ニュー・ワールド / コリン・ファレル
全体の平均評価点: (5点満点)
(83 )
ニュー・ワールド
/テレンス・マリック
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「ニュー・ワールド」 の解説・あらすじ・ストーリー
作品詳細
解説・ストーリー
日本でもディズニー・アニメ「ポカホンタス」などでお馴染みの有名なアメリカの建国神話を、「シン・レッド・ライン」の名匠テレンス・マリック監督が実写映画化。17世紀初頭のアメリカ大陸を舞台に、イギリスの冒険家ジョン・スミスとネイティブ・アメリカンの娘ポカホンタスとの言葉と文化の壁を超えたピュアな愛の物語が、壮大なスケールと美しい映像で綴られてゆく。主演は「アレキサンダー」のコリン・ファレル、共演に15歳の新人クオリアンカ・キルヒャー。
「ニュー・ワールド」 の作品情報
「ニュー・ワールド」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
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ニュー・ワールドの詳細
収録時間:
字幕:
音声:
135分
日本語・英語・吹替用
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英語 2:DTS/5.1chサラウンド/英語 3:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
レイティング:
記番:
レンタル開始日:
DZ9250
2006年09月28日
在庫枚数
1位登録者:
2位登録者:
8枚
0人
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ニュー・ワールドの詳細
収録時間:
字幕:
音声:
135分
日本語・英語・吹替用
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/英語 2:DTS/5.1chサラウンド/英語 3:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
レイティング:
記番:
レンタル開始日:
DZ9250
2006年09月28日
在庫枚数
1位登録者:
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ユーザーレビュー:83件
私はけっこうはまったクチです。
「景色ばかりで眠くなる」とか「ストーリーに起伏がない」とか、みなさんのレビューはわかるのですが、テレンス・マリックも「別にヒットなんか狙ってないよ。わかる人だけわかってくれればいいんだ。」ってとこでしょうか。私はこれけっこう好きです。 ジョン・スミスが見た新世界は、欲望も憎悪も、所有の概念すらもない夢のような世界。 ポカホンタスと出会い、次第に心を通わせていくシーンはほんとに美しくて、思わず見入ってしまう。ポカホンタスがジョンの言葉をひとつずつ覚えていく様子が素晴らしい。 ところがジョンが戻った入植地は、病気と飢餓、疑心暗鬼がうごめく、正反対の世界。そんな醜い世界からポカホンタスを遠ざけようというジョンの意図に反して、洋服を着せられ、教育を与えられ、名前まで変えられてしまうポカホンタス。 夫を愛することもできず、運命に翻弄され、明るさを失っていく彼女の姿に、本当の幸せとは何なのか、文明とは何なのか、考えずにはいられない。
このレビューは気に入りましたか?
はい
11人 の会員が気に入ったと投稿しています
傑作ですね
パープルローズさんからのご指名を頂きましたので早速『ニュー・ワールド』を観てみました。ご指名いただくこと自体が非常に名誉なことだと思いますし、このようなきっかけで作品を見る目や自分の世界が拡がるのは私個人にとっても喜ばしいことですので、とても嬉しく思います。ただし、自分で言うのも何なのですが、自分なりに精一杯真剣に努力してはいるものの私の鑑賞眼は決して人様に胸を張れるようなものではありませんので、飽くまでも一個人の参考意見として受け取っていただければと思います。 実はこれまでテレンス・マリックはその名前を知っているという程度の認識しかなく、彼の作品も『シン・レッド・ライン』しか観たことがありませんでした。『シン・レッド・ライン』はどうも情緒的な描写が多い、多過ぎるように感じられたため『ニュー・ワールド』も同様のものだろうと思い全くノーマークだったのですが、実際に観た『ニュー・ワールド』は、そんないい加減な予備知識をいとも簡単にひっくり返すほど優れた作品でした。 水面を揺らす波紋から始まる、たゆたうようなBGMに載せたオープニング・クレジットを観た時点で予感のようなを感じましたが、その予感は単なる予想や思い込みではなくやはり作品全体を貫く通底音とも言えるようなもので、それは敢えて言えば音楽にも似たものだと感じました。ジャンプ・ショットと見紛うような小刻みなショットの連なりや説明を排した、いや個々の要素の説明はおろか物語の叙述ですら埒外としているかのような「文体」はまさに音楽的なものであり、詰まるところ物語の簡略な粗筋やそこから得られる直線的なメッセージなんぞを求める人にとっては退屈としか感じないような作品だと思います。 しかし、スティディカムや手持ちカメラを使い分けた移動撮影を中心とする、でも一つ一つのショット自体は呆気なさを感じさせるほど短い断章、いや断片で構成されたフィルムは耳ならぬ眼を傾けているだけでとても良い気持ちになってきます。また、ラヴァ様が鋭く指摘されているとおり音に対する配慮も相当なもので、自然音とBGMとを等価に、しかし明確に使い分けており、映画における音の重要さをまざまざと知らしめてくれます。 そして、この作品の一番素晴らしい点は、音と映像とが奏でる「音楽」を見聞きすること自体が「快楽」だと言うことです。時間の経過と共に物語の流れやポカホンタスを始めとする登場人物達の心情や心理の変遷が自ずと伝わってきますが、ことこの作品に関してはそれは結果としてもたらされるものであり、これらを追い求めたり「結論」に向かって先を急ぐような気持ちには全くなりませんでした。いつまでもこの時間が終わらなければいい、そんな気持ちです。 もちろんこの作品は単なるBGMでも環境ビデオでもありませんから、無機質な音と映像とに感銘を受けているわけではなく、アメリカの歴史の原点や、ポカホンタスという一人の女性の生き様、などが欠くべからざる要素としてあるのですが、これらが個々の「部品」として分割できないような渾然一体とした作品そのものとして提示されているのが素晴らしいのであり、それを分析的にではなく感覚的に受け取ることが、それができるような作品であることが素晴らしいと思うのです。この「快楽」を起点として、ラヴァ様が提示されたような「911以降の世界状況と世界認識」について語ることは可能ですし、必要であるとすら言えると思いますが、「認識」やら「テーマ」やら「言いたいこと」やらは、決して「快楽」に先立つものでないということは充分に認識し意識する必要があると思います。 余談ながら申し上げると、この作品のレビューでも言われている「映像は(が)美しい」と言う意見には極めて強い違和感を感じます。映画でも、小説(文学)でも、美術や音楽でも、それが鑑賞物である限り「表現形式」と「意味内容」とは分離不可能なはずで、「意味内容」を伴わない「表現形式」もなければ、「表現形式」を無視した「意味内容」もあり得ません。ですから、「絵柄(映像)は美しい」とか、「カメラワークは素晴らしい」と言うことは映画作品の良し悪しを決定する一要素であるとしても、イコールであったり、それだけを切り離して論じることはできないはずです。『ニュー・ワールド』の映画としての美しさは、自然の風景などの素材やカメラワークの美しさに依るものではなく、これらに必ずしも依存しているとは言えない作品としての美しさ故のことなのだと思います。
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はい
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それはゴッドの臨在である
「シン・レッド・ライン(1998)」の、ゴッドとの対話という大変重苦しい世界がとっても気に入ったので同じ監督の作品を借りてみました。 この映画もそれだった。(私の解釈では、です) この監督は人間存在とは何か?を追いかけて生きている人のように思う。経歴を見てもそんな感じ。作品をみっつ観てもそんな感じ(含「天国の日々(1978)」)。 そしてこの人の映画には「自然」というものが一つの重要な要素として登場する。 それはゴッドの臨在である。 「愛」がテーマなのだが(私の解釈では、です)とっても素晴らしい、霊感を受ける言葉が散りばめられているが、字幕がそれを伝えられていない。この字幕は「愛」を知らない人が書いたものである。最近のハリウッド映画は「理由の無い一目惚れ」ばかりが出てきて「愛」を描く能力の無い監督ばかりになってしまっているが、この映画は貴重な例外だ。 スミス大尉がポカホンタスを好きになったシーンで、その説明がナレーションと字幕でなされる。 字幕はこうなっている。 「容姿も知性も勇気も飛び抜けていた」 容姿と知性は分かるが、勇気は出てきてないだろう。異邦人スミスを受け入れた事を「勇気」と書きたかったのだろうがそれは全然違う。ナレーションはこう言っている。 「She exceeded the rest not only in feature and proportion, but wit and spirit too.」 フィーチャーは容 プロポーションは姿 ウィットは知 スピリットは魂 それらが私に響いて来た、とスミスは言っている。 人を愛した経験のある人は、ここで思い切り共感する。 最初の三つは誰でも分かりやすい魅力だが、人はそこに惚れるのではない。 「魂」なのである。そこが共振して興味が愛に変わる。 「容姿も知性も勇気も飛び抜けていた」 この字幕は「愛」というものをまったく知らない人が書いているのである。 ポカホンタスもスミスに対して愛の本質を示す言葉を紡いでいる。 「あなたの内(うち)に嘘は見えない」 「You have no evil.」 かなり間違っているが「内」に「うち」とルビをふって使ったのは苦心が見えて良いと思う。が、続けて言うこのセリフ、 「わたしはあなたのものよ」 「I belong to you.」 これはもう椅子から滑り落ちる誤訳である。辞書にはそう書いてあるが、そういう意味じゃない。 いままで散々、ポカホンタスは「二人はひとつ」などと愛の本質を述べているのだから、ここは日本語で言うなら「わたしはあなたの中に在る」である。せっかく「うち」を使えたのに続けて「なか」を使えなかったのか?この映画の字幕を書くのはかなり力量の要る仕事だ。君には無理でしたと言うしか無い。 髪結いのおばさん 「あなたならきっとーーー困難を乗り越えられるわ」 A nature like yours can turn trouble into good. 「悲しみをバネにして幸福な人生を手に入れるのよ」 All this sorrow will give you strength and point you on a higher way. 「木を見てご覧なさい 根を張って成長するわ」 Think of a tree, how it grows around its wounds. 「枝が折れても成長し続けるのよ 光に向かって伸びるの」 If a branch breaks off, it don't stop but keeps reaching towards the light. ここは相当スピリチュアルな事をおばさんがポカに言っているのだが、まったく書けていない。最後のライトは光じゃなくて精神世界のメタファなんだが、まったく意味が伝わっていません。 君は何者? Who are you? 私たちは草よ We're like grass. 彼女によって満たされた She weaves all things together. 恋に落ちた I touched her long ago… 最後の、ロング・アゴーなんて、どうだ。「何年も前に、」ではないということが分かるだろうか? 「この人とは生まれる前から繋がっていた」 なのだ。 自分の愛する人を思い出し、胸が苦しくなる映画だと思う。 子供には分からんな。 ※以上は私の勝手な解釈でありネタバレではないと考えています。
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はい
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あまり多くを語る必要の無い映画
投稿日:2007/10/14
レビュアー:ひろぼう
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
劇場の大きなスクリーンで観るべきでした。 美しい開拓地、アメリカの原風景が幾度も挿入されます。 そこに暮らす原住民の営み。 天真爛漫なポカホンタス。 イギリス人から見れば、そこはまさしくニューワールド。 ポカホンタスから見たイギリスもニューワールド。 厳格で重厚、華麗で尊厳に満ちた都市。 きっちりと様式美に沿って造られた庭園、自然。 「故郷に帰ろう」と彼女は言い、ドレス姿で飛び跳ねる。 そう言えたのは夫の思いが彼女に伝わり、彼女の愛がそれに応えたから。 偉大な叙事詩にして普遍のテーマをである愛を描いた作品。 皆が持っているためそれを語るのに多くの言葉は必要無い。 流れる河、そよぐ風のごとく映像を受け留めれば良い。
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はい
6人 の会員が気に入ったと投稿しています
編集前はどんなもんだ?
テレンス・マリックの映画はどれも、何度観ても面白い。 確か“シンレッドライン”だったかな、のレビューによふかしさんがそう書いていたと思うんだけど、今まではおいらもそういう考えを持ってたんだけどね、どうも本作を観てからというもの、過去の作品が物足りなく感じてしまうんです。 形式的にも内容的にも過去の作品を踏襲している部分はあるんですけど、本作は傑作揃いの彼の作品の中でも特に印象深い一本となりました。 文面では良さを伝えにくいタイプの作品だと思うのですが、印象に残る点をあげるとすると、編集が担う役割(音楽等も含む)が大きかった作品という事でしょうか。 自然光を生かした美しい映像なんかも勿論素晴らしいのですが、本作はカッティングが変なんです。 もともとオーソドックスな繋ぎをするタイプの監督ではないと思いますが、本作はかなり編集でいじってますね。 勿論ただ奇抜さだけが印象に残るのではなく、効果的に機能したものなのですが、結構映画を見慣れている方でも色んな意味で混乱するかもしれません。 莫大なフィルムの量から取ったほんの僅かな素材で出来ているのでしょうか。 それとも緻密な計算からなされた撮影、編集なのかなぁ・・まぁおいらにはその辺は分かりましぇん。 そういった意味では編集前のフィルムを見てみたくなる作品でした。 物語内容も含めて非常に面白かった一本です。 星★★★★★ 満点贈呈。
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はい
6人 の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
私はけっこうはまったクチです。
投稿日
2006/10/05
レビュアー
パープルローズ
「景色ばかりで眠くなる」とか「ストーリーに起伏がない」とか、みなさんのレビューはわかるのですが、テレンス・マリックも「別にヒットなんか狙ってないよ。わかる人だけわかってくれればいいんだ。」ってとこでしょうか。私はこれけっこう好きです。 ジョン・スミスが見た新世界は、欲望も憎悪も、所有の概念すらもない夢のような世界。 ポカホンタスと出会い、次第に心を通わせていくシーンはほんとに美しくて、思わず見入ってしまう。ポカホンタスがジョンの言葉をひとつずつ覚えていく様子が素晴らしい。 ところがジョンが戻った入植地は、病気と飢餓、疑心暗鬼がうごめく、正反対の世界。そんな醜い世界からポカホンタスを遠ざけようというジョンの意図に反して、洋服を着せられ、教育を与えられ、名前まで変えられてしまうポカホンタス。 夫を愛することもできず、運命に翻弄され、明るさを失っていく彼女の姿に、本当の幸せとは何なのか、文明とは何なのか、考えずにはいられない。
傑作ですね
投稿日
2006/10/17
レビュアー
parole
パープルローズさんからのご指名を頂きましたので早速『ニュー・ワールド』を観てみました。ご指名いただくこと自体が非常に名誉なことだと思いますし、このようなきっかけで作品を見る目や自分の世界が拡がるのは私個人にとっても喜ばしいことですので、とても嬉しく思います。ただし、自分で言うのも何なのですが、自分なりに精一杯真剣に努力してはいるものの私の鑑賞眼は決して人様に胸を張れるようなものではありませんので、飽くまでも一個人の参考意見として受け取っていただければと思います。 実はこれまでテレンス・マリックはその名前を知っているという程度の認識しかなく、彼の作品も『シン・レッド・ライン』しか観たことがありませんでした。『シン・レッド・ライン』はどうも情緒的な描写が多い、多過ぎるように感じられたため『ニュー・ワールド』も同様のものだろうと思い全くノーマークだったのですが、実際に観た『ニュー・ワールド』は、そんないい加減な予備知識をいとも簡単にひっくり返すほど優れた作品でした。 水面を揺らす波紋から始まる、たゆたうようなBGMに載せたオープニング・クレジットを観た時点で予感のようなを感じましたが、その予感は単なる予想や思い込みではなくやはり作品全体を貫く通底音とも言えるようなもので、それは敢えて言えば音楽にも似たものだと感じました。ジャンプ・ショットと見紛うような小刻みなショットの連なりや説明を排した、いや個々の要素の説明はおろか物語の叙述ですら埒外としているかのような「文体」はまさに音楽的なものであり、詰まるところ物語の簡略な粗筋やそこから得られる直線的なメッセージなんぞを求める人にとっては退屈としか感じないような作品だと思います。 しかし、スティディカムや手持ちカメラを使い分けた移動撮影を中心とする、でも一つ一つのショット自体は呆気なさを感じさせるほど短い断章、いや断片で構成されたフィルムは耳ならぬ眼を傾けているだけでとても良い気持ちになってきます。また、ラヴァ様が鋭く指摘されているとおり音に対する配慮も相当なもので、自然音とBGMとを等価に、しかし明確に使い分けており、映画における音の重要さをまざまざと知らしめてくれます。 そして、この作品の一番素晴らしい点は、音と映像とが奏でる「音楽」を見聞きすること自体が「快楽」だと言うことです。時間の経過と共に物語の流れやポカホンタスを始めとする登場人物達の心情や心理の変遷が自ずと伝わってきますが、ことこの作品に関してはそれは結果としてもたらされるものであり、これらを追い求めたり「結論」に向かって先を急ぐような気持ちには全くなりませんでした。いつまでもこの時間が終わらなければいい、そんな気持ちです。 もちろんこの作品は単なるBGMでも環境ビデオでもありませんから、無機質な音と映像とに感銘を受けているわけではなく、アメリカの歴史の原点や、ポカホンタスという一人の女性の生き様、などが欠くべからざる要素としてあるのですが、これらが個々の「部品」として分割できないような渾然一体とした作品そのものとして提示されているのが素晴らしいのであり、それを分析的にではなく感覚的に受け取ることが、それができるような作品であることが素晴らしいと思うのです。この「快楽」を起点として、ラヴァ様が提示されたような「911以降の世界状況と世界認識」について語ることは可能ですし、必要であるとすら言えると思いますが、「認識」やら「テーマ」やら「言いたいこと」やらは、決して「快楽」に先立つものでないということは充分に認識し意識する必要があると思います。 余談ながら申し上げると、この作品のレビューでも言われている「映像は(が)美しい」と言う意見には極めて強い違和感を感じます。映画でも、小説(文学)でも、美術や音楽でも、それが鑑賞物である限り「表現形式」と「意味内容」とは分離不可能なはずで、「意味内容」を伴わない「表現形式」もなければ、「表現形式」を無視した「意味内容」もあり得ません。ですから、「絵柄(映像)は美しい」とか、「カメラワークは素晴らしい」と言うことは映画作品の良し悪しを決定する一要素であるとしても、イコールであったり、それだけを切り離して論じることはできないはずです。『ニュー・ワールド』の映画としての美しさは、自然の風景などの素材やカメラワークの美しさに依るものではなく、これらに必ずしも依存しているとは言えない作品としての美しさ故のことなのだと思います。
それはゴッドの臨在である
投稿日
2010/04/22
レビュアー
bokensdorf
「シン・レッド・ライン(1998)」の、ゴッドとの対話という大変重苦しい世界がとっても気に入ったので同じ監督の作品を借りてみました。 この映画もそれだった。(私の解釈では、です) この監督は人間存在とは何か?を追いかけて生きている人のように思う。経歴を見てもそんな感じ。作品をみっつ観てもそんな感じ(含「天国の日々(1978)」)。 そしてこの人の映画には「自然」というものが一つの重要な要素として登場する。 それはゴッドの臨在である。 「愛」がテーマなのだが(私の解釈では、です)とっても素晴らしい、霊感を受ける言葉が散りばめられているが、字幕がそれを伝えられていない。この字幕は「愛」を知らない人が書いたものである。最近のハリウッド映画は「理由の無い一目惚れ」ばかりが出てきて「愛」を描く能力の無い監督ばかりになってしまっているが、この映画は貴重な例外だ。 スミス大尉がポカホンタスを好きになったシーンで、その説明がナレーションと字幕でなされる。 字幕はこうなっている。 「容姿も知性も勇気も飛び抜けていた」 容姿と知性は分かるが、勇気は出てきてないだろう。異邦人スミスを受け入れた事を「勇気」と書きたかったのだろうがそれは全然違う。ナレーションはこう言っている。 「She exceeded the rest not only in feature and proportion, but wit and spirit too.」 フィーチャーは容 プロポーションは姿 ウィットは知 スピリットは魂 それらが私に響いて来た、とスミスは言っている。 人を愛した経験のある人は、ここで思い切り共感する。 最初の三つは誰でも分かりやすい魅力だが、人はそこに惚れるのではない。 「魂」なのである。そこが共振して興味が愛に変わる。 「容姿も知性も勇気も飛び抜けていた」 この字幕は「愛」というものをまったく知らない人が書いているのである。 ポカホンタスもスミスに対して愛の本質を示す言葉を紡いでいる。 「あなたの内(うち)に嘘は見えない」 「You have no evil.」 かなり間違っているが「内」に「うち」とルビをふって使ったのは苦心が見えて良いと思う。が、続けて言うこのセリフ、 「わたしはあなたのものよ」 「I belong to you.」 これはもう椅子から滑り落ちる誤訳である。辞書にはそう書いてあるが、そういう意味じゃない。 いままで散々、ポカホンタスは「二人はひとつ」などと愛の本質を述べているのだから、ここは日本語で言うなら「わたしはあなたの中に在る」である。せっかく「うち」を使えたのに続けて「なか」を使えなかったのか?この映画の字幕を書くのはかなり力量の要る仕事だ。君には無理でしたと言うしか無い。 髪結いのおばさん 「あなたならきっとーーー困難を乗り越えられるわ」 A nature like yours can turn trouble into good. 「悲しみをバネにして幸福な人生を手に入れるのよ」 All this sorrow will give you strength and point you on a higher way. 「木を見てご覧なさい 根を張って成長するわ」 Think of a tree, how it grows around its wounds. 「枝が折れても成長し続けるのよ 光に向かって伸びるの」 If a branch breaks off, it don't stop but keeps reaching towards the light. ここは相当スピリチュアルな事をおばさんがポカに言っているのだが、まったく書けていない。最後のライトは光じゃなくて精神世界のメタファなんだが、まったく意味が伝わっていません。 君は何者? Who are you? 私たちは草よ We're like grass. 彼女によって満たされた She weaves all things together. 恋に落ちた I touched her long ago… 最後の、ロング・アゴーなんて、どうだ。「何年も前に、」ではないということが分かるだろうか? 「この人とは生まれる前から繋がっていた」 なのだ。 自分の愛する人を思い出し、胸が苦しくなる映画だと思う。 子供には分からんな。 ※以上は私の勝手な解釈でありネタバレではないと考えています。
あまり多くを語る必要の無い映画
投稿日
2007/10/14
レビュアー
ひろぼう
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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劇場の大きなスクリーンで観るべきでした。 美しい開拓地、アメリカの原風景が幾度も挿入されます。 そこに暮らす原住民の営み。 天真爛漫なポカホンタス。 イギリス人から見れば、そこはまさしくニューワールド。 ポカホンタスから見たイギリスもニューワールド。 厳格で重厚、華麗で尊厳に満ちた都市。 きっちりと様式美に沿って造られた庭園、自然。 「故郷に帰ろう」と彼女は言い、ドレス姿で飛び跳ねる。 そう言えたのは夫の思いが彼女に伝わり、彼女の愛がそれに応えたから。 偉大な叙事詩にして普遍のテーマをである愛を描いた作品。 皆が持っているためそれを語るのに多くの言葉は必要無い。 流れる河、そよぐ風のごとく映像を受け留めれば良い。
編集前はどんなもんだ?
投稿日
2007/05/22
レビュアー
雲黒斎
テレンス・マリックの映画はどれも、何度観ても面白い。 確か“シンレッドライン”だったかな、のレビューによふかしさんがそう書いていたと思うんだけど、今まではおいらもそういう考えを持ってたんだけどね、どうも本作を観てからというもの、過去の作品が物足りなく感じてしまうんです。 形式的にも内容的にも過去の作品を踏襲している部分はあるんですけど、本作は傑作揃いの彼の作品の中でも特に印象深い一本となりました。 文面では良さを伝えにくいタイプの作品だと思うのですが、印象に残る点をあげるとすると、編集が担う役割(音楽等も含む)が大きかった作品という事でしょうか。 自然光を生かした美しい映像なんかも勿論素晴らしいのですが、本作はカッティングが変なんです。 もともとオーソドックスな繋ぎをするタイプの監督ではないと思いますが、本作はかなり編集でいじってますね。 勿論ただ奇抜さだけが印象に残るのではなく、効果的に機能したものなのですが、結構映画を見慣れている方でも色んな意味で混乱するかもしれません。 莫大なフィルムの量から取ったほんの僅かな素材で出来ているのでしょうか。 それとも緻密な計算からなされた撮影、編集なのかなぁ・・まぁおいらにはその辺は分かりましぇん。 そういった意味では編集前のフィルムを見てみたくなる作品でした。 物語内容も含めて非常に面白かった一本です。 星★★★★★ 満点贈呈。
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