Ｍｒ．ブルックス　〜完璧なる殺人鬼〜

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他のDVDの予告編で、FOXの怖いシリーズとして、紹介されていたので見てみました。

ケビン・コスナー、デミ・ムーア、ウィリアム・ハートという豪華キャストです。
でも私はイマイチでしたね…。
（↓ネタバレあります）

Mrブルックスは社会的にも成功し、よき家庭人、でも連続殺人者。
快楽殺人者（＝異常者）ではなく、殺人中毒（＝病気）という観点で描いているのは
今までの作品には見かけなかった点です。アメリカ映画でよく見る「依存者の会」にも出席するシーンがあります。
（もちろん殺人依存とは告白しませんが）

頭の中に別の人格がいて、殺人はそいつのせいにするというのはよくあるパターン。
もちろん実際の犯罪者にも二重人格者はいるわけだから、リアルと言えばリアルなんだけど。

殺人の証拠をつかんだ男が、金目的ではなく「殺人を見せろ」と言ってくるのは
新鮮で面白いんですが、その後それほどハラハラする展開もありません。
新たに娘の問題が出てきたり、少し迫力のあるアクションシーンがあったりして、
スリリングにハラハラさせたい娯楽作なのか、真面目に殺人中毒者のドラマを描きたいのかはっきりせず、中途半端に感じました。

ケビン・コスナーはこの役をうまく演じていると思うけど、このキャラクター自体に
あまり魅力が感じられなかったのが残念。
ウィリアム・ハートもさすがだし、久々に見たデミ・ムーアも頑張ってたと思うんだけど。

インタビューなど色々特典映像がついていましたが、「見てみよう♪」という気にはなりませんでした。

サイコな殺人鬼の話しかと思いましたが、意外や意外ヒューマンドラマでした。
ドラマの主人公が殺人鬼だったってお話です。

実業家で良き家庭人である主人公は、その裏では殺人依存症であり、常に殺意を増長させる裏の人格を持つ二重人格者です。

しかしその本性は冷静な判断力と完璧主義によって巧みに隠されており、魅力のある人物に描かれています。
決してヒールに描かれてはいません。
むしろ完璧な仕事を全うする颯爽としたヒーローのようです。

導入部分の短時間で観客に充分その主人公の位置付けを伝えており、脚本の上手さと主演の役作りの緻密さがうかがえました。

ストーリーは結局主人公を悪役に見せることなく展開。
ピンチあれど華麗にスルーしつつ観客をグイグイ引っ張り、最後まで息つかせず、飽きることなく観られました。

ラストは賛否両論ありますが、「この人はきっと400円になってもタバコを止めない人だなぁ」という、今後も期待を裏切らない感じの余韻が、私的にはステキでした（笑）

評価　★★★★☆

最近ケビンコスナーがヒットに恵まれないようで、
これもはっきりいって期待してなかったんですが、
けっこう良かったです。

表の顔は実業家？社長？ですが、
裏の顔は淡々と冷静にターゲットを探し、
作戦を練って行動に移す、頭のキレる連続殺人鬼です。
しかも動機はほとんどなく、殺人依存症・・・・。

こういうの見てると、誰でもターゲットにされる可能性があるってことよね、怖いわー。と改めて思う。

そして最後はなにやら意味ありげな終わり方でしたが、
続編作るんでしょうかねえ。

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いいひと。
アメリカの良きパパ。
正義のヒーロー。
ケヴィン・コスナーにはこんなイメージがあります。
今回はその真逆。
殺人鬼です。
しかし、これが実に魅力的。
スマートで。
パーフェクトで。
それでいて苦悩していて。
ブルックスは極端だけど、人間は大概「いいことをしながらも、悪いことしてる生き物」。
悪いと思っているのに止められない。
自分との会話。
トーク。トーク。トーク。
終わりなき自問自答。
善の自分が優勢になったり、悪の自分が優勢になったり。
人を殺したい。
幸せな人生を送りたい。
欲張り男・ブルックスの苦悩に大いに魅了された２時間でした。

スマートな殺人鬼が大好きなボクとしては痛快極まりない展開。
特に侵入するために鍵を開け閉めするところなんか惚れ惚れしてしまいます。
一回一回新調する殺しの衣装もステキだ。
存在を消す方法や、自分のルールを守るとこもイイ。

もっと色々な殺人を描くのかと思いきや、一つの殺人にかなり時間をかけるので中盤はダレる人もいるかもしれません。
でもって最後はまさかまさかの夢オチ。
今時「夢オチ」ってのが逆に新鮮で驚きました。
個人的にはあのラストは夢ではなく現実であっても良かったと思ってます。バックに流れているミュージックもステキだったのでラストに相応しいと納得してたんですが。
自分を殺させて幕を降ろそうとしていたブルックス。
家族に裏の顔を知られたくなかったブルックス。
ということは自分を殺させようと決めた時点で、工房にある殺人関係の証拠となるものは全て破棄したってことでしょうか？
でもって結局、プランＢを選択したので、また新たに揃えるのかな殺人グッズ？

娘に殺されるかも？という可能性が芽生えてきたブルックスはいずれ我が娘も消し去ってしまうのでしょうか？
気になりますね。

デミ・ムーア・・・久々に観れました。デミにケヴィンにウィリアム・ハートと８０＆９０年代を彩った人たちの共演は嬉しいですね。

デミの夫の弁護士役で「２４」のミシェルが出てるし、ケヴィンの妻役では「ＣＳＩ」のキャサリンが。
相変わらず二人ともお美しい。
どちらのドラマも大好きなので嬉しかったです。

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何を隠そう、ケビンは私の理想の人だった。
あくまでもだった・・の過去系になるのだけど・・
ゲームで名前を付けるときはいつも、ケビンにしていた。
かつての栄光の時は、ケビン・コスナーは私の中で、いい男の代名詞だった時代もあった。
本当に彼は素敵だった。

そのケビンが殺人鬼役？
なんかピンとこない。
正義の味方がお似合いの彼が汚れ役？
なんか納得いかない・・と思いながら見始めた。

ふーん、2重人格の殺人鬼かー。
それもかなりスマートに殺していく。
ケビンの端正な顔立ちが、変化することなく殺人鬼となる。
殺す瞬間の快感が忘れられずに、殺し続けていくMr.ブルックス。
自分の中のもう一人の自分（ウィリアム・ハート）と対話しながら、葛藤をしながらも、殺しが止められない。
一方彼を追い続けている女刑事(デミ・ムーア）。
彼を捕まえるためなら、なんだってするタイプ。
意外だったのは、最後の最後まで、この刑事とブルックスが対峙することがないこと。
これは次回作を作ろうって意図なのか？

最後のオチは・・・現実でも良かったかもしれない。
その方がオモシロかった気がする。
これも次回作を作るための仕掛けなのか？
まあ、作ろうと思えばいくらでも作れそうなネタではあるけれど・・・

でもやっぱり私的には、ケビン・コスナーには殺人鬼役はもうやって欲しくはない・・と勝手に思うのだ(*´ο`*)