地球外生命体捕獲

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邦題があまりにヘタレっぽく敬遠していましたが、予告に釣られて鑑賞。
先に言いますと、私的にはドツボ級作品でした。

過去に宇宙人に拉致されたメンバーが、主たる登場人物。
各々に華がなく、舞台も森・農場の一軒屋と極めて低予算さを知らしめます。

宇宙人に復讐を誓った３人組が、ようやく接近遭遇。
予想外にも生け獲りに成功。
しかし、相手は想像以上にタフで凶悪だった。

なかなか奇抜な設定と脚本。
グロで凶悪かつ愛嬌のあるクリーチャーデザイン。
数々のゾンビメイク超えを果たした腐乱描写。
さりげないコメディ感（サラコメ）。
才能を感ぜずにはいられません。

不死身に近い宇宙人は『ターミネーター』。
鎖で拘束、ガチャガチャの緊迫感は『死霊のはらわた』。
サイコキネシス的バトルは『スキャナーズ』。
オマージュ的要素もテンコ盛り。

クライマックスも期待を裏切りません。
普通、突っ込みどころでしょうが、ワイアットが来るこの日のために準備していたシーンを勝手に想像すると、感動すら覚えます……。
ギャラクティカ・マグナムの如き痛快感の後、ろくでなしコーディの意志を実現すべく行われる世界で一番嫌なピンポン・ダッシュ！！
監督が近くにいたら、親指立ててウインクしたに違いません。

一杯７５０円で供される極旨ラーメン的作品。

特殊メイクが超凝っています。顔はもちろんすごいですが、体中もボロボロでズルムケ（？）でドロベタ、内臓もグロテスクだし、腸がまたビヨヨ〜ンと長く太い、それをトグロ状態で抱きかかえてどうするのそれ！？宇宙人も大きいコオロギ頭で異様に歯が成長して大きい。身体は子供のように小さく動きが素早い。有り得ないリアルさ満載に、とどめの一発は・・！？　蛙飛びをして思いっきり足を伸ばしお空の彼方に消えていった宇宙船！！？？でした。私、思わず噴出してしまいました。そしてラスト、玄関の前に丸焦げ状態の宇宙人が仰向けでコロンと置いてありました。深く考えてはいけません。遊ばれているつもりで観て下さい。きっと楽しめますよ。

DVDに入っている「血祭りレーベル」のCM。
「血みどろのつるべ打ち！お子様厳禁！」と叫ぶナレーションはもの凄いインパクトで、このレーベル、絶対全部見なくちゃ！とメモしました。
「ホステル２」「ブラッド」「フロストバイト」「ヒルズハブアイズ１＆２」と本作品です。

この作品、かなりチープな雰囲気だけど、頑張って作られていたと思います。予想よりずっとよかったです。
キャラもしっかり描かれていたし、伏線もちゃんと張ってあり、
ラスト、主人公の行動に小さい感動を覚えたりします。
アメリカでは「宇宙人にさらわれた、宇宙人を見た」という人が現実にいるそうなので、この話も、日本人よりリアルに感じるかもしれません（ってわけないか…）

血祭りレーベル、私は
「ホステル２」「ヒルズハブアイズ１」「ブラッド」
がお勧めです♪

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殆ど同人映画程度の作品でチープですが何故か楽しめます。
基本は良く有る宇宙人によるアブダクティー（誘拐）ネタなのですが主人公が帰還者なので誘拐の手口を知っていると言うのが話の展開を面白くしています。
そこにいるから仕方が無いと言う有る意味「許容力」の高い監督のセンスは中々だと思ったら実録風ホラーのブレアウィッチ関係者。
道理で安物作りは得意な筈だ。
内容は無茶苦茶だがそれなりに気持ち悪くて、少し怖がれ、キチンと複線も生きるオチが有る。
あまり期待し過ぎなければ十分に楽しめるZ級の佳作だと思う。

退屈なイントロダクションも無く、唐突にストーリーがスタートする辺り、このエドゥアルドサンチェス監督なかなか面白い構成です。流石ブレアウィッチプロジェクトを仕上げた監督でしょう。あの映画も、手ぶれ酔いさえ気にならなければ斬新で怖くて面白い佳作でしたから。

さて本作、その唐突に始まったストーリーが、登場人物たちの会話の中で徐々に徐々に全体像が明らかにされていきます。
そう、観客もいきなり突き飛ばされたものの徐々に徐々に引き込まれていく訳です。
そして主人公ワイアットを中心に、もっさい男かと思われた登場人物達がかなりの熱演を見せる。それぞれに見せ場が用意されていて、特にオーティスとコディは圧巻です。ホラー映画かくあるべし的なシーンで必見と言えるでしょう。


確かに、割りと早い内からその全容を露にする「地球外生命体」はビジュアル的にイマイチでしょうけれど、そんな事はどうでもいいくらいの緊迫感とパワーとグロに溢れた作品です。

お勧めです。※但し、要グロ耐性