ゴッドファーザー　ＰＡＲＴ　ＩＩＩ

前作で完結した物語を掘り起こして続編を作った割には、良くできた映画だと思います。前二作が神業的な作品だけに、比較するとどうしても見劣りしますが、マイケルに降りかかる過去に犯した罪、その罪を償うためにも何を置いても娘だけは守ろうとする気持ちには感動せずにはいられません。

映像的には、前二作が強調していた光りと影の対比が弱まってしまいました。影を強調した室内で繰り広げられる暗躍など、何とも言えない冷たさを感じる闇の世界の描写が無くなり、対比的に描かれていた室外の陽の当たる華々しいパーティーも室内に場所を移してしまいました。物語が描こうとするものが前二作と違うのがその理由でしょうが、今ひとつ映像から受ける印象が弱まったのはそのためではないかと思います。

また、息子アンソニーのオペラとカットバックする殺人シーンは、第一作の洗礼式とのカットバックに類似していますが、家族愛という面で第一作が描いていた重みや厚みを感られません。決して悪いクライマックスではないのですが…。楽屋落ちの話をすれば、第一作の洗礼を受ける赤ん坊は、ソフィア・コッポラらしいです。コニーを演じるタリア・シャイアは監督の実妹、音楽のカーマイン・コッポラは実父ですし、家族愛の映画を家族で作ったってことでしょうか。

批評し出すと前二作と比べて酷評してしまうのですが、実を言うと私にとって、不覚にも劇場で涙がこぼれてしまった映画は後にも先にもこの映画だけなのです。（汗）前二作を嫌と言うほど繰り返し見ていますし、劇場に出掛ける前にはもう一度見直してから出掛けましたので、マイケルの苦悩やこの映画が描く悲劇への感情移入は特別なものがありました。そういう意味では、第一作はいいとしても、第二作に引き続き第三作を見る方が、マイケルへの感情移入は大きいかと思います。

唯一泣いてしまった映画だけど、5段階評価は、4かな。

もう一つちなみに、トムはこの映画では死んでしまった設定になっているらしいです。字幕では表示されませんが、マイケルの台詞にあるようです。息子の存在意義が薄いのは惜しまれますが…（これ以上けなすまい）

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私は公開当時の10代でしたが、劇場で見、帰り道が恥ずかしくなる位、泣きました。DVDで何度も繰り返して観ている今でも、やっぱり泣いてしまう。オペラ劇場から出てすぐに起こった悲劇と、アル・パチーノの慟哭は、自分にとって、どうしても忘れられない俳優の演技の一つなのです。シリーズの中で比較してしまえば、この作品の評価は最後に来てしまうのでしょう。クールなマイケルが年老い、過去に、病に苦しむ姿を多くの人は見たくなかったのかもしれません。でも、�T・�Uに魅せられた人達にはぜひ観てほしいのです。マイケル・コルレオーネの最期を見ずに、シリーズを語れません。懺悔も後悔も、人生の一部です。

ゴッドファーザー最終章。

�T、�Uを観てからこのpart�Vを借りないと勿体ないと思います。

公開当初（今でも？）この作品は酷評を浴びましたが、決して出来が悪かったとは思いませんでした。
前作、前々作までのストーリーの濃さ、映像の美しさは今作品でも引き継がれていますし、演技ではマイケルの歳と苦悩を重ねた姿をアル・パチーノが見事に演じきっています。
ただ、ヘイガン役を演じていたロバート・デュバルが今作には出演していないことが残念でした。

これは評価がけっこう難しい。というのも、作品単体で観ればそれほど悪くはないから。
しかしこれは、あの神懸かった『ゴッドファーザー』シリーズの最終章。やはり良作レベルでは許されない。いや、続編を作ること自体が無謀だったのかもしれない。

ロバート・デュバルが出演していないことや、ソフィア・コッポラの演技など、確かな瑕疵はある。
だがもっとも致命的なのは、作品に奥行がないこと。すごく感覚的な表現になってしまうが、前2作では、登場人物が現実に息づき、描かれてないところでも様々な組織の思惑や人間模様がうごめいているように思えた。スクリーンには、その劇的な部分だけを切り取って映し出しているかのような。
しかしPart�Vは、スタッフや役者が集まり必要なカットを必要な分だけ撮影してつないだ、「映画である」ことを感じてしまう。

本作が当初はPart�Uの後日譚（いわば外伝的なもの）として企画されていたのを知り、非常に納得したし、そうすべきだったと思う。
オペラ劇場でのマイケルの慟哭など印象的なシーンはあるものの、奇跡のシリーズを総括する器としては物足りなく感じる。

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�Tから18年、�Uから16年・・・
続編にして完結の�V、観終えました。

単なるマフィア物で無く、家族の絆、家族への愛が溢れてます。

ドンと言う名が　ビトからマイケルへ　マイケルからビンセントへ
映画としては長い3時間、内容の濃い3時間程（�T、�U、�V全て）

あんなにファミリーの為に必死だったマイケルの孤独なラスト
美しい娘メアリー、一人目の妻アポロニア、そしてケイ
マイケルが愛した3人の美しい女性とのダンスシーン
それぞれへの想いを胸に　息絶え、崩れ落ちるマイケル

何故今まで観無かったのだろう
いや、今で良かったのかもしれない
今の私でないとここまでの気持ちを持てなかったかもしれない

名作と呼ばれている事に激しく納得
遅咲きですが、ゴッドファーザーファンの仲間入り、させていただきます。
　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　†ザリ†