ルワンダの涙

殺されるのは
いつも黒人ですな〜

白人は殺人鬼に殺されるが
黒人は民族に殺される運命

しっかしぃ〜
“ナタ”はヤメてよ〜
スプラッターやんけ〜

監督は観客を遠巻きに見せることなどしなかった。
正義と現実の間で悩む神父の苦しみも、死の恐怖に怯える人々の表情も、血塗られたナタも、すべて現物大で観客に叩きつけることで、目の前で起きていることを現実のもののと捉えざるを得なかった。

観客のいる場所を安全な場所とすることを赦さなかった。我々は容赦なく、ルワンダ内戦のかの地へ送られた。

どこか遠くの見知らぬ国で起こっている、我々の得意とする無責任な感覚を消し去られた。

「ホテル・ルワンダ」が置き去りにされた被害者の視点であるとするなら、これは、置き去りにした者の辛い過去の物語。　たとえそれが本意ではなかったとしても、自らの命を守るための唯一の手段だったとしても、行動すら起こせなかった我々に彼らを責める資格はなかったとしても、一生背負うであろう自責の念を”理解できる”と、誰が言えよう。彼らが去った後、学校に保護されていた約２５００人のルワンダ人が虐殺されたことは、動かし難い事実であった。

作り話などではない。
製作・執筆のデビッド・ベルトンは当時BBCのスタッフとしてルワンダ内戦の現実を目の当たりにした。

昨日まで、学校で子供たちと笑っていた男が、今日は血に染まったナタを持って”同じ民族”と笑いあう。

殺す道具に何の違いがあると言われればそれまでだが、指一本触れることなく一発で即死させられる銃と異なり、ナタは温かい肌の最期を感じるはずだ。何度も何度も、昨日までの隣人のそして今日の敵であるツチ族の返り血を、浴びるはずだ。

神はナタで隣人の命を奪う人々も愛するのか、
神の教えという理屈も凄惨極まる現実の前では実に無力であった。

その武装は何のためか、
自衛のためだ、我々の任務は”監視”である。
UN軍の大尉の言葉が空しく響く。
矛盾を知る男から吐き捨てられる言葉は、この上なく辛い。

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正直、ドキュメントを見せて貰った方がさっぱりする。

なんだか、何処かの国の国営放送みたいだなと思ったら、

案の定、BBC（イギリス国営放送）だった。

良いドキュメントをとる放送局だから、そちらの方で頑張ってください。点数を書くと・・・２０点。

まず、話は、ルワンダで起きた内戦の話だ。１９９４年に実際に起こった話だ。

しかし、描かれているのは、変哲もないドラマだ。
映像に全て「規制」がかかっている。

残虐なシーンは見えない様にし、民族の背景に全てベールをかけて撮ってしまった。

所詮、国営放送だ。これが限界だろう。お世話になっているエイベックスの配給なので、見たのだが、時間の無駄でした。

話は人の心に深く触れず、内戦における国連平和維持軍のシューティングドッグ（弱虫）を描いている。原題もシューティングドッグだ。

映画（２時間ドラマだろう）の中で牧師が叫ぶ。
「君たちは死体に群がる犬は撃つが、犬が君らを撃ったか？君らは身の安全のためだけにしか撃てないんじゃないのか？」

その台詞も、なんだかむなしい。そもそも、牧師が人間を殺せと叫んでいる時点で、脚本のミス。

もっと戦争は醜悪である。見る価値無し。２０点。

これが実話に基づく話しだなんて酷すぎる。

凡人は自分の生活を生きるのに精一杯で
世界平和や地球環境を身近な問題として実感できる人は多くはない。
ボランティアに人生を捧げる人々を尊敬はするが
どこか「酔狂な」と思う気持ちもあるのが普通だろう。

せいぜい映画でも見て涙を流すくらいしかできないが
現実にそんなことがあるということ、
私たちの生きる世界とはそんなところだということを
思い知らされたい人は見るべきだろう。

安っぽさは感じない。人の心を揺さぶる秀作だと思う。

「ホテル・ルワンダ」よりはエグいシーンは少なめです。極力、殺戮シーンは控えめにしてるようです。
でも置かれた状況は、本作の方が悲惨でした。つくづく国連ってなんだろうね？　意味ないよね。
ナタで切り殺されるのはイヤだから、せめて子供たちだけでも銃殺にしてくれって・・・ってセリフ
が今でも耳に残ります。狂気に駆られた市民が凶器を振り回して、まるで祭りのようにはしゃいでる。
民族対立による殺戮は恐ろしいことだけど、国連の下した撤退命令の方がもっと恐ろしい。
あの状況でキリストのお祈り等セレモニーをやってる場合かっっ！！とちょっと神父にイラっと
しましたが、直ぐに反省（笑　クリストファー神父の生き様に感動しました。
本作の制作スタッフには、この大虐殺から奇跡的に生還できたルワンダ人が参加してます。みな、身内を
沢山失ったようです。エンドクレジットでは笑顔の写真で紹介されていますので是非ご覧下さい。
いっそのこと、国連で上映会したらいいのにと思いましたね。