敷地にパステルカラーの家々が点在する。くすんでごみごみとした日本の町並みとは別世界、時々金髪にピンクの肌、青い目、赤や黄色のTシャツの胸は豊かにジーンズのお尻の位置が異様に高い女の子たちが笑いながら歩いていたりした。
目に映った「フェンスの向こうのアメリカ」の、明るくてリッチで開放的な感じに憧れもしコンプレックスも抱いた。情けないことに、その時はまだ、反発は感じなかった。
驚くことにクヒオ大佐を名乗る結婚詐欺師は実在の人物だそうである。1984年に42歳で逮捕されたというから生まれは1943年、太平洋戦争中なのか。
クヒオからわたし自身の本牧体験が呼び起されたのは当然かもしれない。彼は少年から青年時代、アメリカへの憧れとコンプレックスをたっぷり味わったはずであり、大人になってもそこから抜け出せないばかりか人生そのものを憧れとコンプレックスに捧げてしまったのだから。
ところで本作、設定は1991年の湾岸戦争時。クヒオが結婚詐欺で活躍?する前に「血と砂と金」という湾岸戦争をめぐる日本政府の対応を風刺する政治ネタのパートがある。日本は経済大国になって当時の本牧の米軍住宅が意外に質素なものであったことに気付いた。もうリッチさ加減ではアメリカに負けない、コンプレックスはないはずだ。
でも今度は「戦争ができない」ことがコンプレックスになったようなのである。内野聖陽演じる藤原なる外務官僚の言動を見ると。
人が出せないなら金を出せと、アメリカからいいようにたかられ、135億ドルも提供してもとくに感謝もされない。この部分、勝手に戦争して請求書を回してくるアメリカへの批判なのか国内の憲法9条批判なのか、判然とはしないが日本という国に対する歯がゆさは見て取れる。血を流さないならカネを出せって、ばかにされているのかという鬱屈した思いは伝わる。戦わないあなた方になにがわかるのか、とアメリカ人になりきったりりしい軍服姿のクヒオが叫ぶ。(現在首相とその同志たちはもうこれ以上バカにされないために血を流そう、むろん自分の血ではないが、と焦っているように見うけられる)
政治パートがアメリカ批判なのか9条批判なのか定かではないように、寂しい女性たちからお金を搾り取るクヒオははたして弱みにつけ込むようにして戦費負担を要求するアメリカの姿なのか、アメリカに憧れ一体化しようとして道化のような役割に甘んじる日本の似姿なのか、わからない。
ただ奇想天外な結婚詐欺の方法を考え出した奇人詐欺師の話として笑ってばかりはいられない、苦さと痛さが残ることは確かである。
それにしても堺雅人のクヒオぶりは見事。クヒオは他人をだます以前に自分が自分にだまされているのである。詐欺師の冷徹は微塵もなく嘘の中でしか生きていけない男の滑稽さと切なさ、哀しみがにじみ出ている。
この堺雅人のクヒオは実在のクヒオよりずっと若い人物設定で、米軍住宅地の風景ではなく、コミックと映画によってアメリカの軍隊に心酔したようである。いかにも軍事オタクが集まりそうなミリタリーショップといい現代の風俗の描写も冴えていた。
満島ひかりと安藤さくらの個性派女優大輪の花二輪という風情もよかった。松雪泰子の意外なコミカルな一面にも感心した。松雪のヤクザな弟役の新井浩文が想定外のかっこよさ。なかなかハードボイルドしていた。彼がクヒオの片言日本語の電話に思いもかけない達者な英語で答えるところは大いに笑えた。
笑いながら、こういう状況、つまり堅気とは見えない人間が英語を流暢に話せると喝采するのも、自分の中のアメリカコンプレックスゆえではないかとふと思った。

登場人物たちがいい◎

投稿日

2011/09/14

レビュアー

ロンリー火真西

クヒオの存在自体がコメディなんですが、作品自体はそれほどコミカルな仕上がりにはなっていません
かといってシリアスなわけでもありませんが。。。

本人に結婚詐欺をしている自覚があるのかどうかは定かではありません
ただ「クヒオ」という妄想にどっぷりつかっていて、完全になりきっているのは確かです
クヒオは純粋に金目当てではないようで、だからこそ女たちとの悲しい関係に陥っていきますし、憎めない人物として描かれています

日米関係を薄く、軽く皮肉っているのは監督の思想なんでしょうか?

弁当屋の女社長、永野しのぶの弟は韓流スターみたいな風貌で、チンピラ役なんですが、かなりの存在感がありました

銀座のホステス須藤未知子は艶っぽくて、かなりクセがあってよかったのですが、登場シーンが少なかったのが残念です

クヒオ大佐というのが実在の人物であることは知っていたのですが、映画の冒頭では「実在の人物をモデルにした創作」とあるので、本作品ではどうやら実在の詐欺師「クヒオ大佐」を知ることはできないようです

それでも本作品の登場人物はみんな個性が強いので見ていて面白かったです

女はなぜに騙されるのか?

投稿日

2010/05/19

レビュアー

飛べない魔女

いかにも怪しいいでたち、いかにもウソっぽい経歴、なんで湾岸戦争で爆撃機飛ばしているパイロットがこうも暇そうなのか?
そんなところから絶対騙されやしないと思ってみたものの・・・人間っておバカさんだから、完璧でない風貌に余計惹かれるのかもね。
片言っぽい日本語にも愛きょうがあって、むしろ優しさを感じてしまうのがイケナイのだな。
実際のクヒオ大佐はいざ知らず、堺雅人演じるクヒオくんは、やさオトコ風だもんだから、余計に女はころっと騙されちまったのだろう。
とことん貢ぐ女、とことん貢がせる男、脅しをかける男、ウソをすぐさま見抜く女、怪しいと思いながらも惹かれてしまう女、そんな男女のおかしくも悲しい人生。
最後の最後まで自分のウソに酔いしれていたクヒオ。
夢と現実のはざまで、それはそれで幸せだったのかも?

こんな男ににゃあ、要注意!

- ちょっとイケメンである
- 優しい言葉を照れもせず口に出せる
- 自分の趣味趣向を女にも押しつけたがる
- やがてデート代を女に出させるようになる
- ベットインしたあとうまい投資話があるとキリだす
- ちょっと責めると逆切れする

ここまできて、詐欺だと気がつかないあなたは、相当のアホです(*-`ω-)ん…

 

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