ステップフォード・ワイフ

旧作、キャサリン・ロスのほうをもいちど見てから、ちゃんと感想書きたいと思っていましたけど、忘れちゃうのでとりあえず。

えっと。
つまりはこの原作と以前の作品があるところに、今の時代にこの映画をリメイクする意味ってのが、てんでわかりまへん。

３０年以上前に作られた時点では、ある種の社会風刺をはらんだホラーという意味があったはずのこのドラマ。
たしかに、ニコール・キッドマンを使って、人形のような女性たちをケーキハウスのような家々に住まわせて、コメディタッチでひとつの作品にすれば、「映像としていける！」と思ったのかもしれません。（内容的には、すでに前作があり、ある程度の成熟性と話題性は確保できているわけなんで）。

でもさ。

すでに２００６年の今。
ステップフォードワイフを妻の理想と考える男性が、いったいどのくらいいるってのさ。アメリカにはいるの？　だとしたら、本当にアメリカは救いようがないと思うよ、私は。

おっぱい大きくて、何でもはいはいということを聞いて家事をする、おつむノータリンの女性が男性は好きなのです、なんてことを、今の世の中で映像にして見せても、「あほくさ」と思うだけです。
これが昔だったら、ある種のホラーとしてきちんと成立したわけで、その「ピリッと利いた社会風刺」と、「ステレオタイプな女性像を求めることへの警告」という精神作用が働かない限り、なーんの意味もないストーリーなのでは。もしくは、もう完全にこんな発想が寓話化してしまった時点で、過去にはこんなこともあったのねえ、というおとぎ話として作るとか。

今の時代にこの内容は、あまりに中途半端すぎて、リメイクに何の意味も見出せなかったよ、というのが正直な感想。最初から無理がある。
こわーい！　うわあ、この話ってすごい風刺なんだねえ、男ってやはりこういう女性が好きなんだよなあ、こわいわあ、、、なんて思ってしまう人がいるとしたら、今の時代、ちょっと自分の価値観に疑問を持ったほうがいいと思います。


どこかで、広告代理店風に「これはいける、いい映像に作れる！」とか「相応の興行が期待できるぞ」なんているマーケティング製作されたような感があって、私はあまりいただけませんでした。はい、すみません。

映像だけ割り切って楽しもうと思えれば、なかなか凝った美術が楽しめるかもしれません。

男性が明るく貞淑な召使のような妻を望んでいるのは、どんな男性にも心の奥底にあるのではないでしょうか。。。
この映画に出てくる男たちには一様に腹がたちましたが、最後にドンデン返しもあって、ちょっとひそかに予想はしていたものの、おー、そう来たか！
ニコールは相変わらず超きれいで、バービー人形風のファッションと髪で登場したときは、神がかり的なきれいさで、ため息がでちゃった。きりりとしたキャリア・ウーマンから一転して、おっとりしたお人形さん的な美人妻をうまく演じていましたね。
あー、それに引き換え、マシュー・ブロデリックの老けたこと、老けたこと。けっこう好きだったので、ショックだったなあ。
”ウォーゲーム”でかわいい男の子が出てきたなあって思ったのが約２０年前。”ファミリーゲーム””グローリー”では美青年ぶりが光っていましたのに。。
”恋におぼれて”ぐらいからちょっとぐずれはじめ、”ゴジラ”ではまだ許容範囲だったのに。。
この映画では、顔の中心だけ昔のマシューくんで、その周りはもう見る影もなく中年のおじさんになっちゃって。悲しい(^_^;)、
（そういう自分も同時に年をとっているのだから仕方がないか。。）

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面白いんだけど「はあ〜！？」って感じでした。。。途中までは！
ステップフォードの秘密・・・「そうだったのかぁ〜」。で、ラストは「生まれ変わったステップフォードなら移り住みたいかも♪」ですね。

ただ。。。旦那は途中で寝てしまいました。
（ヤバそうな話の展開になりそうだったからかしらん？ちょっと目を見開いてしっかり見て欲しかったかも・・・あはは）

しかし。。。男って勝手だねえ。
仕事してたら家事・育児なんて完璧に出来るわけ無いじゃん。
会社の仕事だって仕事だけど、家事だって育児だって仕事なんだぞーーー。
働く女は会社でも仕事して、家に帰ったら夫と子供の為に家の仕事して・・・妻はいつ誰が癒してくれるんだよーーー！？

優秀すぎる妻は夫が卑屈になる・・・って、じゃ、妻は常に夫に対して卑屈になってろって事なの！？
で、気に入らないから理想の妻になるように脳みそにチップを埋め込んでリモコンで操作するって・・・どーゆーことよっ！！

・・・などと、働く奥様は「はあっ！？」って思うかも。

しかし、街中がどの家も巨大豪邸で旦那はみんな紳士で奥様はみんなカントリードールのような・・・て本当にあったら不気味ィ〜〜〜！
お人形のように従順な妻がいいのなら「夜の性活ＯＫ（？）のメイド」を雇えばいいのよ。ただし、無料ではないでしょうが。

ジョアンナがウォルターと地下に消えて行った時は『うわ〜。。。旦那、サイテ〜』と真剣に思っちゃった。
しかも、ジョアンナが次のシーンで大変身してるし（ただ、キレイではあったんだけど・・・ちょっと怖かった）。

でも、ラストで『うわ〜、元凶はコイツだったのか〜。。。』
で、理由もちょっと分かるような。。。
一生懸命やってたのにねえ。。。

夫婦って難しいねえ。。。
好きじゃなけりゃ一緒になれないけど、好きなだけじゃあ一緒にいられなくなっちゃうんだよね。

私も「可愛げ」ってものと「貞淑・従順」ってトコを持っとかないと脳みそにチップ埋められちゃうかしら！？
・・・無理、無理ーーーっ！

ったく〜。お金持ちはろくなこと考えていないっていう映画だな。奥様を自分の理想通りにしようとする暇があったら、もっと頭使ってお金稼ぎなさい。特許でもとってハウスワイフロボットを作り出せばいいのに。自分の都合のいいようになるよ。

パープルローズさ〜ん、オタエドンさ〜ん、裸足のラヴァースさ〜ん（これは、レビューでsheriffの名前を出してくださった方々です）何か、お勧めの映画ありますか〜。この、レビュー読んでくださっているとうれしいのですが・・・。

私も二コールになれるのでしょうか？？無理は承知で期待しちゃいますね。あんなにしわのないお顔も、珍しいもんね〜・・・と、作品の中身は、ま〜１回見たら良いでしょう！てな感じでございました。芸達者のオン・パレード。雑誌のグラビアから向けだした様な（ちょっと時代は前ですが）パステルカラーの映像が目を楽しませてくれます。好き好きもありますが。漫画チックに、コメディタッチで、大して奥行きもなく、わいわい、がやがやと、お話は展開してまいります。二コール好きには、嬉しい作品なんでしょうね〜〜ラストの落ちも、驚きはなし。夫役のマシュー・ブロデリック、昔は目の輝きが好きでしたが、おじ様になってしまって・・・二コールの影に隠れてしまった。残念なことでした。　　　　　　　　　　　軽く楽しめた１本かな。