リディック

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経過とともに面白さが増してきて最高潮でエンディングをむかえる非常に後味の
いい作品でした。ヴィン・ディーゼルのヒーローぶりは向かうところ敵なし。
好青年のヒーローではなくヒールっぽいヒーローというのが彼の持ち味であるが
本作ではそれがいかんなく発揮されている。
ただ、この宇宙を舞台した作品となれば誰もがSTAR WARSを思い浮かべて
しまうだろうし、なかなかそれを超えれないものだしかなり不利だと思う。
リディックはかなりのお金と時間を費やしただろうCGは映画史上上位に入ること
は間違いないのではないかという出来。実際はSTAR WARSにもひけをとって
いないはずだと思うけど、STAR WARSファンの方はどう思われたのか興味の
あるところだ。

実は最初から刑務所にいくあたりまではあんまり面白く感じてなかった。しかし
脱獄するあたりから最後まで面白さが一気に加速した。

ヴィン・ディーゼル出演作の中では第二位にランクインかもしれない。一位はも
ちろん「ＸＸＸ」だ。

ところでこの作品に前作があることは全く知らなかった。他のレビューを読んで
いて初めて気づいた始末だ。当然、そちらを観てからみるべきだったが後の祭り。
前後してしまったが早速、ピッチブラックをスポットレンタルで手配した私でした。

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リディックが爆風スランプのサンプラザ中野に見えてしまう。どうでも良い事ですが。

さて、本作品は、悪には悪で対抗する、みたいなお話なのですが、どうしてもリディックが悪人に見えませんでした。５つの惑星から指名手配される程の極悪人と言うからには、どんな悪い事をしたのでしょうか。窃盗程度の悪行では納得しませんよ。もっと残忍なところを見せてくれないと、出だしの設定に説得力がありません。

監獄惑星の設定は凄い。日の出前に宇宙船に辿り着かないと、灼熱の太陽に体を焼かれてしまう！なんてスリリングな。だけど、昼の700度は良いとして、夜の零下300度って・・・。絶対零度は零下273度と記憶しているのですが・・・、それとも私の記憶違い？ちなみに、天体において最低気温を記録するのは夜明けの直前。つまり、リディック達は、零下300度の場所を疾走していた訳だ。絶対零度では、全ての物体は固体としてしか存在できないはずなのに・・・（即ち、空気も固体）。

登場人物もちょっと期待ハズレ。色々な惑星の住人がいるはずなのに、外見上は皆地球人。光学迷彩の特殊能力を持った種族がいたが、殆どの登場人物は、惑星人としての個性がない。リディックですら、超人的な運動神経は良いとして、特殊能力は暗闇で眼が見えるって事くらいかい？

日本のアニメで言えば、「コブラ」みたい、という意見がいくつかあったけど、コブラに出てくる登場人物は個性的なキャラも多いし、コブラにもサイコガンと言う特殊能力があった。「コブラ」の方が断然面白いと思う。

前作も見ておらず、何の予備知識もなく見たけどすごくよかった。世界も主人公も敵もそろいもそろってうさんくさいし、もろB級のはずなんだけど、単なるSF映画の枠に収まらないパワーに満ち溢れた不思議な作品ですね。こんなうさんくさい作品に巨大セットやらてんこ盛りのCGやら湯水のように金注ぎ込むなんてアメリカってのはたいした国だとあらためて感心。

2004年の作品です。
SFアクションですけれど、架空の星の、架空の人物、ネーミング(惑星から人名から何から何まで、架空だと、ホラ話と変わらない気がします)

ただし器械装置、拷問具、それに衣装など美術は凄く頑張っていると思いました。
ただ、STORYのメリハリがなくて、リディックがなぜヒーローなのか不明ですね。
「悪のヒーロー」と言いながら「善のヒーロー」でも通用する話でした。
前作の『ピッチ・ブラック』を観てないでレビューするのも何ですが、
刑務所で眼球を取り替えており、暗闇でも物が見える。
そして眼球は青白く光ります。
そのかわり強い光は見れないので、黒いゴーグルを付けている。
SF映画でサングラスも珍しいと思ったら・そんな理由でした。

ヴィン・ディーゼルといえば『ワイルド・スピード・シリーズ』と思いますが、養父が演劇関係者だったので7歳から舞台を踏んでいたり、
短編映画の脚本・監督作があったりで、意外とキャリアの長い方なのですね。
私は、彼の素顔というか、どんな人なのかまったく知らないので、
ミステリアスな方という印象です。

　いろんな意味で、少なくとも私は見逃しとけばよかった作品でした。個人的に頭にきているポイントを４つ。

�@『ピッチブラック』の続編ということ、皆さんのレビューを読むまで知らなかったです。もっとも、今後観てみようとも思いませんが。
�Aすべてのアクションシーンの演出（特にカット割り）が過剰で、いったい何が起こっているのかよくわかりませんでした。
�B夜が明けると＋300℃！というピンチを免れる手段が、岩に隠れるだけ・・？それってあんまりピンチじゃないですよねえ。
�Cこれで製作費170億円だそうです。『ロード・オブ・ザ・リング』よりもお金かかってるそうです。お金もったいないですね。