スコルピオンの恋まじない

設定もストーリーもとっても楽しいと思います。

でも、やっぱり私ダメなんです…。
ウディの風貌が…。
風貌だけじゃなく、ベラベラと喋るウディもダメなんです…。
静かにしてればウディもええ感じのおじいちゃんでいけるのに…って思ってしまう（泣）。

ウディが絶対こんなにモテるはずないもん！
そんなワケないもん！
絶対ありえへんって！
と、とにかく否定の嵐でした（笑）。
（世のウディ・ファンのみなさん、本当にすいません！）

ラストも、私は決してハッピーエンドとは言えないと思ったりしたんですけれど…。

まあとにかく、ウディが生理的にアカンってことで、この映画は素直に観られなかったです…（泣）。残念！

ウディ・アレンは有名な方なので、何度か彼の作品に挑戦するのですが私の記憶ではまともに完見したことがなく、今回もそうなってしまいました。肌が合わないんでしょうね・・・見もふたもないですが、そういうしかありません。ご年配の方がさらりと綺麗な劇場で、上品な笑い方で優雅に鑑賞するコメディ映画って感じに思えます。彼を見てると、もともとそういうキャラかもしれませんが、年月という石けんで、男としてのギラギラ感がきれいさっぱり抜け落ちてしまって、恋愛話が別の意味で滑稽に見えるんですよね・・・そうか、だからコメディなのか・・・いや、それも違うよな・・・

ヘレン・ハントとシャーリーズ・セロン狙いで観た。

ヘレン・ハントの出る映画はほとんど観ているが、彼女の役どころは「誰のもの(女)でもない」というのが一番似合っている。この映画でも独身で不倫中という役柄で出てくるので、キャスティングの最初の段階では間違っていない。しかし、主人公に「一目見たときから好きだった」と愛を告白するシーンになると、これはヘレン・ハントには全然似合っていない。説得力ゼロ。催眠術がこの映画の鍵なのだが、催眠術にかかって心が空になってそのセリフを言うときは術中にはまっている事がよく分かったが、それを素の状態で言うのは「催眠術にかかっていて言っているのか、かかっていないのか」が分からなくなる。そこまで計算してヘレン・ハントにしたのなら、相当凄い。

シャーリーズ・セロンは金髪ボディコン役。「スウィート・ノベンバー」と同じ年(2001年)に撮った映画とは思えない。スウィート・ノベンバーのほうがよっぽど可愛くて魅力的だ。

ウディ・アレンの脚本なので、セリフがやたらに長い。ヘレン・ハントが動かずに長いセリフを喋っているのを観る事ができる珍しい映画である(演技が止まっている)。何を喋っているのかは日本語字幕では到底追いつけない。だから本当の面白さは分からないのだろう。英語の字幕が無いのは残念だ。ヘレン・ハントとシャーリーズ・セロンが動いているのを観れればそれで良いかな、という映画だった。

ヘレン・ハントはいいよね。たたき上げで。そのたたき上げ感のようなものを感じさせるところが、サラリーマンの僕にはたまらん。いまでもケーブルテレビで、彼女の若き日を見ることができるよ。

ヘレンハントほど、女性の強さや弱さ、そして
曖昧な部分を表現できる女優さんはいないのではないかと
思います。

あまりにノーマルな感じが、演技というよりも一人の
女性として見てしまうのです。この映画の内容は
どうも、ありえん！って思うのですが、でも彼女の演技に
それすらも忘れてしまいます。