セレブの種

予告編を観て惹かれてからいざその映画に挑むと大抵が、
１．予告編で良いシーンばかりを見せすぎていて、内容が薄い
か、
２．予告編とは全く違うストーリー展開でびっくりする
の二通りに分けられることが最近多いように思います。
この作品は後者でした。
そして“２”の方にもまた二通りの映画があって、
２ａ.期待していたのに、正直がっかりな出来栄え
か、
２ｂ.想像していたものよりも見応えがある
に分かれると思います。
そしてこの作品の場合、これも後者だったのが、個人的には、嬉しかった。
冒頭から１５分ほどは、まだ話がどのように進んでいくのか想像ができなくて、ちょっと戸惑ってしまったのですが、色々なテーマに触れながらも、優しく穏やかで、かつちょっとコメミカルな展開で、二時間を軽く越える長さなのに飽きを感じさせないのは、 さすがはスパイク・リー監督作品だ、と思わされました。
しかし他のレビュアーのみなさんもご指摘のように、
邦題の付け方はもちろん、プロモーションの仕方が、あまりにもひどいですね…
「こういう映画なんだな」とあらかたの展開を想像して観た人の期待は大きく裏切られてしまうのでは。
まして米国での上映では「Ｒ１８」指定がされていますしね…。
少なくとも明るいコメディではなく、どちらかと言うと社会派ドラマです。

恋愛は、いつでも誰にでも、自由であるべき。
誰もがその自由な愛を持つ権利がある。
しかし、実際にはそれを困難にしているのが、偏見と差別。
そういうちょっと倫理的・道徳的な問題や要素をたくさん含んでいる社会風刺が効いた作品でした。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

スパイク・リーＭＯＶＩＥなのでとても観たかった作品。

これは観る人を選ぶ映画かなあ。
私は非常に好き。ただ１４０分はちと長い。

それにしても、ジャックを演じた Anthony Mackie 。
この人、ノーマークだったけど、非常に魅力的。
素晴らしい。

私がお金持ちだったら”ＳＯＬＤ”（笑）

女優陣も魅力的。
彼とセクシャルには絡まないけど、エレン・バーキン。この人大好き。

「Ｒａｙ」で好演した Kerry Washington。
相変わらず美しい。

あと、モニカ・ベルッチまで出てる。 John Turturro がベルッチの父親役ってありえんし。

金持ちのレズビアンが自分のお金を払って、彼の精子を欲しがる。
確かに倫理的にどうかと思うけど、彼は魅力的だし、なにせ、高学歴。
そりゃ、ＤＮＡは大事だから、いいんじゃない？と私は思うけどね。

同僚役で、 Q-Tipが出てます。
あと、久々に Woody Harrelson。やな奴の役です。

長いけどいい映画ですよ。
あ、ラストはワタシ的にはイマイチ。

この邦題、びっくりするけど、そんなに悪くもない。

コメディですか？
結構考えさせられる映画だと思ったんだけどな（笑）

会社の不正に関わってしまったシラー博士。
しかもエイズ患者にとって最後の砦ともいえる薬の安全性に関わる問題。「知ろうとしないことは無知より悪い」
ジャックに「結婚して子供をたくさん作れ」と言い残して命を絶つ。
それがシラー博士の倫理。

上司の不正を告発したのはジャックの社会的倫理。

裏ではジャックの再就職を妨害しながら、表では不正を働いたジャックをファミリーとして信じようと社員に熱く語る社長。

再就職もままならず、銀行口座も凍結されて生活にさえこまるようになったジャックのもとに元カノが現れる。
結婚式の招待状までだしておきながら、自分が同性愛者なのかを確認したかったというファティマ。ジャックは捨てられちゃったんだけどね。
心変わりは女の特権。

生活のために１人１万ドルで受精させるという契約をする。
１人の人間の選択が及ぼす影響は悪とも善ともなる。

ファミリーについて考えさせられる映画である。
なにもかもなくしたジャックを受け入れてくれたのは両親・兄であったし、最初は契約から始まった関係だったけど、ジャックがいちばんツライ留置所生活を送っていたとき支えてくれたのは、弁護士でもなくファティマやアレックスだった。

１対１の関係が理想かもしれないけど、世の中みんながみんなそんなストレートな愛情をもっっているわけじゃない。
複雑な形をした愛や家族の形があってもいいんじゃないかなぁ？

倫理なんて自分の置かれている状況によって変わってくるよね。だって法律じゃないもの。

　全く種類の違う２つのテーマを中心に、ストーリーが進んでいきます。
　１つは、邦題にもなっている通り、子供を望むレズビアンのための個人精子バンクビジネスについて。そしてもう１つは、主人公がこのビジネスを始めるきっかけになったともいえる企業の内部告発について。
　後者がただの物語の導入部に留まらず、最後までガッツリ掘り下げられていくので、予想外なくらい社会派的な色合いの濃い作品に仕上がっていました。
　予告編の印象では、もっと軽い作品だと思っていたのですが。。まあ、スパイク・リー作品ですもんね。考えてみれば当然でした。面白そうなテーマの割にあまり話題にならなかったワケもここらへんにあるんでしょう。

　１つめのテーマについては、監督が「議論を巻き起こしたかった」という通り、見終わった後に「うーん・・」と首をかしげてしまいました。果たしてハッピーエンドなのか、どうか。
　少なくともジャック、ファティマ、アレックスの３人が最終的に選んだ生活スタイルについては、全く幸せなゴールに思えないし。最後の大団円的な記念写真も、ゾッと寒気さえしました。
　でも、もしかしたら何十年か後にはこんなの当たり前になってたりして。。自由ってこういうことなのかな？今は「違う！」と思うんだけど、常識って変わるし。わかんないですね。。

前半の企業倫理や内部告発、株インサイダー取引の話とそれ以降の精子提供の話がどのように結びついていくのか、正直言ってよくわからないが、昨今話題になっている問題が盛りだくさんで、一つに絞ったほうがわかりやすいという印象をもったね。
よって邦画のタイトルにもなっているセレブの種に絞ってレビューを書いてみたい。
銀行の預金が凍結されたために背に腹は代えられぬ気持ちと元カノに頼まれたことから始めた精子提供だが、次から次と精子を求めて集まる女性達には圧倒されたね。彼は精力剤を飲みながら頑張っていたが、やはり相手によって彼の精子の表情も違っていて本音がわかり、面白かった。男はやはり正直だね。
レズの女性達もやはり女性だから子供は欲しいのかな？
どん欲に子供を欲しがる姿勢に女性の原点？を見たね。
また子供を産むときの表情も凄みがあり、圧倒されたね。
そして元カノの子供が生まれた後、彼の心境の変化は？。
彼が元カノの元に戻ったのは彼女の女というものに惚れ直したのでは？
元カノのパートナーも複雑な表情を浮かべていたね。
彼を受け入れることができるかな？
愛する息子の父として？また愛するパートナーの恋人として？かは不明だが、この関係はどうなっていくのかな？　
最後に彼と彼の子供達、またその母親達が一同に集う場面があったが、皆、笑顔でとても満足していたね。人類皆、姉妹？の心境かな？大きな愛を感じたね。
それにしても男は体力だね。明日から鍛え直すかな？
今の体では１０ドルの価値もないし、パスされそうだ、残念！