デイジー

オランダで暮らす画家の卵・ヘヨンがある日丸太橋を渡った時、足を滑らして川に落ちてしまう。
しばらくすると、川には小さな橋がかかっていた。
橋を作ってくれた人へのお礼に、ヘヨンは橋の手すりにデイジーの絵を掛けて行く。
その後ヘヨンの家に定期的にデイジーの花が届けられるようになる。
顔も見たことのない花の贈り主に恋をするヘヨン。

やがてヘヨンの前に現れたジョンウに運命を感じ、ジョンウがデイジーの彼だと確信するヘヨン。
しかしジョンウはデイジーの贈り主ではなかった。
ヘヨンを愛してしまったジョンウは本当のことを言うことができない。

本当のデイジーの贈り主・パクウィは、絵を描くヘヨンに恋をし、彼女のために橋を作り、彼女のために花を贈り、彼女をいつも遠くから見守っていた・・・。


てな感じのお話です。
おもしろかったです♪
最初はヘヨンの視点で物語がすすんでいく。
そして同じエピソードをジョンウの視点、パクウィの視点からも語られ、それぞれの秘密が少しずつ解き明かされていく。。。
という手法がおもしろかった！

あ〜、だからあの時ジョンウは急いでいたんだ。とか、
へ〜、あの時パクウィはそんなところからヘヨンを見つめていたのね・・・とか。
どんどん点と点が繋がって、一つの線になっていく。
そして切ないラストシーン。。。。
私は涙は出なかったけど、良かったです！

だけど・・・。
何故涙が出なかったか。。。理由はあります。

この映画の主役はヘヨンとパクウィなんですよね。
ヘヨンは、顔もしらない花の贈り主に恋をするけど、ジョンウに出会ってジョンウに恋をするんです。
ジョンウが好きで好きでたまらない。
ある事件があってジョンウとは離れ離れになり、
本当の花の贈り主パクウィに出会うけどヘヨンは本当のことを知らず、やっぱりジョンウが好き。

私はヒロインの立場に感情移入して映画をみてしまうので、ジョンウのことが好きなヘヨンと同化してしまってるんです。
だから、どんなにパクウィが尽くしてくれても、陰ながら見守ってくれてても、なんだかありがた迷惑的な・・・そう、ヘヨンと同じ気持ちになってた。
何これ！？ストーカーの話！？って思ったぐらい。笑

おそらく製作者側はそんな事が伝えたかったわけではないはず。だけど、どうしても・・・パクウィの愛を受け入れられない自分がいました。←ヒロインになりきってますので。笑

最後まで、ジョンウとパクウィの間で揺れ動いてしまって、どっちつかずの中途半端な感情のまま。。。
私だけかな？こんな感想を持つのは。

ちなみに一緒にこの映画を観た男の子は、完璧パクウィに感情移入していたため（笑）「切なくて悲しくて、めっちゃ良かったです〜！！！」って言ってた。。。
女性と男性とで、誰の視点で観るかで、こんなにも感じ方が違うんだなぁ。ってちょっと感心しました☆

世の中のドロドロした部分ばかり見てきたオジサンとしては…
「ヘヨンさん」の一人称で始まる最初の２０〜３０分は結構キツイ。プレイヤーのタイムを見ては「オエッ、まだ２０分しか経ってないの！」ってね。
カメラマン出身（っていうか兼業）のアンドリュー・ラウ監督はどうしても映像の方に熱が入るらしく、語り口というか話の運びにはあまり熱心じゃないみたい。もっとも無垢な少女ｘインターポールの捜査官ｘスナイパーっていう相関図、異国の地でその３人が３人ともなぜか韓国人っていう設定、こういう脚本を渡されたラウ監督の心中はお察ししますが^_^;

しかし、それでも最後まで見れたのは３人の主役のスター性、存在感に拠るところが大きいかと。ものすごーく美人でも、カッチョいい〜わけでもないが、なんとなく最後まで見届けたくなる気分にさせるのはさすが。

ところ主役の２人が日本のファン向けにメッセージを贈る特典映像が付いてますが、これがあまりにあっさりし過ぎたコメントで逆に大笑い。ここ、一番のツッコミどころですよ。

あまりに悲しすぎる映画にただただ可哀想で涙が止まらない
胸が張り裂けそうな辛すぎる恋…そして、こんなに切なく哀しい映画は観たことがない

事故で声を失ったヘヨンは声が出なくてもいいと思っていたが、彼が現れた時に去って行く彼を引きとめたくても呼び止める声が出ない。

こんな辛い映画ないと思う程に切ない恋物語です。

ヘヨンを愛する悪人のパクイ…でも彼の心は真白でこれほどまでに人を愛することができるのかと思うほどの献身的な愛を見せてくれる。

お願いパクイ死なないで…と泣き叫ぶ自分が居る…パクイをかばってヘヨンが撃たれる…どうしてそんな結末にするの
ハッピーエンドでどうして終わらせてくれないの

悲しすぎる…だから韓国映画は嫌のです。

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何度目かなぁ、見たのは。泣けないんだよなぁ・・・やっぱり。
何故なんでしょう。程好い（？）切なさなのに。

『猟奇的な彼女』（未見）のチョン・ジヒョンちゃん。可愛いです。彼女は表情がとてもいい。恋をしている顔、切ない顔、怒った顔。特典ではお化粧してたけど、スッピンの方が可愛いよ〜。
イ・ソンジェは恋敵があんないい男なのに凄く自然で、私まで好きになってしまいそうでした（汗）。笑った顔も絶望した顔もとても魅力的です。見た目あっさり系なのに。うん、表情って大事ですよね。
そして問題なのが『私の頭の中の消しゴム』のチョン・ウソン。
これは自分の意思なのか監督の意向なのかはわかりませんが、作り過ぎだってば・・・。だいたいスナイパーって役どころでもう苦笑。そこへ来て『レオン』意識しちゃってるでしょ、って部分もあったりして退くしかないです。シリアスを通り越して、とっても臭い演技になっちゃってます。消しゴムは素直に泣けたんですけどね・・・。

ああ勿体ない、勿体ない。

でも全編通じて言えたのは、美術監督やスタッフの名前がわかりませんがとにかく美しかったです。舞台が何故アムステルダムなのかはわかりませんが、とても素敵でしたね。小道具の油絵やお祖父さんが撮った写真、彼女たちが暮らす部屋の雰囲気なんかもとても気に入っています。

「心に秘めた愛」
泣かせてくれると期待してしまうテーマでしたが、改めて見てもいまいちなのでした。
チョン・ウソンがやり過ぎちゃってて惜しい出来、と私は思いましたが、チョン・ジヒョンやチョン・ウソンが好きな方なら楽しめるのでしょうね。


話は変わりますが、電車の中で「文庫本」を手にしている男性に出会うとときめいてしまいます。
知的な男性って好きですね。
（でももしそれがハードカバーなら、ちょっと嫌味に感じてしまう・・・わかりますかね？）
何の本を読んでるのかな〜って気になってしまい、爪が綺麗に整えられていたり、靴もきちんとお手入れされてるなぁ・・・などと何度もチラ見してしまうのです。
そこから恋が始まるか始まらないかはわかりませんが、（その人を）知っているようで知らない誰かからお花が届くなんて少し憧れますよね。



☆−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−春

ＪＵＣＥさん、お読み頂いていて嬉しかったです。
お忙しいご様子で心配していました。
レビューも６００を越えられて、今後もますます楽しみにしていますので、又色々ご紹介下さいね。

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　監督が香港ノワールの旗手、脚本が韓国の売れっ子監督、俳優が韓国の大スターということで、香港ノワール色（ラウ色？）の韓流映画でした。

　かなり強引なストーリー展開なのですが、そのスタイリッシュで美しい映像、全編を漂う切なさと儚さ、銃撃シーンの映像・音の素晴らしさ（これは、まさしく最近の香港ノワール）に、相当はまりました。

　ちょっとネタバレですが、人物Aが死亡したシーンには、「うわっ、やられた（意外性）」。ラストの雨宿りのシーン（このシーンも、モノクロとカラーの混在した映像がスタイリッシュ）には、「えっ！」と言う感じで、最初のシーンを見直しました（あぁ、と納得）。

　韓国の俳優はあまり知らないのですが、ヒットマンのチョン・ウソンとヒロインのチョン・ジヒョンは、いずれもこの映像にぴったりの美しい方々でした。香港の俳優が演じるのであれば、おそらくヒットマンはアンディ・ラウ、刑事はトニー・レオンかな？（インファナル・アフェアのまんま）。ヒロインは、他に替えがたい存在感でした。

　１つだけ注文を言わせもらうと、人物Bが死ぬシーン、あの展開はあまりにも強引すぎ！。私がよく見ているVシネマのヤクザもので頻繁に登場する展開でした。
　その点だけが残念だったので、採点は95点ということで。