バーティカル・リミット

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予告編か何かで観た、雪の崖かどこかを跳ぶシーンに魅かれて観ました。
内容自体は楽しめたんです。ハラハラドキドキするし。

でも、観終わったあと、一点どうしても納得いかない気持ちが残ってしまい、
それが結局この作品の印象を悪いものにしていると思います。

それは他の方々も書かれているように、
妹一人を救けるために、他の人が何人も死んでることです。
救助隊に参加した人たちは、強制されたわけではなく、
素人じゃないから危険性も承知しているわけだし、
（登山家としてあり得ないって部分もあるとのことですが、
私はそのへんはわからないので何も言えません。）
報酬もあるし、数の問題じゃないといえばそれもそうなんですけど。
でも、だからって納得できない。

残念です。何とか他の人も死なないように作れなかったんでしょうか。
そうすればずっと後味よく、「ああ、おもしろかった」って思えるのに。

そういうことが気にならず、雪山でのハラハラドキドキを楽しみたい方は
観て損はしないと思います。

　そもそも、雪山の遭難者を救出しに行くのに、ニトロ担いでいくってのが理解不能。映画的にこれを使って何をしたいかって？そんなもん、爆発させる以外ないじゃないすか。
　スタッフの中で、さすがにこれはアカンやろと異を唱える者はいなかったんでしょうか。自分たちの芸のなさをさらけ出しているようなもんなのに。
　しかも、爆発シーンでは人間の体がちぎれて骨になっていく様子を、ＣＧでこまごまと描いている。わずか１秒にも満たないシーンやぞ。もっと他にこだわるべきこと山ほどあったろうに・・・。
　極寒の中で、吐息が白くならないのも興ざめですね。

では、「何のかの」いってみましょう！（笑）
山に詳しい方ほどツッコミどころがあると思います、
（私は詳しくはないですが、根が真面目ですから・・。わっはっはっ！！）
標高8000メートルの雪山「K2」が美しいです。その大自然の奇跡の雪原に、
ニトログリセリン知識ゼロの登山家がそれを背負い、──
あちこちで爆発するニトロ・・（ごめんよ、K2・・）しかしハラハラする場面です。
スコット・グレンが、前に遭難した奥さんの遺体を探し続けています。
遭難の事情に、今登っている人間と確執があるのですが、そこにもドラマあり。

極限状態での選択に人間の業を見る思いです。
助かるのか、そのまま滑落して死んでしまうのか！という場面が見せ所ではあるのですが
何回かあるその場面が少し長く、
「落ちるなら落ちるでそろそろ決めろよ・・」と思ってしまう冷たい自分がいました。
また、クレバスに落ちた3人ですが、生き残った2人が助かる方法として死体の一部を利用しますが、
それは許される事なのか、ちょっと信じられませんでした。
しかし、アクションとそれぞれのドラマ性がからまって、面白い仕上がりになってるのは確かですので
サラッと楽しむにはいい作品だと思います。

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まあ、妹想いの兄さんで良かった事。
妹ひとり救うためにあとは犠牲になっても仕方ない・・・らしい。
これはアカンでしょ。
救助の基本は『全員救出』でしょ。
ターゲットを一人に絞ってどーする！？

≪山岳救助隊≫の話じゃないんだから、全員救助が目標じゃないって言われればそーなのかもしれないが、これはひどい。
素人の集団か？
≪ダイナマイトよりニトロを背負って救助≫って設定もぶっ飛びすぎてあり得ないけど、ニトロを使うって考えるならその性質は当然熟知しているはず。。。
あるいは知らなければ説明するだろ！？
「これは超危ない。あれダメ、これダメ、それも絶対ダメ！！命が欲しけりゃ気をつけろ」って。
なのに、何だ？
あの、お粗末極まりないシーンは？？？
基本的な性質や扱い方、危険性を全く無視したチョ〜大雑把な取り扱い。。。ダイナマイトだろうがニトロだろうがあんな雪山で爆発したら雪崩の危険性があるって素人でも分かりそうなもんだけど。あり得ない話だが素人さんに背負わせたってもっと注意して運んでくれそうだ。

一方でクレバスに閉じ込められちゃって遭難中の妹は怪しげな仲間と壮絶な命のかけ引きをしている。人間生きるか死ぬかになったら誰しも≪やっぱり自分が一番カワイイ≫のかな・・・とちょっと考えてしまった。
・・・が、もう少し全員で助かる方法を一緒に考えたって良さそうなもんだ。仲間なんだし。危険だって分かってる雪山登山に挑もうって同じ目的を共有してる人間なのに。妹以外は自分の事しか考えないヤツばっかりだった。。。やれやれ。

文句ばっかりの感想だけど、見応えはある。
雄大な景色に、聳え立つ氷壁、切り立つ岩肌。壮大な雪山。
真っ白な雪原と青空のコントラストは、雪山に登らなくても登山家の気分を味わえる。
美しさだけでなく、雪山の≪ナメタラコワイ≫部分もちゃんと描かれているので、それなりに『雪山は根性据えて挑まないと危ないぞ』と感じる。

・・・なのに、あの登場人物たちの雪山をナメ腐った行動の数々は何だ！？

・・・と、やっぱり文句に戻ってしまう。

旦那と一緒に見たけど、二人で『おい、それはアカンやろ！』とツッコミ入れまくりで見ておりました。
不気味な山男（？）とその氷漬の奥方に、ドン引きもさせてもらったし。。。
おかげで退屈する事も無く、飽きて寝てしまう事も無く最後まで見れましたが・・・。

それなりに色んな意味で楽しめた作品ですが、賛否両論ありそうな作品でした。

山の過酷さをよく表してます。なんかキャストとか雰囲気はB級なんだけどそれだけにリアルさが増してよいような。人間関係の描写も盛り込まれ、迫力だけでなくストーリーもわりとしっかりしてます。これ観ると怖くて山登りいくのがいやになる。